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私にとっての足利銘仙

こんにちは。
 
北関東に引っ越してきてから恒例行事にしている足利の花火。と言っても今年で2回目の参戦なのですが(笑)
去年初めて見たときに、目の前で上がるさまざまな花火の連続に心から楽しむことができ、足利の花火が大好きになりました。視界が花火だけで埋めつくされ、夜空の余白さえ無くなるくらいの大迫力、そして打ちあがった大きな花火に綺麗と感じるだけでなく、夜空に堂々と向かって静かに上り始める様子も情緒に溢れていて感動の連続でした。
足利の花火は北関東に引っ越してきて良かったベスト3に入るくらいのお気に入りです♪
 
 
さて、足利銘仙のストーリーを紐解きながら、今を生きる私が感じることという視点で今まで足利銘仙のお話をしてきました。そして足利銘仙が女性の自立化、民主化と言われるようになった背景を知り、今回はそれを踏まえた上で、『私にとっての足利銘仙』と題してお話してみようと思います。
 
 
北関東に引っ越してきて出会った足利銘仙。私は足利銘仙に出会ったことがきっかけで、北関東の絹産業や織物の文化に触れたいと思うようになり、さまざまな場所に足を伸ばし新しい知識や経験、新発見の連続でした。そして、そのような視点で今自分が住んでいる地域を知るきっかけになったことも嬉しい出来事です。私はこの先、北関東からまたどこかに引っ越す可能性があります。その可能性があるからこそ、今見える風景やその土地ならではの出来事を自分の中に大事に残していきたいと思っています。その思いを足利銘仙を通しても実現することができました。
 
そして、足利銘仙のストーリーを紐解くことで、女性の自立化、民主化、社会進出が実現した背景についても学ぶことができ、これは足利銘仙に更に興味を持った理由でもあります。自分の好きな服を着て自由にオシャレを楽しむ、そんな今では当たり前なことが当たり前でない時代に足利銘仙はその意味を見出し、足利銘仙の流行は女性の自立化、民主化と言われるようになりました。
私は音楽や芸術がこの社会の中でどのような価値を持ち、どのような機能や意味を見出しているのかを知りたいという思いがあり、大学生の頃から少しずつ勉強してきました。社会で起きた出来事が音楽や芸術にも影響し、新たな価値や機能、美意識が誕生することもあります。これらを掘り下げたいと思ってきた私だからか、足利銘仙のストーリーを紐解く過程で同じような感覚になりました。アールヌーボーやアールデコなどの新しい美意識や生活様式の変化で足利銘仙も時代と共にさまざまな価値観や美意識を反映させてきました。その結果、女性の自立化、民主化が実現し、女性が社会の中でオシャレを楽しむ自由と喜びをもたらしてくれたのです。そんな足利銘仙のストーリーに触れると、今を生きる女性として、足利銘仙が誇りにも感じることができました。
気分転換に新しい洋服を買うだけでリフレッシュにもなります。旅行に合わせて洋服を買おうと思うだけで、更にその旅行が楽しみになることもあります。憧れの人が着ている洋服を自分も着てみることで、生まれ変わったような感覚にもなります。いつもと違う格好をすると、自信さえ生まれることもあります。自由にオシャレを楽しめることで、社会の中で生きる為の自分の鎧にもなってくれるのです。こんな当たり前で、そして日常を彩り豊かにしてくれるきっかけにもなった足利銘仙。出会えて良かったと改めて思います!
 
約一年に渡り、足利銘仙のストーリーに触れてきましたが、もっと違う見方をしたらまた何か違う魅力に気づけるかもしれませんね。
私にとっての足利銘仙は、北関東の魅力に気づく一つのきっかけであり、私がこうして社会の中で好きな洋服を着て過ごせている自由を改めて実感し幸せな気分にまでさせてくれるものです。