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シャカシャカシールの中身を取り出し、それを口の中でしゃらしゃらと転がしていると、ここら辺がすこしひんやりとする(ような気がする)。曇りの海辺はいい。眺めていると、だんだん空と海面の境目が曖昧になって、いま私は
空を眺めているのか、海を眺めているのか、わからなくなる。心地いい。すべてを見たいし、同時に、もう何も見たくない。それが曇りの海辺では叶うから、好き。帰り際、蝉が沖のほうへバタフライで向かっているのを見た。だから、夕飯のかき氷にかけるシロップはカルピスに決めた。

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