作り話の見破り方 初級編
昨日のはてなブックマークのホッテントリですが、
程度の低い作り話だと思います。
というか書き手の「ワイ」が詐話者として非常にレベルが低い。
以下ではこれが作り話と看破できるポイントや
作り話というものの意義について解説します。
1.有り得ないところでの記憶の曖昧さ
まず、
そんな具体的エピソード発生時の兄と妹の学年について
こんなにフワフワしてることありますかね?
妹が小学2年~4年の幅なのに兄は「中学生」と断言されているのも謎で、
実際にあったエピソードを思い出してるというよりは作り話の設定をキッチリ固める決断力を欠いたように見えます。
小2か小4か
中1か中3か
子供時代は特に1年違えば成長も状況もどんどん変わり、そこに書き手当人の学年の思い出も結び付くわけだから、そんなとこの記憶がこの書き手みたいにフワフワとすることはまーーーあ無いです。
また、この兄妹に挟まる「ワイ」の学年は考えてあるのでしょうか?
この語りだと、あるエピソードについて当時自分が小学生だったか中学生だったかも覚えていないと言っているようなものです。
重ねて言えば
これすらおかしい。絶対にそこに「頃」はおかしい。
ついこないだの昨年末のことで、自分の初めての姪の誕生で、
直後の正月帰省(新生児過ぎて大変でしたね)やらなんやらがあった話なのに、年末なら「年末」とはっきり書けないのはおかしい。
つまりこれ、そんな子は産まれてないでしょう?
百歩譲っても昨年末に産まれた子の話ではない。
作り話の設定にいちいち迷い過ぎなんですよ。
保留癖が強すぎ。
2.決断を要する箇所を理解していない
こういうのはなんなのかというと、
要するにこの書き手は作り話のド素人なんです。
全体的に自信がないせいでぼかす必要が無いところまでぼかしている。
もちろん作り話というのはディフェンシブが基本ですから
自信が無いところはぼかしておくことで致命的破綻を避けられるのですが、
曖昧になってたら不自然な箇所を曖昧にするのはマイナスなんです。
キチッと設定を決めて断言しなきゃいけないとこまでぼかしてるために、
かえって心ある人には「この人の話おかしいな?」と勘付かれる手掛かりになってしまっています。
私が「ワイ」さんなら性的虐待の学年周りはきちんと固めますし、横着せずに実際の事例を確認して思わぬ設定破綻が起きないよう手当てします。
それぐらいは作り話において本当に最低限のことです。
3.性的虐待被害者の行動にも疑問
そういうことをそんなにカジュアルに家族全員集合のとこに訴えるのはかなり違和感があるし、小学2~4年くらいの年齢でその程度のことを表現するのに語彙の不如意があるのもおかしいです。
この人は本当に妹がいた人でしょうか?
また、ここで小2~小4まで幅のある曖昧な記憶の不自然さも改めて浮き彫りになります。小2と小4では妹の語彙もまるで違ってきます。妹の体の大きさも違ってきます。それらが曖昧な記憶、ありえるでしょうか?
