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追っかけGW、本の世界を漂って | #BOOKHOTEL神保町 滞在記
そうだ、ホテルステイしよう。
時は5月頭、世は絶賛GW真っ只中という時期のことである。カレンダー通りにお休みの夫にタラタラと恨み言を述べながら、ほぼ休み無しで連勤に励んでいたらGWが終わった。シフト制の悲しき性である。連休?ありませんでしたが???
嘆きたくなるのは分かっていたので、未来の自分のために2連休は用意していた。話を聞けば夫も出張でその2日間は不在なのだという。それなら名古屋にでも旅行へ行けば良かった。神保町の脱毛に予約を入れてしまった。
ならば、神保町でホテルステイをしよう。
愛しの神保町、本の街で。
ということで、BOOKHOTEL神保町へ1泊2日の予約を取ったのである。
滞在前から本の話、する?( する )
予約してまず驚いたのが、ブックマッチングサービスこと無料選書サービスである。予約した時点で届くメールに、こんな文面があるのだ。
皆様に、とびきりの1冊と出会っていただく
お手伝いをするために
選書サービスを無料で行なっております。
なんですって?
Googleフォームの飛んだ先には、幾つかの質問が用意されていた。本を選ぶ基準や、本に求めること、マイブームについてなど。
没入する読書体験は予約した時点から始まっており、滞在前から本と向き合う準備が着実に進められていた。こういう形で本に向き合い、それを踏まえて無料の選書サービスが受けられるのだというのだから最高だな。
ということで実際に泊まりに行きました。
サムネイルにした画像を見てお分かりのとおり、ブックハウスカフェの隣にそのホテルはある。都営新宿線/半蔵門線/都営三田線から成る神保町駅のA1出口を出て吉野家さん方面に進むか、A6出口を出てスーツセレクトさんに沿って道を歩き、神保町ブックセンターを通り過ぎるかすれば分かりやすい。ランドマークが無いと冒頭から真逆に進む方向音痴にもやさしい。
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タッチし忘れ、動かぬエレベーターに乗っていたよの図
15時チェックイン/10時チェックアウトなので、事前にwebチェックインを済ませれば、チェックインは完了。あとはフロントで簡単なご説明を受けてブックマッチングサービスでおすすめいただいた本を小さなトートバッグで受け取れば、もう本の世界へ、楽しい滞在のはじまりはじまり。
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各フロアにある程度のジャンル分けがされており、自室には3冊まで持ち込み可という仕組み。1-11階まで( 12階は本棚無しみたいです ) のエレベーターを降りてすぐの場所に本棚があり、そこから各自好きなようにピックアップできるようになっている。
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ドアを開けるとそこは
ということで、いざお部屋に〜〜!
まずは選書いただいた本を読もうと思い、他のフロアから持ち込むのは後にしようとドアを開ける。
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開けた瞬間、本が更に待っているな?
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待って、まだあちこちに本があるな????
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へ、へ、へ、部屋の中にまでこんなに本があるなんて聞いてないよーーー!!!!
