見出し画像

一橋ICS(Hitotsubashi ICS)MBA受験体験記〜妊娠・出産を添えて〜

noteを書くたびに「お久しぶりです」と言っている気がします。お久しぶりです。めいこです。

私は第二新卒での転職以来ベンチャーで働いており、第一子を妊娠したことを機にMBA取得を考えるようになりました。結果として妊娠中に出願して合格をいただき、産後に育休取得の流れでフルタイム通学をしておりました。

出願中は先人たちのMBA受験記を読むのが大好きだったのですが、国内MBAは数がとにかく少なく、特に自分の志望校(入学校)は10年前のものしか見つからず……。なにかの参考になればと思い、恥ずかしながら自分の体験をシェアする次第です。


出願校

一橋大学大学院 経営管理研究科 国際企業戦略専攻(Hitotsubashi ICS)
MBA 1年コース
https://www.ics.hub.hit-u.ac.jp/jp/

英語を公用語とする全日制のプログラムです。1年コースと2年コースがあり、私は前者を選択しました。
とはいえ少人数クラスかつ1年次はみっちり必修授業が入るので、2年コースの学生も毎日顔を合わせていました。コースの違いとしては、2年目を交換留学や就職活動に割くかどうかが大きいです。

ちなみに、記事を公開した今現在(2024/9/5)まさに出願を受け付けています!(詳細はリンク先へ)

出願期間は2ラウンドあります

出願校選び

もともとMBA受験を検討した理由は大きく2つあり、「スタートアップでの実務経験を客観的かつ体系的に整理し直したい」という念願と、「妊娠・出産によるキャリア断絶に負けたくない」という不安とがありました。

産後間もなくの入学を考えていたので国内MBAに絞ったうえで、「実務重視かつ卒業後の市場価値を高められそう」というポイントで以下の志望軸を設定しました。

  • クラスメイトに多様性があること

  • 英語を使う授業やプログラムがあること

  • ディスカッションやグループワークの機会が多いこと

  • 育児との両立(通学しやすさ、1年コース、卒論がない)

  • 教授陣が魅力的であること

筑波大学、早慶、グロービスなどいくつかの国内MBAスクールを比較検討した結果、最終的に志望軸と一番マッチしていたHitotsubashi ICSを志望校として選びました。妊娠中で時間に余裕がなかったため、第一志望に集中して出願しました。結果として合格をいただき、受験校を絞り込んだことで選考も良い結果が得られたと感じています。

受験から入学までのスケジュール

受験から入学までのスケジュールを以下にまとめます。私は1次で出願し、出願期間がまるっと妊娠・出産に被っておりました。

<妊娠初期>
2022年3月〜5月
:情報収集、志望校選び
2022年5月〜7月:GMAT対策
2022年7月下旬:GMAT受験
<妊娠中期>
2022年8月:OG訪問
2022年8〜9月:エッセイ課題執筆、面接対策スタート
2022年9〜10月:その他提出書類の準備
<妊娠後期・産休開始>
2022年10月中旬:1次試験(書類)提出締め切り
2022年11月上旬:1次試験結果発表
<出産〜新生児期>
2022年11月下旬:2次試験(面接)
2022年12月上旬:合格発表
2023年7月〜8月:事前課題
2023年9月:入学

1校に絞り込んだからこその受験期間の短さです。複数校を受験していた場合は、プラス半年は必要だったように思います。それでも妊娠中期を超えると息苦しさとの戦いが始まったので、筆記試験対策はもっと早く進めておけば良かった・・・とも思います(それはそれで、つわりが辛かったので不可能だったかも)。

事前準備

情報収集

志望校選びに際して、ウェブサイトで募集要項やプログラムの内容を調べたほか、オンラインの学校説明会に参加して情報収集をしました。今振り返ると、AGOSなどの予備校が主催するイベントに参加しておけば、一度に多くのMBAスクールの話が聞けて効率的だったかもしれません。
また、後述の通りOB/OG訪問は学校のカラーを知るうえでもおすすめです。

Hitotsubashi ICSの情報収集

Hitotsubashi ICSを志望してからは、公式イベントやオンラインで開催されるイベントに可能な限り参加しました。オープンキャンパスでは模擬授業を体験できるので、特におすすめです。また、公式ブログには生徒のインタビューや活動記録が掲載されており、学生生活のイメージを深めるのに役立ちました。
また、教務課に相談したところ、育児とMBAを両立した卒業生を紹介いただきオンラインでOG訪問をする機会にも恵まれました。Hitotsubashi ICSのスタッフはとても親身になってくれるので、質問や相談があればためらわずに連絡してみるのがよいと思います。特に、自分に近い属性や経歴の卒業生の体験談はとても参考になるはず。

試験対策

Hitotsubashi ICSを第一志望に決めたので、必須のGMATだけを受験しました。他のスクールも併願していた場合はTOEFLやIELTSの受験も必要だったため、対策にもっと時間を割く必要があったと思います。
対策としては書籍の参考書で基本を押さえた後に、GMAT公式の模試や練習問題を購入し、本番に近いシチュエーションで練習しました。
入学後に日本人の同級生と話したところ、予備校の講座を利用する手もあったな・・・と。スケジュールや苦手意識に合わせて対策することが重要かと思います。

