Web制作における8つのムダ

一時期トヨタ生産方式をWeb制作や運用にも適応出来ないかと考えていたことがあり、その時に有名な8つのムダをWebに当てはめたことがあったためご紹介させていただきます。

1.作り過ぎのムダ
2.手待ちのムダ
3.運搬のムダ
4.加工のムダ
5.在庫のムダ
6.動作のムダ
7.不良をつくるムダ
8.何もしないムダ

1.作り過ぎのムダ

注文の無い製品をつくって、在庫がダブつく、、といったケースですが、
これは要件定義をしたうえで決まった範囲を作るWeb制作においてはあまり見られないケースのように思えます。

、、が、実際はそれなりにあるように思えます。
例えば、ECサイトなどでの商品画像の加工が必要となった場合、
クライアント、ディレクタから素材一式を受け取り、デザイナーが加工、、というケースです。
この時に素材の精査が無くエイヤっとデザイナに渡してしまった場合など、
デザイナは実際にサイトで使用される以上の画像を加工してしまうなど。

必要なタイミングで必要な量を渡す、作業対象を明確にして渡すなどで十分対応可能ですので、ディレクションが機能している限りは問題無い範疇の話ではあります。

2.手待ちのムダ

前工程で作業がストップし、スケジュール通りに作業が開始できない場合などがこれにあたります。

割り当て可能な別タスクがある場合は、そちらの対応へ切り替えることで軽減できますがあまり好ましい状態ではないです。

3.運搬のムダ

不要な物の移動に関するムダとなりますので、昨今のWeb制作の現場ではあまり見かけないケースですが、紙資料やストレージによる物の移動が必要な案件ではこれも注意する必要があるといえます。
また、見えにくいケースではありますが、複数のツール間での移動に工数がかかる場合などはこの運搬のムダのケースと捉えてよいでしょう。


4.加工のムダ

加工作業そのものやその確認作業のムダを指します。
過剰な効果計測用タグの埋め込みや、その動作検証にかかる工数などが相当するかと思います。
チームが大きくなりすぎ、作業者が目的を理解しないままタスクをこなしている状態や、単純なコミュニケーション不足により発生するケースが多いように感じます。


5.在庫のムダ

これは解釈に差が発生しやすい部分かと思いますので、あくまでも私の解釈です。
受け取ったまま処理されない素材、指示書、出来上がったけれど確認工程に進まないデザインやページなど、すべてが該当するかと思います。

実際問題これらをゼロにするのはかなり難しい作業かと思いますが、少しでもスピードを上げて対応しなければならない場合は手を付けざるを得ない課題になってきます。


6.動作のムダ

これは生産や品質に紐づかない、探す、持ち替える、調べるなどの動作を指します。
Webの現場でも、ファイルやメールを探す、調べる、見つからなくて人に聞く、再送してもらうなどのムダが見られるのではないでしょうか。
あらかじめのルール決めや、場合によってはツールの導入などで解決できるケースと言えます。


7.不良をつくるムダ

作業自体のミスによる作り直しはもちろんの事、仕様変更なども相当するかと思います。ある種もっとも注目されがちなムダであり、これに対する対策などはいろんな先人が知恵を尽くされているかと思いますので、ここでは割愛させていただきます。

8.何もしないムダ

無駄を排除することに対し、スタッフの知恵を活用しないムダだそうです。深いですね。フラットに意見交換ができる組織かどうかが大きく影響しそうです。
昨今注目されている心理的安全性を高めることで、より大きな効果を得ることが出来そうです。


以上なにぶん個人的な解釈のため広く一般化できるものでは無いかと思いますが、お困りの方の問題を解きほぐし改善する一助となればと思います。


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