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【勝率81%】全対面有利!? 現モダン神が語る青単ベルチャーの全て 【エリア予選通過】

お久しぶりですこんにちは。メロクと申します。
前回の青単テンポの記事から実に1年以上経過しておりますが、この度エリア予選を通過し、青単ベルチャーという比較的新しいデッキの記事の需要があるのではないかと思い、久しぶりに筆を取っております。

まず私の事を知らない方も多いと思いますので、簡単に自己紹介だけ。
主な成績としてはチャンピオンズカップファイナルでのトップ4が1回、トップ8が1回ありまして、トップ4入賞の際には上述した青単テンポの記事を書かせて頂きました。
後は有難いことに、晴れる屋様主催のイベント、神決定戦の現モダン神としてやらせて頂いております(20241105執筆時点)
24期〜28期までその座を守る事ができ、今時点では通算5期目のモダン神となります。

そんな私の事を少しでも知って頂いてる方なら、何故リビングエンドでなくベルチャーなのか!?と思う方もいるかもしれません。
確かに私はリビエンエンドというデッキが好きで、暴力的な突発や悲嘆が禁止になった後も使い続けていました。しかし今回エリア予選を巡るに当たって致命的な弱点が見つかりデッキの変更をしました。

致命的な弱点:リビングエンドが青単ベルチャーに勝てない
この一言につきます。きっかけはチームメイトがモダン神挑戦者決定戦でリビエンを使っていて青単ベルチャーに負けた時に放った一言から
「青単ベルチャー無理だわ」
当初はリビエンの素早いクロックと否定の力などの妨害でそこそこ戦えるのではないかと思ったこともありましたが、妄想でした。
3ターン目の最速続唱はジュワー島の撹乱で打ち消されますし、撹乱する群れのX0も死せる生に当たってしまいます。とにかくカウンターが多くデッキ内の全ての死せる生を打ち消す事も可能です。
そして少し時間が経てば拒絶の閃光や否定の契約をバックアップにしたゴブリンの放火砲!

リビングエンド側の否定の力など簡単に貫通するだけの突破力があり、再現性も高かったです。相性8:2以上でベルチャー有利と言っても過言ではないかもしれません。少なくとも私がベルチャーを持ってリビエンに負ける気がしません。とても絶望的なマッチアップです。

なので、日に日に増えるベルチャーを前にして、当たったら負け確レベルのリビエンを持ち込むのは得策ではないと判断し泣く泣くデッキを乗り換えました。
逆に青単ベルチャーはオンライン上のビッグデータでも勝率の出ているデッキで、コンボの再現性も高く、個人的に青が好き(特に打ち消しが好き)と言うこともあり、使わない理由はありませんでした。勿論海門修復は高騰してから買いました^_^

さて、まずはタイトルに書いた全対面有利!?についてですが、勿論そんなことはありません。巷で囁かれてるのを聞いただけです。
「エネルギーにも勝てるし、不利なデッキが殆ど無いんじゃないか」と
ただ現実問題、エネルギーには有利とは思っておりません。

対ボロスエネルギーであればメインの先手は確かに有利です。自分都合で4キルの動きをすれば概ね勝てますし、先手の分ライフに余裕もあります。
しかし後手となれば話は別です。ペイ3ライフの通称ボルトランドがとにかく痛いですし、エネルギー側のクロックも早いです。後手の場合はベルチャー側がただの4キルハンドをキープしたとしてもライフ的に間に合いません。
1ターン目に睡蓮の花を待機しつつ、相手の先手2ターン目のアクションを撹乱する群れ(X2)で弾きつつの4キルが理想ですが、要求値高すぎですよね。
では先手ゲーなのか?と言われるとそうではありません。エネルギーに対する劇的なサイドカードはありませんが、ベルチャーに対する劇的なサイドカードは複数あります(例:オアリムの詠唱、石のような静寂等)
なのでサイド後は先手であっても対策カードの前に沈む事も多々あり、全部ひっくるめてもお世辞にも有利とは言えず、微不利くらいの認識です。

