とんでもない勘違い
若い頃の昔の話だ。
取引先のアメリカ人ビジネスマンが二人来日して、空港での出迎えを
仰せつかった。
二人とも初めての日本で、車の窓ガラスに張り付くようにして
東京の街を眺めていたが、突然A氏が「おい、見ろよ!あの会社」と
指さし、B氏は「えー!なんじゃ、ありゃあ!」と叫び
「あの会社のツアーに参加したいなあ」というと、
二人は膝を叩きながら悶絶するように、真っ赤になって笑い転げた。
見ると、何の事もない、近畿日本ツーリストの看板が見えるだけ。
KINKI JAPAN TOURISTの何が可笑しいのか?
聞いてみると、KINKIYは性的異常、変態という意味だという。
もう一つ古い話、1928年アムステルダム・オリンピックの
水泳競技場でのこと、競泳の高石勝男選手が激しい順位争いを
繰り広げた。
日本からの応援団は「カツオ~!カツオ~!」の大声援を送った。
たまたま隣り合わせたイタリアからの応援団も
「カツオ~!カツオ~!」と大笑いしながら叫び始めた。
イタリア人がどうして一緒に応援してくれたのか、問いただしてみると、
イタリア語で「カッツオ」は男性性器の意味だという。
普段は体裁が悪いので、小声でしか発音できないところ、
このときばかりは、声の限り叫べる千載一遇のチャンスだったのだ。
これらのような取り違いは他にも色々ある。
有名なのはカルピスだろう。
COW PISSと聞くと牛のおしっことなる。
暖かいカルピスはいかが?と言えば、逃げ出すに違いない。
モスバーガーもMOTH BURGERと聞くと、苔(こけ)バーガーになるし、
ポカリスエットのSWEATは汗だから、汗の飲み物となり、
ゲーっ!となるだろう。
コーヒーのお供のクリープはCREEPと聞くと、そっと忍び寄る気味悪さを
思わせる。
会社名や商品名を考える時には、少なくても英語、スペイン語、
最近は中国語くらいまでの発音と照らし合わせるくらいのことはしなきゃ、
インバウンドの時代なんだから・・・。
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