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『勝者と敗者は いつも同じ数だけいる 幸福と不幸が 隣り合わせの世の中さ』

■アメリカ/2011年 ■監督・脚本: J・C・チャンダー■ 出演: ケヴィン・スペイシー、ポール・ベタニー、ジェレミー・アイアンズほか


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世界中に大混乱をまねいたリーマンショックを題材にした作品で、残念ながら日本では劇場公開されませんでした。社名は出てきませんが、リーマンショックの発端となったアメリカの大手投資銀行リーマン・ブラザーズのリーマンショック前の24時間を描いた作品です。
私はリーマンショックの余波で就職氷河期の中で就活をしていました。どうして海の向こうの会社が一つ破綻しただけで、自分たちがこんなにも就活で苦戦を強いられるんだろう。。。と当時は思ったものです。リーマンショックについてはネットなどで何度か調べてみたのですが、私の頭では理解するのは難しかったのですが、この映画をみるとイメージが湧きました。

ある日、会社で大量解雇が行われます。若手社員のピーターは解雇は免れたものの、直属の上司がリストラの対象となってしまいます。その上司が去り際に、1本のUSBをピーターに「引き継いでほしい仕事がある。用心しろ」という意味深な言葉と共に渡します。ピーターがそのデータを分析すると、損害リスクが非常に高い不動産担保証券を大量に保有している事実が発覚します。会社の総資産を超える損害リスクの発覚により、重役たちは招集され夜通し話し合いが行われます。

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話し合いの結果、市場が気付いてしまう前に全ての不良債権を売り払うことを決定しました。しかし、このやり方では顧客の信頼を喪失してしまいます。当然、反発する社員も出てきますが、最終的にはすべて売り払うことになります。

一般の社員たちは、いきなり解雇を通達されたり、むちゃくちゃな売却を命じられたりして、困惑します。しかし重役たちはこんなことになる前から、この金融商品は危ないものだと分かっていたのがわかる描写が多々ありました。リーマンショックは起こるべくして起こったんだな~というのがよくわかりました。

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ウォール街の金融業界で働くビジネスマンたちのお話ですが、もうみんな金の亡者みたいな人達ばかりでした。
映画としてどうというよりは、経済の勉強にとても役立つ作品でした!


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【ウルフ・オブ・ウォールストリート】

■アメリカ/2013年 ■監督:マーティン・スコセッシ■ 脚本: テレンス・ウィンター■出演: レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、ジャン・デュジャルダン

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こちらもウォール街が舞台ですが、マージンコールと比べると、コメディ要素が強いものです。しかし、マージンコールと同じで、こちらの作品も実話に基づいています。ディカプリオ演じる、ジョーダン・ベルフォートが著した『ウォール街狂乱日記 – 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』が原作です。そして、マーティン・スコセッシ×ディカプリオというだけでも観たくなる作品ですね。

若くして結婚したジョーダン・ベルフォートは、金持ちになるべく野心を抱きウォール街の金融業界に飛び込みます。紆余曲折ありますが、抜群の営業力を持って26歳で自分の証券会社を立ち上げます。彼は毎週100万ドル(日本円で約1億)を稼いでいたことから「ウォール街の狼」と呼ばれるようになります。

ジョーダン・ベルフォートは、大量の札束をゴミ箱に投げたり、クルーザーから撒いたりといった演出で若手社員を惹きつけ、彼らのモチベーションを上げるといったリーダーシップも持っていました。

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大金を手にした若手男性社員はドラッグに手を染め、会社の地下に売春婦を常に待機させるといった、私たちの感覚では信じられない様な日々を過ごしていました。これらが実話というから驚きです。

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しかし、彼は違法な金儲けに手をだし、FBIに捕まります。刑刑務所に入るのですが、そこでも巧みな話術で買収したりして過ごすのです。出所後は海外で講演活動をに勤しんでいるようです。その講演の中で、彼が話しているのがあの有名な「このペンを売ってみろ」なのです。

野心の塊みたいな人たちのお話ですが、世にはこんな天才的な営業マンもいるのだと驚きでした。


<一言メモ>
ウォール街といえば、世界のトップオブザトップのビジネスマンが集まるイメージですよね~日本でも外資系の会社で働いて、年収のすごい人がたまにいらっしゃいますが、とにかくこの2作の映画に出てくる人たちはケタ違いでしたね・・・スゴイ(;'∀')

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