書き手は全く作り話について意識が無いわけではなく、「キャンプの前だから~」とか、「スマスマ見ながら~」とか、具体的な描写を加えることで実話っぽさを演出しようとしてはいます。
しかしそういうことをやりながら肝心な学年の設定を決断しなかったことで、かえって供述する記憶のちぐはぐさ・不自然さが増す結果になっています。
毎回親両方や別の兄に平然と聞かれるところでその話をしてたんですか。
そこまで出来るのに当該兄が一緒に居るところでの糾弾はないんですか。
へえ。
正直この辺は書き手の「ワイ」が事態を知る経緯についてきちんと考えられずに設定を雑にしてしまっただけ、という印象が否めません。
「語り手が事態を知った経緯」って、不自然さが出やすいし書きたい本題ではないし、作り話をする時には地味にだるい箇所ですからね。
4.書き手の「ワイ」の性別偽装1
わかる人はわりとすぐピンとくることですが。
この書き手は十中八九女性です。
まあ男だと明言・自称もしていないんですが
意図としては叙述トリックではなく性別偽装でしょう。
兄・妹の学年と同じで嘘をつく気は満々なんだけど言い切る胆力が無い。
無駄なところでビビるせいで核心的部分が曖昧になるんですね。
これは良心ではなく単なる怯懦と怠惰であり、
書き手は自分が女性であるのを隠したかった女性です。
ではなぜ女性だとわかるのか。
はっきり言って全部なんですが、端的なところを選べば
「何様…?」は圧倒的に女性の語彙です。
男性は同じことを咎める時でもかなり違う語彙になります。
女性は誰かを攻撃する時に身分的な発想の語彙が多く、男性は能力的な発想の語彙が多い傾向にあります。何故かはわかりませんが。
何故かもわかんないのになぜそんなことを断言的に知ってるかというと、
「何様…?」は我々の業界では女性を装いたい時に積極的に使うレベルの女性語彙なんです。
芸として作り話に情熱を傾ける人間は単純に、
ずーっとネットを見ていて女性の語彙男性の語彙を記憶していきます。
「何様…?」は女性の語彙だということを事実として知っているんです。
ウソだと思ったらtwitterで「何様…?」で検索してみてください。
使用者は圧倒的割合で女性アカウントに偏ります。
5.書き手の「ワイ」の性別偽装2
わかる人にはもう説明するまでもないんですが、女性臭しかしません。
①
まず
男は兄嫁の顔色をそんなに窺いません。
気にするとしても視点が違います。
こんな風に神経的場面での表情なぞを細かく見てないしそこを報告しない。
このような性差への洞察力もなく性別偽装をするなんてのは百年早いです。
②
次に、
百歩譲って兄嫁の表情に固さや狼狽を感じとったとしても
男はそれを「はわわ…」とは表現しません。
これはもう論理ではなく事実です。
「はわわ…」は女性語彙です。オタク系女性。
twitterで「はわわ…」を検索してみてください。
狼狽を表現する「はわわ…」は圧倒的に女性の語彙です。
(男の用例は比較的高齢キモオタによる萌えキャラの媚態表現が主です。)
③
同じく、
男は反感を「は?」とは表現しません。
圧倒的に女性語彙です。
これら一個一個は「それを使う男もいるかもしれないじゃないか!」という反論もあるいは成り立ちます。しかしこれだけ女性語彙フラッシュでは「あなたは真面目に偽装する気あんのか」という話です。
このような語彙への注意力もなく性別偽装をするなんてのは千年早いです。
書き手の「ワイ」はネットにどっぷり浸かったオタク気のある女性です。
6.作り話はアート
私がこの書き手の「ワイ」に反感を持つところは2つあります。
・作り話と言うものを舐め切っている
これは極めて真面目な話として聞いてほしいですが、作り話はプリミティブな人類のアートです。この書き手の「ワイ」のような甘えに満ちた態度と能力で作り話に手を出してほしくはないのです。
いわゆる「嘘松」にしても同じです。
あれは話が事実でないことを問題にする蔑称ではなく、「あまりにも出来が悪くて聞いてるこっちが恥ずかしくなる作り話」に対する蔑称、つまりはアートの出来に関する蔑称でしょう。
私が子供だった時代の草創期ネットにはこの作り話というものを芸として鍛える文化が確かにあったのですが、いつの間にか絶えてしまい、この「ワイ」のような極度にレベルの低い作り話に満ちているのが令和のインターネットです。
・作り話を腐った目的の為に使っている
芸として作り話を修練する人間達の僅かな矜持として、
「自己の利益や政治目的等の為にこれを使わない」ということがありました。
当然です。
利益目的でこれを使い出したらもはや本物の詐話師ですし、政治的社会的目的の為にこれを使うとすると大抵は特定個人や集団をウソで貶めるナラティブやデマになるからです。
私も悪ふざけやポエトリーやトマソン以外の目的で作り話をしません。
作り話の達者はどんな風にも騙せるしどんな風にも扇動できるけどそれをやらないということです。
7.「ワイ」が作り話で狙っていた効果
逆にこの「ワイ」のような、まるっきりの下手糞で不心得なのに作り話をする人間と言うのは、大体がやすっちい金儲け目的か、フォロワー欲か、政治厨です。
この「ワイ」はどうでしょうか。
だいぶわかりやすいと思います。
この「ワイ」はおそらく表自系キモオタが気に入らない規制派・オタクヘイターでしょう。
エロ漫画にいいねをするtwitterアカウントは単にキモオタアカウントであって、表自系ツイートにいいねをするtwitterアカウントは単に表自系アカウントであって、それらの趣味と性的虐待には統計的関連性は無いのですが、そこをなんとかして結び付けたい、なのでエビデンスを出せない代わりに捻りだした作り話という訳でしょう。
女性についての「持ち物」という表現や「エロ消費」という語彙から、特定の社会思想の匂いも強く漂います。その思想体系の正しさを証明する実例として作成した作り話というわけでしょう。性別偽装の動機もなんとなく察しが付く気がします。
そしてこれらは作り話の中でも最下等の目的に属するものです。
卑しい作り話です。
8.そのほかのガバ
「ワイ」さんの話は設定が固まっていないせいで大概支離滅裂ですが、話の時系列からすれば、それが家庭内性的虐待であることはとうに、遅くとも何年も前には気付いていたはずです。
なぜいま唐突に頭がグチャグチャになり帰省を取りやめるのでしょうか?
