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暗唱(リプロダクション)が英語スピーキング力アップに超おすすめな理由と具体的なやり方
英語のスピーキング力を上げたいと思った時、最もオーソドックスなのはオンライン英会話や英語のレッスンに通うことで、自分もかなり受講経験があります。ただ、英会話のレッスンには時間もお金もかかるもの。最近実践している勉強法でもっと手軽にできる方法があるので、今回はそれをご紹介したいと思います。
それは「暗唱(リプロダクション)」というトレーニング方法です。正直、私自身も最初は「暗唱って受験勉強のときにやってたやつ?」くらいの印象だったんですが、実はめちゃくちゃスピーキング力アップに役立つんです。ぜひ参考にしてみてください!
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暗唱(リプロダクション)とは?
暗唱(リプロダクション)とは、英文を一度覚えて、その後、音声やテキストを見ずに自分の口で再現するトレーニング方法のことです。単純に「暗記して言う」のではなく、一度頭に落とし込んだ英文を、自分で組み立てながらアウトプットするイメージに近いですね。
ここでよく混同されるのが、リピーティング、ディクテーション、シャドーイングといった他のトレーニング方法。ざっくり比較するとこんな感じです。
リピーティング:音声が流れた後、それをそっくりそのまま繰り返すトレーニング。
ディクテーション:音声を聴き取りながら、聞こえた英語を書き取るトレーニング。
シャドーイング:音声を聴きつつ、ほぼ同時に声に出してついていくトレーニング。
リプロダクション(暗唱):音声を聴いた後、テキストなどを見ずに自分の記憶を頼りにその英文を話すトレーニング。
どれも英語学習ではよく登場するトレーニング法ですが、今回注目するリプロダクションは、特に「スピーキング力を高める」という点でオススメのやり方なんです。
暗唱(リプロダクション)がスピーキングに効く理由
それでは、なぜ暗唱(リプロダクション)がスピーキングに効果的なのか、いくつか理由を挙げてみます。
覚えて文を組み立てながらアウトプットするから
一度聴いた英文を頭に入れ、自分の中で再構成してアウトプットします。これは英会話で必要な「頭の中で英語を組み立てる力」を鍛えるのにぴったり。単に聞こえたまま繰り返すだけではなく、自分の記憶と文法知識を頼りに再現するので、より実践的なスピーキング練習になります。日本語を訳さず、英語だけで考えられるから
私もおすすめするスピーキングの勉強法の一つに「瞬間英作文」があります。日本語→英語に訳していくトレーニングで、メリットはかなり大きいです。ただ一つの欠点としては、日本語を介するので、英語を英語のまま理解することにはならないことです。でも英語のまま覚えて再現するリプロダクションなら、日本語を介さずに英語で考える癖がつきます。実際の会話でも「瞬発力」が身につきやすいんです。あらゆる教材の例文から自分に合った文章を使えるから
教科書でも英会話アプリでも、好きな教材から例文を拾ってこれるのがメリット。ビジネス英語を鍛えたいならビジネス向けの例文を、旅行英会話を練習したいなら旅先で使いそうなフレーズを。そのまま自分の趣味や仕事に合わせて選べるので、モチベーションが下がりにくいです。英語レッスンほど時間を取られず、隙間時間にできる
英会話スクールやオンラインレッスンを受けるほどのまとまった時間が取れない人でも、暗唱なら自分のペースでサクッとできます。通勤時間や昼休憩などの隙間時間にスマホの音声を聴いて、頭の中で暗唱してみるだけでも効果バツグン。音声も組み合わせればリスニングの練習にもなる
リプロダクションは「聴いた内容を再現する」ので、自然とリスニング力も強化されます。聞き取れない部分があると、そのまま暗唱できないですからね。聴き取れていないと感じたら、その部分を繰り返し聴いてみる。こうすることでリスニングとスピーキングを同時に伸ばせるわけです。
暗唱(リプロダクション)の具体的な方法
では、僕自身が実践している方法を紹介します。いろんな教材を試してきましたが、最近はスマホアプリ「リアル英会話」をメインで使っています。実は中国語も勉強しているので、「リアル中国語」というアプリも併用中です。手軽にネイティブの短いフレーズが聴けるので、暗唱用の素材としてはかなり便利。
例文を見ずに音声を聴く
まずはアプリで音声を流します。テキストを見ずに、耳だけで内容を追いかけるようにします。分からない単語や表現があれば、最初はあえて止めずに一通り最後まで聴くのがポイント。音声が終わったら自分で繰り返してみる
一通り聴き終わったら、テキストや画面を見ずに、頭に残っているフレーズを再現してみます。うまく思い出せない部分があったら、そこだけ戻ってもう一度音声を聴いてみたり、テキストをちらっと見て確認したりして大丈夫。完全に丸暗記する必要はなく、最終的に自分なりに「英語だけで再構成できる」状態を目指しましょう。必要に応じて音読や録音をする
自分の声を録音して聴き返すのもおすすめです。発音やリズムをチェックすることで、細かいクセを見直すきっかけにもなります。何度か繰り返していると、何も見なくても自然にスラスラ口をついて出るフレーズが増えていきます。これが実際の会話のときにも活きてくるんですよね。
まとめ
暗唱(リプロダクション)は、一見するとただ「覚えて言う」だけの単純作業にも思えますが、実際やってみると英語を組み立てる力や瞬発力、リスニング力まで鍛えられるという優れもの。英語レッスンや教室に通う時間がなかなか取れない人でも、スマホの音声とちょっとした隙間時間を使って気軽にトレーニングできるのがいいところです。
僕は「リアル英会話」や「リアル中国語」アプリを使って実践していますが、もちろん他の英会話教材や海外ドラマの音源などでもOK。自分が興味を持てるものを選んで、自分のペースで続けてみてください。ぜひ試してみて、スピーキング力をぐんとアップさせましょう!