教育実習での率直な感想
先週が終わって教育実習前半の半分が経過しました。教育実習は全部で100時間なのですが、前半が55時間、後半が45時間。今はその前半の27時間ぐらいが経過したところでしょうか。こうやって文章で書いてみると、少ないですね。
正直な感想としては、実は、結構、大変で、辛いです。何が辛いかという前に、何をやっているのかをもう一度この記事で書いてみようと思います。
私が受けているコースの名前はSchool Based Education Support Certificate 4というもので、小学校での教員補助として働けるようになる資格です。仕事の内容は、クラスの中で他の子から遅れをとっている子供の学習を補助するというものです。実習生として、今一人の男の子を割り当てられているのですが、これがとても大変なのです。
その男の子はA君といって、アフリカ大陸の某国の出身です。何かの事情があり、語学も算数も周りから遅れを取っているのです。その事情というのは、英語ができないわけではなく、何か特定の知能障害があるわけではない。(仮にあるとしても、ちゃんと診断されていない)ただ、字を書くことや通常Year 6であれば当たり前にスペルができる文字を(例えばWaterなど)でさえ、How do you spell water?といって聞いてくるのです。
で、何が辛いのかというと、やっぱり、、私が言う事をあまり聞いてくれないのが辛いです(泣)例えばスペリングの授業で、文字を書く練習があります。こういう勉強は本当に嫌がるのです。それを、慣れない私が一緒にやるように割り当てられるものだから・・
I don't need your help.(助けなんかいらない)
You are annoying.(うざったらしいんだよ)
と、ぶつぶつと言い始めるのです。
まあ。そうでしょうねえ。気持ちはわからなくもないですよ。
モチベーションを上げようと、If you prove yourself that you can do by yourself, you wouldn't need me(自分でできるのを見せてくれたら私は要らないよ)と言って取引をさせてみたり、下手に褒めてモチベーションを上げようとすると、あからさまに嫌そうな顔をされてしまいます。何を言っても、あまり変わらないので、終いには、目を見て Look at me. When you are talking, you need to be looking at the person. That is very rude.(人の目を見ないで話すのはとても失礼ですよ)ときつく言ってしまいました。
口は達者でも背は140㎝程の小さい子。きつく怖い顔で言うと、真面目にやり出しました(やっと)。やればできるでしょう。どうしてやらないの?と、モチベーションを上げるのは忘れずに話し続けました。そして、初日は10分集中させるのが困難だったのが、その日は30分ぐらいは一緒に集中してやってくれたでしょうか。
ただ、その日30分ぐらい一緒にやってくれたからといって、次の日も快く一緒に勉強しようという姿勢を見せてくれたわけではありません。You are annoyingとまではいわないまでも、相変わらずI don't need your help.という口癖は変わりませんでした。
I don't need your help.と言われても、絶対に一人でできないという事は変わりありません。注意深く見て、タスクを終わらせないと、私も実習にならないのです。ウザがられようとも、手助けをして、何とかタスクを終わらせました。それが先週でした。
A君の事を理解すべく担任の先生に少し聞いてみることにしました。A君は2年前に今の学校へ編入してきて、当時は手が付けられない程の乱暴者だったと。ある時、お母さんがやってきて、A君が学校で何も勉強をしていないのはどういう事ですか?とつたない英語で、聞いてきたと。担任の先生は、他の子が授業でやっているノートを見せて、これが他の子がやっている事、A君がその間にやっている事はこれだけです、と差を見せたそうです。そしたら、お母さんは(%#R%!とA君に何か怒鳴りつけ、先生が「お母さんは今なんて言ったの?」と聞くとA君は「I am in trouble(やばいです)」と答えたそうです。
それを聞いて私はちょっと安心しました。家で全く関心を貰ってないんじゃないかって心配したんです。でも、言語がわからなくても担任の先生に物言いに来る度胸を身に付けるほどA君を心配しているお母さんがいたんです。という事は、ネグレクトがあるような家庭環境ではないということです。
A君を更に、観察してみると、読み書きや算数以外の授業では、手を上げたり、みんなの前に立ったりして積極的に授業に参加しているんです。掃除をしないといけないときは率先して、掃除をしていました。A君は母子家庭で、家事は色々手伝っているようです。それで、この子はKinetic Learner、いわゆる動的学習者であることがわかりました。(最初は単なるやる気がないだけだと思った)
なので、私は、もう少し動的学習者向けのスペリングゲームか何かを担任の先生に提案してみました。先生は当然ながらいくつかそういうのは試してみたとのことです。でも、あなたの好きな様にやってみなさい、と言われました。なので明日はスペリングゲームを提案してみるつもりです。うまくいくのかどうか。。考えると憂鬱ですが、せめてWaterぐらいスぺれるようになってもらいたいものです。
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