参考書は定番のコレです。

GMAT公式の模試はPCで受験できるので、イメトレにぴったりでした。

エッセイ準備

エッセイ試験のお作法をインプットすることと、自分の経験を棚卸しすることから始めました。

エッセイのフォーマットや頻出質問については、形式が近い海外MBA向けの参考書籍を何冊か斜め読みしました。

後者の棚卸し作業では、自分の生い立ちや価値観、これまでのキャリアでの成功体験や苦労、MBAの必要性を言葉にすることに集中しました。結果として、エッセイの回答に一貫性が生まれ、面接での深堀りにもスムーズに応対できたと感じます。

人生を振り返ってみたり(COO祖母の話
こんな感じのことをワーっと書いてみたり

受験プロセス

ここからは受験校であるHitotsubashi ICSの体験にフォーカスしてお伝えします。

1次試験:出願書類

Hitotsubashi ICSの書類選考は、専用のWebページを使い、フォームに情報を入力したり、ファイルを添付したりして提出します。すべて公用語である英語で対応します。

エッセイ
エッセイ課題は4〜5問の長文課題で、英語で執筆します。出題内容は数年おきに変わっているようです。深い自己理解とはっきり志望動機が求められる設問が出題されることは間違いないです。私はエッセイに取り掛かる前に実施した言語化メモ(前述)のなかからエッセイに使えそうなエピソードを抽出し、肉付けすることでスムーズに執筆を進められました。

推薦状
推薦者自身にWebフォームに入力していただく形で依頼します。設問が多く、英語に不慣れな方には日本語の内容を翻訳するなどのサポートが必要になることもあるため、気軽にやり取りできる関係性の方を推薦者に選ぶのがよさそう。私は勤務先のボスと、前職と副業先で長く一緒に働いている方にお願いしました。

各種必要書類
身分証や大学の卒業証明書、成績証明書などをPDF形式で提出しました。大学の証明書類は受け取るまでに時間がかかるので、早めに発行を依頼することをおすすめします。

2次試験:オンライン面接
オンラインの個人面接は英語で行われます。面接官(Faculty所属の教授)がエッセイや提出書類の内容をしっかりと読み込んでくれていることが伝わりました。質問内容は学生によって異なりますが、私は以下のような質問をされました。

  • 将来の展望を含めた志望動機

  • 卒業後の進路

  • 現職の事業内容や業務について

  • 他校の志望状況

  • OG訪問の感想

  • 大学での専攻をビジネスでどう活かせるか

  • 質問したいことはあるか

大変なときの乗り越え方

苦労した点
GMATのスコアメイクに苦労しました。週末に数時間かけても正答率が上がらず、対策にもっと時間を割くべきだったと後悔しています。GMATの問題はMBAの授業についていくための基礎力を鍛えてくれるので、しっかり対策しても損しないはずです。また、入学直後は英語の講義を数時間聞いたりペースの早い会話に圧倒されてしまったので、TOEFL対策をやっておけばもう少し心の準備ができたかもと思います。

また、私は留学経験がなく、英語での面接経験が少ないのがネックだったので、オンライン英会話でスピーキングの練習をしていました。DMM英会話で就職面接の対策を受け付けている講師の方を選んで、質問リストをお渡しして模擬面接をしてもらいました。産休期間に入ってからは45分のレッスンを毎日2回受けて追い込みをかけていました。

モチベーションをどう維持したか
エッセイ課題の事前準備としてまとめた「自分がなぜMBAに行きたいのか」という問いへの答えをスマートフォンのメモ帳に残し、寝る前に何度も読み返しました。また、出願期間に開催されるイベントにも積極的に参加して、入学後の日々を妄想することでモチベーションを保ちました。あとは冒頭に書いた通り、いろいろな方の受験体験記を読むのが楽しい時間でした。

これから受験する人へ

兎にも角にも、スクール選びに時間をかけてください。選考で志望動機が重視されるのはもちろんなのですが、入学後の生活は非常にハードなので、モチベーションを保つためにも自分が納得して選んだ環境に身を置くことが大切だと痛感しました。
特に、自分のキャラクターや志向性との相性は大切だと思います。特に、私のように幼い子どもを育てながらMBAに挑戦する方は、家族だけでなくクラスメイトや教務の理解とサポートが不可欠です。自分がのびのびと過ごせるコミュニティであるかどうかをぜひ見極めてください。エッセイや面接では、必要以上に自分を大きく見せるよりも、自分の本当の姿や考えを伝えることに重きを置いたほうがマッチングが図りやすいと感じます。


ここまで読んでくださりありがとうございました!
お役に立ったかどうかはわかりませんが、少しでも参考になる点があったのならば幸いです。


妊娠・子育てをなんとか楽しもうと模索してみたり、


体当たりでいろいろ試してみたり、


キャリアについて書いたり考えたりしています。

また遊びに来てくださいね。

いいなと思ったら応援しよう!

めいこ/Akiko Nakayama
いつも読んでくださってありがとうございます!もし有益だと感じたり、応援してやるかと思ってくださったら、サポートいただけると嬉しいです。