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2度目の敗北(チマヨ)
猛威を振るう魔王が
私の体に舞い降りた
ゼウスがダナエの体内に入るが如く
私は妖精と化し
眩暈と火照った身体(からだ)を凌ぎながら
性質(たち)の悪い魔王が残していった
爪痕がなくなるまで
静かに待つしかないのだ
嗚呼、なんと情けないことか
あれだけ硬く身を守って来たのに
窓の外は雪
神聖な世界が広がる
ニューメキシコ州サンタ・フェから車で約40分北に進んだところにチマヨという小さな町がある。そこには、世界的に有名な「サンチュアリオ・デ・チマヨ」というこじんまりした教会がある。
この教会の祭壇の脇の部屋にある床穴から湧き出る砂は、体の悪い所に塗ると良くなることから「奇跡の砂」と呼ばれている。そのため、毎年巡礼者の数は後を絶たないらしい。
12年前、この教会に到着してその美しい外観を少しでもカメラに納めておこうとシャッターを切ったのだが、カメラが動かない。カメラが正常に動かず、まともな写真を撮ることができなかった。今回は、そのリベンジで行く予定だったのだが、予期せぬできことが起こった。
私が流行病に感染したのである。
体調が最悪のときにサンタ・フェとチマヨに雪が降り、「サンチュアリオ・デ・チマヨ」はその美しさを増したのだった。
でも、私は隔離のため行けなかった。こんなことってあり得るのだろうか。2度目もまた自分のこの手で写真を撮ることができず、一緒に行った親友に「私の分身になって写真を撮ってきて」とお願いして、私はベッドの中でもがいていた。次回3度目のリベンジなるか?
以下は、親友が撮影した「サンチュアリオ・デ・チマヨ」
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以下は、親友が撮影した雪のサンタ・フェ
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