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明成法務司法書士法人の急成長を支えるDX化推進の裏側とは その2

<明成法務司法書士法人の急成長を支えるDX化推進の裏側とは その1>はこちら


Q6:DX化に取り組むことで、単なる業務効率化にとどまらない面もあったようですね。
 
そうですね。数値で見ると、スタッフが受け持っている業務の偏りなんかも見えてきます。そうすると、今度は業務が偏っている人をサポートしないといけないよね、という議論になるわけです。逆に、できない人がいれば、何がネックなのかをみんなで話し合って、改善策を出して試してみる。そうやって、チームでフォローしあって仕事をするというのが自然とできるようになっていきました。
司法書士の仕事は、一人で案件取って、一人で営業数字を上げていくような仕事ではないんです。チームプレーで業務を行うことが円滑な仕事に繋がり、この会社の行動指針にも繋がる行動になっていきました。
このチームプレーで業務を行うことを実現するために、DX化により数値で把握するというのは、とても重要なことだったと私は感じています。
適正にスタッフを評価できるようになり、適正なスタッフと感覚論ではなく、建設的な話ができるという、数値があることがチームプレーに直結していく文化が醸成されたというのは、会社において大きな財産です。
 
Q7:今でこそDX化による恩恵が組織にもたらされていますが、その道のりは実際のところどうだったのでしょうか。
 
2014年からシステム導入し、2019年頃にキントーンを導入しました。
第一関門は、そもそも管理職が入力などを面倒に思い、やらないことでしたね。
キントーン導入後も2年ぐらいは思うような運用ができず、やらされてる感満載でしたが、その間スタッフに指導し続け、自分たちの為になるものなんだ、と理解してもらう努力はこちら側も惜しみませんでした。
 
Q8:先生がその努力を続けられた理由はなんでしょうか。
 
これは、実際に取り入れて良かった結果を私自身だけでなく、スタッフも含め感じてくれているからでしょうね。
この事務所の強みは、丁寧で品質の高い仕事が提供できるという現場力なんです。
例えば一人の司法書士が一人ですごく丁寧に仕事をして10件の仕事を100点中100点のクオリティで仕上げた。これができる人は個人でやってる人だと結構いると思います。
でも、これはどこまで頑張ってもマックス10件分の依頼人にしか応えられないんです。
でも、1人10件、90点の仕事ができる人を10人育て、チェック体制を備えたチームをつくれば、100件の案件を100点取れる仕事に仕上げられる。つまり、質の高い仕事と量を実現することが可能になるわけです。
 
Q9:個の強みを組織化し、効率を最大化する、というイメージでしょうか。
 
そうですね。そうすると、大手の上場企業を相手に仕事をすることもできるようになりますよね。私たちの強みは発想力やクリエイティブな力ではなく、確実な仕事を提供するという現場力。ここが他社に負けない点。
この現場力を強くするために、私は私自身が現場をしっかり見る必要があると思っているんです。経営者なら当然と言われるでしょうが、私は現状を良くしたいという思いが常にあるので、アンテナを張り新しいものを取り入れるという発想を私が率先して行い、現場に取り入れることを実践し続けてきました。DX化もその一環です。
現場のメンバーにとっては、目の前のことが優先事項も高く一番大事なことですが、視野が狭くなりがち。
そこに対し、私は日々いろんな人に会うチャンスがあり、さまざまな情報に触れる機会がある。必然的に、スタッフより広い世界を見れるようになることで、現場を良くするために注入すべきものが見えてくる。これが経営者である私が現場を見てすべきことかなと。
新しいことをすると、スタッフにはもちろん最初は嫌がられますし、抵抗勢力も出てきますね。でも私は常に現場を良くする為のことを考え、それを取り入れているだけ。それが実際やっていく中で結果が出ている。そしてそれが、他社との差別化に繋がっている。
このサイクルを知っているから、現場にとって良いと思ったものを見つけ、それを現場が取り入れられるように根気強く努力するのは私の仕事かなと思っていますね。


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