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Apple AirTagの致命的な欠点⑤

気づいたら冬が深まり始めています。メイテイです。


紛失モードの更新頻度

AirTagには紛失モードがあり、オンにするとバッテリーをできる限り保持しながら、拾得した人が連絡先の情報をすぐに確認できるようにしてくれます。
このうち前者が曲者で、紛失モードをオンにしたときから、位置情報の更新頻度が時間と共に急速に落ちていきました。具体的には、10分に1回だった更新頻度は、3時間に1回ほどになります。まだ半日あたりで更新されているうちはマシな方で、捜索の翌々日には更新されなくなりました。
もちろん誰かがこれを持ち出したとしたらすぐに更新されるはずですが、紛失モードの特性を理解していないと、捜索に支障が出ます。
AirTagの電池はおよそ1年持つと言われており、購入した日から逆算して、ギリギリでなければ、紛失モードはオンにしないほうがいいでしょう。連絡先を出せたとしても、拾得者が連絡してくれるとも限りません。悪意を持った人がAirTagの存在に気づけば、早い段階で破壊、放棄するかもしれません。
一つずつ整理して考えれば、実のところオンにするメリットがあまりありません。

遺失届の提出

ターミナル駅構内を出てから、すぐに交番に出向きました。「落とし物を探しています、パスケースで、失くしたのは昨日で、位置情報タグがついてて……」半日使った捜索での結果が何も得られず、壊れたラジオのように同じことを繰り返しました。「遺失届がまだなら、書いてください。中には何が入っていますか?」
「運転免許証が入っています」「この記載と同名ですか? 忘れ物センターは見られたとの話でしたが、届いているかも一応みてみます」淡々と、しかし効率的に情報を整理してくれます。
まともな睡眠も取らずにここまで来ているので、書き損じが多く、駅名をまともに書くことができません。「ここに字があります、これです」それに対しても一つずつカバーをしてくれました。
「あの。ちなみになんですけど、鉄道警察とここの管轄は同じですか? 聞きたいのは、落とし物が届いたときに、どちらに伺っても同じか、という点です」
遺失届を書き終えて肩の荷が降りたので聞きました。
「はい。そういう意味では、どちらに問い合わせても同じです。落とし物はデータベースで一元管理されてるので、極論、ほかの交番に聞いても同じです」
がっくりとしました。鉄道警察にいこうが、交番に行こうが同じことだったのです。落とし物をしたときは、どの交番かを気にせずとっとと提出するべきだと学びました。

一次捜索の打ち切り

遺失届の提出は最終手段でした。ある種、捜索の諦めを意味しているからです。この提出を持って、帰宅することにします。鍵がないので、大家に連絡し、合鍵を見繕ってもらう手はずを整えました。
どうしても釈然としません。東京駅で位置情報が固定されたまま見つからなくなってしまった理由が不可解だからです。悪意ある第三者がタグだけを抜き取ってほかの場所に持ち出したとしたら、もっと分かりやすい場所に置き捨てるはずで、タグだけの状態で見つかってもおかしくありません。しかし平面での位置情報は、何度か更新され続けても同じ場所のまま。かと言って、サウンドを鳴らす機能を使えるほど、安定して接続できるわけでもない。それ以上の情報がないため、手の打ちようがありませんでした。



長くなってしまったので、これからの話はまた書きます。

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メイテイ
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