針の上
それはまるで一本の細長い針の上に
乗ってるような危うい時代を生きていた
折れてしまうのか倒れてしまうのか
地面に叩きつけられる恐怖と
闘いながら生きていた
絶望の中で奇跡はおきたのだろうか
長い眠りの中で夢をみたのだろうか
何処に向かっているのか分からない人生に
疲れきって叫んだ声は未来に届いたのだろうか
ゆらゆら揺れる針の上で
もっともっと強くなりたいと
ゴールの無い強さを求めて生きていた
弱さのカケラも涙も人には見せずに
どんな時でも平気なフリして生きていた
いつの間にか身についた強さで
どこまでいけば終わりがあったのだろうか
本当の自分にはもう戻れなくなるほど
感情も感覚もマヒしてたのだから
ゆらゆら揺れる針の上で
明日なんていらないと
なげやりに生きていた