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雑誌に書かれていた願い事
「ウィステリア通りみたいなとこで1億くらいの家に住む。海の近く。子供は3人」
それはとある雑誌の特集ページ
「あなたの夢は何ですか?」
と言う問いかけとともに
書き込めるスペースが用意されていた。
そこに本気で書き込んでいるのである。
書き手の頭が良くはない
ということが瞬時に伝わる文面。
さらに横に描かれた下手な椰子の木のイラストでダメ押し。
こんなことを書くアホは1人しかいない。
10代の頃の私だろう。
手帳をめくって私は驚愕した
なんと書いていたのは26歳の私であった。
10代の黒歴史だと思っていたら、
それより重症だった。
ウィステリア通りとは、
当時ハマっていた海外ドラマ「デスパレートな妻たち」
に出てくる架空の住宅団地の呼び名である。
26歳の私は営業マンとして、それなりに稼いでいた。
というか、自分史上、最高に稼いでいたのだ。
それで気持ちが大きくなっていたのかもしれない。
分別のつく年齢にも関わらず、
このような夢を持っていたのである。
しかし、書いたことをすっかり忘れてしまっていた。
その時の気持ちから、
かなり離れたところに来てしまったからだ。
最高に稼いでいた26歳の私(自分史上ですよ)は、
なんとその年に、
結婚式という高額商品を衝動買いして結婚した。
(知人から頼まれて参加した
結婚式フェアに当時の彼(現夫)と遊びに行って、
その日に契約した)
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