真面目に設定を考えているのでしょうか?
「少し書きながら思い出し」ていいのは一時点のエピソード等であって、妹が兄に懐いているというのは長年の状態ですから、それは「少し書きながら思い出し」ていいことではありません。
「少し書きながら新しいディテールを思いついた」の間違いでしょう。
それくらい最初から設定して書き出しとけと言う話です。
作り話というものを舐めています。
また、ド素人だと言いましたがこの人はそこそこ作り話癖がありますね。
この「妹に性的虐待をする兄」の話は何度かネットに書いていそうです。
後から設定思いついて足すのはネット小説っぽい手つきです。
9.語り手の透明化
またこれも抜けがちなこと・もっともよくあるミスですが、
視点の持ち主である「ワイ」の兄との関係性、「ワイ」の兄への感情、「ワイ」の兄への視点、これらが全く欠如しているんですよね。
「妹に性的虐待してたのに娘は可愛がろうとしていて許せない」
「エロ漫画をいいねしまくるイキリオタクツイ垢を持っていた」
という、全く生活実感のない家庭板の読み過ぎのような設定の視点しかない。実在する弟が実在する兄に向けた生身の視線や体温のあるエピソードが皆無なんです。
さらには、
兄が弟たる「ワイ」にどう接しているかの描写は皆無。
両親と「ワイ」にも相互の感情や関わり合いの描写も全くない。
これだけ長文かつ、「ワイ」「ワイ」と自分語り的部分も多くあるのにそれらがスポッと抜け落ちている。
つまりへたっぴの作り話と言うのはどこかで語り手が透明化するものです。
「あなたその瞬間どこに立ってたの?」的な質問をぶつけていくと
実話を語っている人は何の問題もなく臨場感ある答えをするのに対し
下手な作り話をしている人はすぐに雑な答えになってしまいます。
同じ屋根の下の兄が常習的に妹に変なことしてるなら、その現場や前後の雰囲気を察知・目撃した弟視点での衝撃のエピソードが必ずある筈なんですが、全く描かれていませんね。
そうです。これは兄のいる男性の文章ではありません。
「ワイ」は実在しません。
10.まとめ
「ワイ」の動機はオタクヘイトや一種のフェミニズムの流布でしょうから、そんなものは堂々の議論でやっていくべきことだし、作り話というアートを使ってその目的達成を図るべきではありません。
おそらく何度か似たような作り話を書いているのに技能がド素人レベルなのは、作り話と言うもの及びそれを読ませる他人様というものを完全に舐めているからです。
「ワイ」がこれから作り話の道を精進する気があるならば
視点保持者「ワイ」の像を固めることから練習すべきです。
妹の被害描写に夢中になるなんてことはその後です。
性別偽装は違和感を生じやすい高等テクニックです。
まずは自分にそれをやりおおせる能力がないと自覚すべきです。
妹当人か姉として文を書くべきでしょう。
兄や両親がただ謎のサイコ行動をするNPCになっています。
これは「ワイ」の現実及び他者への洞察レベルの反映なので
知的に人格的に向上するしかありません。
本当の作り話はしっかりした人格者にしか出来ないということです。
人格者は作り話なんかしませんが。
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