「進化し続ける周術期看護」第37回日本手術看護学会に出展してきました。
こんばんは!千葉県八千代市から新しい医療の当たり前を創る、株式会社名優の優一です。
10月27日(金)~28日(土)に福岡の福岡国際会議場/マリンメッセ福岡で開催された、第37回日本手術看護学会に出展してきました。
中央材料室向けブランド『SALWAY』を中心に展示
手術看護学会には、中央材料室で責任者を務める手術室師長や中材業務を兼務している看護師がいらっしゃるので、中央材料室ブランドSALWAYと、手術室関連製品の展示を行いました。
おかげ様で、たくさんの方にご来場頂き、多くの引き合いを頂きました。特に人気が高かったのは、内腔器材を洗浄するフレキシブルブラシとコンパクトPCDでした。
内腔器材の洗浄にはフレキシブルブラシ
吸引管などの径の細い器材は洗浄が難しい
耳鼻科の吸引管など、径の細い器材の内部の洗浄は、洗浄に手こずりがちです。
ワイヤー製のブラシだと、そもそもブラシを挿入するのが難しかったり、洗うことができてもブラシ本体が曲がってしまう(癖がついてしまう)ことが多くあります。
SALWAYのフレキシブルは柄から挿入する革新的なデザイン
SALWAYのフレキシブルブラシは、ブラシの柄から挿入し引き抜いて洗う、スマートで革新的なデザインです。ブラシの本体がデルリン製でフレキシブルに曲がるので、癖がつくこともなく、気持ちよく洗浄することができます。
また毛の密度が高く、擦過力に優れており、汚れをしっかりと落とすことができます。
フレキシブルブラシの使い方
実際の吸引管を使って多くのお客様にデモをして頂きましたが、その洗い易さに驚かれる方が多くいらっしゃいました。
フレキシブルブラシを使用した、内腔器材の洗浄方法の動画はこちらです。
プリオンサイクルの滅菌保証
また、複数人のお客様から、プリオン対策の滅菌保証をどのようにすべきか?という質問を頂きました。
プリオン病とはプリオン蛋白による脳神経細胞障害
プリオン病とは、脳に異常なプリオン蛋白が沈着し、脳神経細胞の機能が障害される病気です。クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease:CJD)は、その代表的なもので、急速に進行する認知症を呈します。年間100万人に1~2人いると言われています。
感染症を防ぐためにはプリオン蛋白質の不活性化が必要
プリオン病の患者に使用された器材は、感染症を防ぐために、感染因子であるプリオンすなわち異常プリオン蛋白質を不活性化しなければなりません。ウイルスや細菌などの生物性病原体ではないため、特別な方法と注意が必要です。
プリオン蛋白はオートクレーブ134℃18分で不活性化する
プリオン病感染予防ガイドライン(2020 年版)では、プリオンタンパクを不活性化するためには、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)で121℃90 分または134℃18 分で滅菌する必要があると記載されています。
昨今、プリオン対策としてプリオンサイクル(134℃18分)を取り入れる医療機関が増えていますが、通常のサイクル(対病原菌)と滅菌保証の仕方が異なるので注意が必要です。
プリオンサイクルの滅菌保証には専用のインジケータが必要
通常の病原菌は134℃3分で死滅しますが、プリオンは菌ではなくより耐性の強いタンパク質であり、134℃の飽和蒸気が18分暴露していることを保証する必要があります。
そのため、プリオンサイクルの滅菌保証では、プリオンサイクル専用のインジケータ(SV値:134℃18分)を使用する必要があります。通常サイクルで使用されるBI(生物学的インジケータ)では、滅菌条件の達成を確認することはできません。
SALWAYのコンパクトPCDで器材内腔レベルでの滅菌保証を
SALWAYのコンパクトPCDでは、プリオンサイクル専用のインジケータをご用意しています。
コンパクトPCDにプリオンサイクル用インジケータを挿入して使用することで、器材内腔レベルでのプリオン蛋白不活性化の条件達成(134℃18分)を確認することができます。
フレキシブルブラシのデモ依頼や、プリオンサイクルの滅菌保証に関するご質問などあれば、SALWAYのフォームからお気軽にお問合せください。
それでは皆さん、よい週末を。
優一@福岡空港