では何故青単ベルチャーを使うのか?という理由の前に、一旦今回私がエリア予選を通過したリストを載せたいと思います。

【メインボード60枚】
睡蓮の花 4
ファラジの考古学者 4
稲妻罠の教練者 4
水力発電の検体 4
現実の設計者、タメシ 3
緻密 1
ジュワー島の撹乱 3
撹乱する群れ 4
拒絶の閃光 4
朦朧への没入 4
否定の力 1
否定の契約 2
徴用 1
ベイーンのヴェール 4
水浸しの教え 1
鎮圧光線 4
海門修復 4
発明品の唸り 4
ゴブリンの放火砲 4
【サイドボード15枚】
声も出せない 3
記憶への放逐 2
呪文嵌め 2
洪水の大口へ 2
海の先駆け 2
トーモッドの墓所 1
徴用 1
否定の契約 1
神秘の論争 1

こちらがエリア予選を通過した時のリストです。基本的にはゴブリンの放火砲を場に出して起動するだけのシンプルなデッキです。タメシルートの時は少し複雑ですが、簡単な足し算なので一人回しを何回かして慣れてしまいましょう。よくあるプランとしては手札に何もなくタメシとロータスだけある時には序盤に置いた海門修復を戻して7マナから大量ドローしてターンを返すというのがあります。手札の上限が無くなるので手札がパンパンで新鮮な気持ちも味わえます笑
どちらかと言えば難しいのはマリガンやサイドボードですね。

エリア予選1回目に出た時はサイドの洪水の大口へが1枚ポータブル・ホールだったのですが、発明品の唸りで持ってきたいシーンがあまりにもなく、それどころか初手に来てストレスになる事が複数あり即抜けました。青カウントにもならないので不要と思います。今のリストは75枚満足しています。

私が青単ベルチャーを使い始めたのがエリア予選が始まってからですが成績はそれぞれ…

・晴れる屋TCエリア予選…6-2(6-1からの下当たり負けで悔しい思いをしました)
・矢向エリア予選...6-2(13位でとても悔しい思いをしました。※権利は12位まで)
・バトロコエリア予選…6-0-2で権利獲得!

3度目の正直で、全勝からの2IDで権利をとる事ができました。成績で言えば3日間このデッキを使って18勝4敗(IDは除く)、勝率81.818%とかなり高い勝率が出ています。3日間通して負けた4回は全てエネルギーです(ボロス×4)
逆にエネルギー以外のデッキには現状無敗です。(エネルギーには現状5-4でギリギリ勝ち越し)

これが、先程申し上げた私がこのデッキを使う理由です。
使う理由:エネルギー以外への勝率が高い。とりわけコンボデッキに強いコンボとして良い立ち位置を確保。

青単ベルチャーはコンボデッキに(少しだけ)強いコンボデッキです(一部例外あり。後述)
キルターンで言えばルビーストームの方が圧倒的に早いですし、ぐるぐるストームもベルチャーよりは早いです。それでも何故青単ベルチャーが優位なのか?疑問に思う方もいるかもしれません。

理由はベルチャーの持つ妨害の多さです。私はコンボデッキが好きで今回エリア予選を巡るに当たり何のデッキを使うか迷っていました。
どちらかと言えばベルチャーは対策する側に回りたいと当初は思っていたので、私の持つ様々なコンボデッキをぶつけてみました。御霊、ルビーストーム、ぐるぐる、リビエン等。結果、いずれもベルチャーが勝ち越す、ベルチャーが僅かに有利という結論になりました。(リビエンには冒頭で書いた通り超有利)

ルビーストームは速度の観点から青単ベルチャーに有利と思っていましたが、甘かったです。勿論妨害がなければ3キルが狙えますが、初動のラルやメダルを青群れ等で弾かれるとベルチャーのレンジに引き込まれて、あっさり負けてしまう事も多々ありました。ルビーストーム側も毎回ラルやメダルが初手に来るわけではなく、それを求めてのマリガンも限界があります。