てっきり選書サービス+各フロアごとに設置された本棚だけかと思っていた。部屋の中まで本だらけ。それも、どうして分かるの?というほどに好きな作家好きなテイストの本ばかり。軟禁するならこの部屋にしてください。
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ということで、まずはおすすめいただいた選書の2冊から読むことにした。
マイブームにお笑い芸人の「男性ブランコ」を書いたゆえかしら?芸人さんのエッセイが2冊。岩井さんはテレビに出ると拝んでしまうくらい( それを見て夫が静かに引くまでがお決まり )には大好き&読もうと思ってチェックしていたし、児嶋さんはご著書があるなんて知らなかった。こういう、読む機会を失っていた本や、自分じゃ手に取らなかったであろう本と巡り合えるのはとても良いね。
お部屋が広いのでスマホを入口近くにポーンと投げ置き、ベッドで黙々と本を読んだ。デジタルデトックス、心に効く。スルスルと読める2冊だったので、2時間程度で読み終え、次の本へ。
ちょうど充電コードを自宅に忘れてしまったこともあり、積極的にスマホ断ちできたのが良かった。
全国旅行支援のクーポンをいただいていたので、それを使って目の前にあるコンビニで食事を買い、食べる時間も惜しむほどに本を読み漁った。栄養バランス?食べ合わせ?知らん!!本を読ませろ!!!!という気持ちである。読書に対する体力みたいなものがここ数年どんどん落ちてきていたと思っていたけれど、まだ大丈夫そう。
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キリが良いところで部屋の本だけでなく他フロアにも遠征し、本を替えながら読み進める。適度なタイミングでお風呂に入り、就寝態勢を整えてから延長戦。寝落ちるまで本に浸れる至福たるや。
ちなみにご自愛ホテルステイにすると決めていたので、パジャマと別に自宅から着慣れた寝巻きやらナイトキャップやらを自賛していたのが良かった。1泊2日にしては比較的嵩張る荷物にはなってしまったけど、ただひたすらにダラダラし、ただひたすらに本と向き合う時間、贅沢だ。夫と向き合って自宅で本を読む時間も大好きだけど、な〜〜〜〜んにも気にせず本だけ読める空間も非常に良い。
とにかく読んで読んで読んだ1泊2日でした
翌朝はアラームよりも1時間早くすんなり目が覚めた。目の前のセブンにまた出向き、コーヒーを買い足してまた本を読む。東京とその近郊をおさんぽするガイドブックのような、ライトに読めるものを2冊読み終えたところでキリがいいのでチェックアウトへ。
1泊2日の滞在で読み終えたのは、以下の10冊!
📚読了リスト
岩井勇気「僕の人生には事件が起きない」
アンジャッシュ児嶋一哉「俺の本だよ!」
岸田奈美「傘の差し方がわからない」
有川浩「阪急電車」
武田友紀「『繊細さん』の幸せリスト」
瀬尾まいこ「見えない誰かと」
タクマクニヒロ「ブルー・ノート」
有川浩「クジラの彼」
菅澤真衣子「東京おさんぽノート12ヶ月」
朝日新聞出版「東京発、日帰りさんぽ旅」
📚途中まで楽しんだ本
氷室冴子「いっぱしの女」
ペク・セヒ「死にたいけどトッポッキは食べたい」
普段はなんとなく食わず嫌いしているような本が自分の中で得るものの多い本になったり、有川浩のように10年近くぶりに読んだらまた違った良さに気付ける本があったり。やっぱり自分は活字がだいすきだなあ、としみじみ。
自宅から1時間以内で行ける神保町で、こんなにも満ち満ちた時間が過ごせるなんて。旅は楽しいけれど、詰め込みすぎると疲れてしまうから、連勤はざまの2日間で過ごすには良い休暇だった。
帰りの電車の中でも、持ってきていた本を読みながら帰るあたり、読書は永遠の娯楽である。
オマケ
チェックイン前に腹ごしらえとして、ボンディ小川町店さんにお邪魔しました🍛
神保町といえばカレー。カレーといえばボンディ。
ただ神保町本店はいつも並ぶイメージだったので、巡り合いついでに小川町店のほうへ。
仮店舗へ移転した三省堂書店からも近く、まるで神保町の世界が広がったみたいで嬉しかった。
煮込むのではなく、カリカリに焼いてあるチキンがカレーの中にゴロンゴロンと入っていて美味しい。あと忘れてはならないのが、じゃがバター!フォークでチョスンと切れる柔らかさとホクホクさに、ああやっぱり好きだなあとニヤけてしまう美味しさだった。
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だいすきな街、神保町。
また本の世界へ浸かりたくなったら、ここに戻ってこよう。
BOOKHOTEL神保町さん、夢みたいに贅沢な時間をありがとうございました📚!