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「与えられた命を何に使うか」社長室 優一

その人が大切にしている言葉を知ることで、その人の考え方や生き方に、もっと触れられるかもしれない。「あ、もっと知りたい」そう思う、きっかけになるかもしれない。

そんな想いで始めた、名優で働く人が大切にしている言葉についてインタビューする「a motto(ア モット)」。

第14回は、社長室で働く優一の a motto です。


― 大切にしている言葉を教えてください。

「仕事」と「人生」という軸で考えてきたんですけど。

仕事に関する言葉は、歴代の先輩に叩き込まれた、仕事をする上で自分が大事にしているもので。

人生に関する言葉は、人にもらった言葉もあるし、本とか映画とかで見つけた言葉もある。

全部で19個あがって、一番根っこっぽいなっていうのを選びました。


ー 出会いは?

使命っていう単語自体は、学校のどこかのタイミングで出会うじゃないですか。中学、高校とか。

でも、意識するようになったのは、新卒で入社したリクルートで僕を採用してくれた社長の影響。

僕の同期が、最終面接の時に、その社長に言われた言葉なんですよ。

その同期は仕事に対する想いみたいなのが、ぱっとしない感じだったみたいで。最終面接のときに社長が「お前ちょっと紙に『しめい』って書いてみろ」って言ったの。

彼はちょっと抜けてるので、Name の方のしめい(氏名)を書いたわけですよ。それで「違う!」って言われちゃったみたいで(笑)

同期の飲み会の時に、その話を聞いて。

与えられた命を何に使うか。お前はそういうことを考えたことがあるか」って。感銘を受けましたね。


ー それまでは、あまり意識してこなかった?

いつか名優っていうのは、ずっと考えていて。

大学の時に、英語を学びにワーホリに行ったのも、就職活動でなんだかんだ医療業界に足を踏み入れたのもその影響があります。

でも、この言葉をもらった時に、 収まった感じがあったかもしれない。僕の中で、与えられた命を何に使うかっていう、そのテーマの1つがやっぱり名優なので。

頭の中では意識してたけど、改めて言葉にした時に。やっぱり自分はいつか名優を継いで大きくしていくんだ、ちゃんとやってくんだというか。そんな風に思ったんだと思います。


― 「使命」がいやになったことは?

ないですね。上に立つ人がもういいやってなったら、おしまいですからね(笑)

同級生とかには、道が決まっているって大変だねって言われることは結構あったんですよ。でも、自分は全然大変だとは思ってなくて。むしろ、ラッキーだと思っている。

なんでかというと、そういう使命感があると頑張れるんですよ。あえて難しい環境に自分の身を置かなきゃって、原動力になったから。それは、ものすごくラッキーだと思う。誰もが、そういう使命感を持てるわけではないので。

でも大学生の時とか、少なからず反発していた時はありましたね。最初のころは、塾の講師や家庭教師のバイトをしていたんですけど。韓国料理屋で働いてる時に、ばあちゃんに呼び出されたことがあって。

「韓国料理でバイトしなくていいから、こういう勉強しなさい」って言われたときに「ばあちゃん韓国料理作れんのかよ。仕事に上下ないでしょ」みたいな反発はよくしてましたね。

韓国料理屋で働いてる仲間も好きだったし、先輩も尊敬してたので。なんだか、それを馬鹿にされてるような感じがして、嫌だったなぁ。


― いつから「名優」が自分ごとになった?

もともと名優に行く予定ではいましたけど、自分の中で腹をくくった時って意味であれば、PwC(コンサルティングファーム)にいた時ですね。

それぞれの得意不得意を活かして、クライアントに価値を提供するために、それこそ寝食を忘れてみんなで頑張る。周りから見たら大変と思われてるけど、本人たちはめちゃめちゃ楽しんでいる。なんだこれ!って。

PwCに入社して、すぐに新人のOJTを任されたんです。まだコンサルタントとしての勘所の良さも、考えても出した答えの質も、資料を作る速さも、全然先輩の足元にも及ばない。

なんなら新卒くんと僕は、あまりスキルが変わらないわけだから。僕はメンターとしてどう接するんだ?ってすごい悩んで。

そのときに僕が出した答えは、「一緒に戦う」だったんですよ。

教えるんじゃなくて、同じ目線で、一緒にやる。一緒に考えて、資料作って。それで上司につめられることがあったら、絶対守ってあげなきゃって。

夜中の1時半とかに、上司に電話したりしてましたね(笑)。「なに?もう寝るけど?」とか言われても、「いやでも、今決めないと明日新卒くんがバリュー出せないんで、今話してもいいですか」みたいな感じだった。

それでも、上司は絶対いいよって言ってくれて。そういう信頼関係がすごく心地よかった。

こういう信頼関係で繋がったチームを作れたら、すごく面白いだろうなって。そう思ったのが、決心したきっかけです。


― 今後どんな会社にしていきたいですか。

あれ、このインタビューってそういう趣旨でしたっけ?(笑)

でもそれで言うと、使命感を持った人が多い会社にはしていきたいです。

会社の人が部署に関わらず、みんな何かしらの使命を持っていればいいなと思います。それがあるのとないのとでは、可能性の広がり方が全然違うと思うから。人と接した時に、与える影響とか。

使命って正解はないし、自分で見つけるものだと思うんです。それに、探そうとしないと見つからないものだと思う。

よく点と点が線になるみたいなのあるじゃないですか。でも、そもそも線を繋げようとしてないと、 点を探しにすら行かないでしょ。

僕は、自分にしかできないことをしたいというのは、やっぱり根っこにある。生まれてきた意味を作りたいというか。

具体的にじゃあ何やるのっていうときに、やっぱり今は名優ですよね。名優という、30年かけて皆で作り上げてきた会社をちゃんと継続させ、発展させること。

これが第一の使命ですね。


(聞き手:野口)

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