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めるはこんな人


ADHDにも色んなタイプの方がいると思う。
めるは注意力散漫が目立つ。

例えば、お仕事の日に靴を履いて出たつもりがクロックスを履いていたり、かと思えば丸一日鍵を閉めずに出かけることもある。
財布を忘れたり、そもそも鍵を忘れることもよくある。
自分の予定の把握も出来ていなく、忘れがち。
注意してるつもりでも足りないんだと思う。

注意力ほどではないけれど、落ち着きの無さも目立つ。
長時間同じ体勢でいることが出来なかったり、大人しくしてなければならない状況で大人しくしていられない。
どうしても体のどこかを動かしてしまう。

また感情の表現が上手くできないため、癇癪を頻繁に起こす。
伝えられないことがめるの中で整理がつかず、パニックになってしまう。
などがめるの苦手なこと。

今はお仕事をしながら治療をしていて、ADHDであることは会社には伝えていない。

これはめるの中で伝えないと決めて、働くことにしてるからこそ伝えていない。
めるの考えであって、全ての人にそうではないと思うけれど、一番の理由は

「ADHDを理由にしたくない」。

ADHDを公表することに抵抗はないけれど、公表することで「出来なくても仕方ない」と言う見られ方はしたくない。

「ADHDだから仕方ないよね」
めるは自分がADHDだと分かってからこの言葉がとても嫌になった。
仕方ないとしても、人より劣る部分があったとしてもめるにはめるにしか出来ないことがある。
出来なかった時に、「ADHDだから」とは言いたくないし言われたくない。

めるは目からの情報伝達に遅れがある。
SNS等のやり取り、メールこういうものはとても苦手。
だからこそ、連絡手段は基本電話で行う。
めるの気持ちも感情も電話の方が伝えやすいし、なにより相手の声やトーンで情報がたくさんある。

それに、目の情報伝達が遅いからか耳はとても早い。
電話でのやり取りの方が覚えがよかったり、反応が出来たりする。

もちろん、お仕事では目を使う必要がある場面もたくさんある。
それだけだと遅れてしまうので声に出して見たり、話をして聞いたりそういうやり方で補うようにしてる。

情報伝達に遅れがあってもめるは出来ないわけじゃない。
少しみんなより遅いだけ。


ADHDに関わらず、他の病気も精神疾患は周りから見えない。
「甘えだ」って言われたこともあった。
たしかに甘えと言えば甘えかもしれない。
なら、めるは甘えたでもいい。

だってめるはめるの出来る範囲で、毎日必死に生きている。
だから他の人に「甘えだ」とか言われても別に気にしない。

それでも出来ないことはある。
出来ないことは周りにお願いをする。
これだけでも前より成長した。
「頼る」ことが出来るようになっただけでも、十分変われたと思う。


今お付き合いさせてもらっている彼はめるのお話を聞いても何も言わなかった。
良い意味で、そこに興味を持たない。
理解はしていても、決して彼は病気を理由にしない。
失敗して落ち込んだ時は
「辛かったね、頑張ったね」と共感をしてくれて、そのあとには必ず
「じゃあ次はどうしたら出来ると思う?」と一緒に考えてくれる。
悪いことをした時は、叱ってくれる。
怒られたことは無い。
怒るではなく、彼はいつもめるに叱ってくれる。

癇癪を起こしてしまった時も、怒らない。
だけど、その時にめるが失言をしてしまった時は叱ってくれる。

お母さんも同じ。
彼とお母さんはめるを否定しない。
どんなに人と価値観が違くても否定することなく、「こう思う人もいるよ」と教えてくれる。
この2人のおかげで、外の社会でも上手くやれてる。

ADHDである、めるを否定しないでいてくれるからめるも否定せずに居られる。
ありがとうばかり。

「死にたい」と思っていたけれど、「もう少し生きてみてもいいかな」とそう思えるようになった。
助けてくれてありがとうと2人にも周りの人にも伝えたい。
そしていつか恩返しがしたい。

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