ぐるぐるストームもとても好きなデッキで沢山回しましたし、エネルギーにもこちらの方が強いので、今回の本命候補だったのですが、青単ベルチャーには勝率が良くなかった為使用を諦めました。ぐるぐる側の対カウンターデッキに対する仕掛けのセオリーはマナ加速からの2アクションだったりするのですが、妨害の多いベルチャー相手には拒絶の閃光+青群れ等で簡単に捌かれてしまいます。
大量マナ加速からの3アクション4アクションを狙おうとしても、コントロールと違いそこまでの時間は与えて貰えません。記憶への放逐がメインに入っているので当初はぐるぐる有利と考えていましたが、一回ベルチャーを打ち消すくらいでは焼け石に水で、結局大量カウンターを乗り越えられないのが厳しい要因でした。指輪を出してターンを返しても1ターン買えないのも辛い所ですね(ベルチャー設置からのアップキープ起動で負け)
後は雑多なデッキに対しての強さもベルチャーに軍配が上がります。

御霊も同じように青群れのX2が厳しいのと、アトラクサを釣ったくらいでは返しのベルチャーで負けてしまう事も多く、不利を感じました。

総じて、撹乱する群れが刺さるマナコストが2のカードをキーにしているコンボデッキは、ベルチャーに苦戦を強いられると感じ、様々なコンボデッキを諦め自身がベルチャーを使用するに至りました。
例外はアミュレットタイタン。このデッキは撹乱する群れが刺さりにくく、精力の護符を1ターン目に出されるとメインではほぼどうしようもないという構造的欠陥から、不利を感じています。大量に入っている耐え抜くもの、母聖樹も厳しいですしね。(※試行回数を重ねた結果、アミュレット側の要求値が高く、ブン回り意外では負けてしまう事が多かった為現在はベルチャー有利と結論付けました)
ただ私自身アミュレットタイタンのパーツを持っていないのと、使った事がなくて本番で絶対ミスしそうだったので自身で使う事はありませんでした。

以上が私が青単ベルチャーを使うに至った経緯と、調整過程です。
後はファラジの考古学者等でカウンターをかき集めてから仕掛けるというプランが再現性が高く、青系コントロールに強く出れるのも魅力でしたね。
 
今回使ったリストは割とオーソドックスなタメシ型のベルチャーですが、僅かに調整した点を挙げるとすれば、メインに少し相手への干渉手段を増やした事です。
例えば最近主流のリストはメインにタメシ4、緻密0ですが、タメシは複数手札に来た時のストレスや、ロータスがない時は何もしないので3枚に落として、緻密を1枚採用しました。
1枚とは言えこの緻密がエネルギー相手の先手2ターン目アジャニを弾いたり、原始のタイタンを弾いて勝ったりしました。緻密には何度も救われているので緻密の採用が無ければ私のこの成績はありえませんでした。

後は主流のリストはメインに否定の契約が3枚ですが、私は否定の契約を2枚(サイドに1枚)にし、否定の力を1枚採用しました。理由はベルチャーは遅いコンボデッキなので、まずは相手の初動を弾く必要があるからです。
否定の契約は0マナで便利ですが、コンボの準備が整って攻める段階で初めて強いカードです。まずは相手のルビーの大メダルや、ゴブリンの砲撃を弾かないと負けに直結するので、序盤から少しでも動けるカードをということでの採用でした。結果大成功でめちゃくちゃ強かったです。
そもそも否定の契約が欲しいマッチがそこまで多く無く、ボロスエネルギーに対してもオアリムの詠唱が入ってくるサイド後からで良いと言うことで1枚サイドに落としたのは良い結果に繋がりました。

また、一見青系コントロールに否定の契約は強そうに見えますが、相手がカウンターを複数持っていた場合契約死のリスクもあるので、寧ろサイドアウト筆頭です。青系には元々有利の為リスクを取る必要があまりないからです。

ここからは、各種マッチアップのサイドボードガイドと相性、戦略について語っていきます。エリア予選も控えている為、試験的に有料とさせて頂きます。青単ベルチャーを使おうと考えている方や、ベルチャー側の視点、考え方を知りたいという方にもオススメです。

青単ベルチャーはサイドボードがとにかく難しい!(先手後手でもかなり変わります)
現時点で私の持っている知見、戦術等を、全て吐き出させて頂きます。その為お願いベースにはなってしまうのですが、ここで得た情報については、どうぞ購入者様だけの心の内に閉まっておいて頂けると助かりますm(_ _)m

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