大きな画用紙

僕の心の中には
タバコで穴をあけた大きな画用紙がある
そこから差し込む一点の光が
俗に言う【希望】というものだろうか
見上げていると青空が
小さな穴から見えるけど
地面には一年中 雪が積もったまま
もう冷たいという感覚も麻痺して
この状態の中でも眠れるほどだ
雪の中にひとつだけ救いがあって
なかなか立ち上がれない僕のために
休めるイスがある
そのイスは「どうぞ」しか言わない無口なやつで
何日も何ヵ月も座ったまま動けない僕を
何も言わず見守っている

あの空の上の画用紙に
手が届くほど勇気をもてて
生きる力を指にこめて
破り捨てることができたら
真実(ほんとう)の空の色を知ることができるのだろうか
できることなら
何色の空であっても
笑いとばして 笑いとばして 生きていきたい

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