見出し画像

我が家の三体問題:ママが留学したい時パパの就職と子どもの育ちはどうなるのか?

ニューヨーク当地の友人には
「Eriはいつまでここにいるの?日本には帰るの?」
とよく聞かれる。
今いる大学街は学生や研究者の出入りの激しい街なので
仲良くなったと思ったら「え?来月帰国なの!?」なんてことも。
(例えば短期共同研究のために3−6ヶ月だけ滞在する人もいる)

冒頭の質問に対する、私の答えはいつもこうだ。
「まだ、わかんない」

我が家族5人が今夏どこにいるのかは白紙状態

そう、本当に決まっていないのだ。
希望的観測を含めれば
「🇺🇸ニューヨーク市周辺か、🇬🇧ロンドン市周辺か、🇯🇵東京都内に居たい」
という答えになる。が、具体性は無い。
東京都内に居たい、と言っても、家探しからである。
帰る家があるわけではない。

天文学の世界に一般法則やお決まりの解法が見いだせない星の動きとして「三体問題」というのがある。(ちなみにSF小説「三体」は最高傑作)

三体問題とは:三つの天体が万有引力の相互作用でどのように運動するのかを調べる問題。三体の運動は非常に複雑になり、解析的に解けないことが知られている(特別な場合を除く)。

天文学辞典を参照して編集

我が家が直面する三体問題

その内実は、こうだ。

一体目:ママ&妻の私
私も大学院で勉強したい!特にイギリスの大学院を志望している。
出願先はオンライン履修を中心とするプログラムとしたので、
世界中どこにいても勉強できる建前だが
それでもイギリスに近い方が圧倒的に楽なことには変わりない。

二体目:パパ&夫
オット氏は2年間ニューヨークの大学院で勉強したので(修士号)、
いよいよ生きた現場に戻る時だ。
元々プロフェッショナル向け(企業等で働く人向け)プログラムのため、
働いて知識を活かさねば宝の持ち腐れである。
せっかくアメリカで勉強したのだ、アメリカの職場に挑戦したい。

三体目:子ども3人
本来は、ここも四体目・五体目となるべき話だが、申し訳ないがまとめる。
彼らに望ましい育ちとは何か?
彼らの母国語は、思考する言語は、何が良いか?
その結果、どの国の、どんな教育システムが良いのか?
そしてそれに掛かる費用と、我々に課されるタスクは‥‥‥?!

最適解は何処に…?!

もし、私の勉学を最優先するなら🇬🇧ロンドンだ。
もし、オット氏の就職を最優先するなら🇺🇸ニューヨークだ。
もし、子ども達をバイリンガルで育てたいなら、いずれかだ。
ニューヨークであれば、今のお友達にもまた会えるだろうし
州は現住居と同じなので、学校システムなどにも若干馴染みがある。

だが、ニューヨークとロンドンの超高額な保育料を賄えず、
(平日フルタイムで預けると子ども1人20万円/月は掛かる)
結果的に夫か私が自宅保育をせねばならず、
いずれかの学びやキャリアを諦めなければ行けないのだとしたら、
2歳からの保育料免除が始まった🇯🇵東京に戻り、
かつ私やオット氏の両親の手も借りるのが良い。

ぐるぐる回るこの問題、どっから手をつけたらいいんだー!!と
しばらくは行き詰まっていた。

解きほぐすのは、ゆっくりとでも着実に/Slow, but steady

オット氏と私は、子どもの寝静まった3回くらい夜中に話し合った。
我々が、過去7年の夫婦生活で幾たびもそうしてきたように。
(オット氏の留学計画なども、夜中の会議で固めていったものだ)
貯金額も、もう一回確認した。
日本円が弱いこの世界経済の中で、円の貯金は心許ない事この上ない。

我々の立てた計画はこうだ。

Step1 3月末まで
まず、とにかく私が大学院受かる。3月末までに決着つける。
そして、奨学金にアプライすることで学費を浮かす。
(マジで喉から手が出るほど欲しい!!)

並行して、
ロンドンとニューヨークの家賃・保育料・生活費 の平均値を探る
(ニューヨークは家賃が恐ろしいほど高い。為替マジックで40万円/月など)

Step2 4月末まで
オット氏が就職先を決める。条件は以下:
・上記の必要経費を賄えることを狙う。
・オンラインで働ける職場環境を狙う。

Step3 5月末まで
いざ引越し先を決める。保育園を決める。
入園申込みやら、新居に家具の処分やら諸々の手続きを開始する。

Step4 7月末まで
引っ越す!!

どうなるだろう、どうなるだろうとドキドキしている。

引越した後だって、子ども達が3人それぞれに新しい場所に慣れるまでには時間も苦労もあるだろう。
(ダークホースとして、「現住所に止まる」という案もあるはある。)
あの子はどれだけ泣くだろう、
あの子は始終抱っこして、という甘えん坊に戻るかな、など想像する。

何処に行っても、この家族でいれば、大丈夫。

足がすくみそうな私を前に駆り立てているのは、その希望だ。
きっときっと大丈夫。