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2023年2月「読んだ!」マンガまとめ
こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。
新旧問わずに今月読んだマンガを全て紹介する本企画。元々マンガが大好きで毎月たくさんマンガを読んでいましたが、マンガライターとして活動し始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全作品しっかりとした漫画評を書きたい!けれど、現実的になかなか難しい。いやでも、せめてあらすじや一言感想メインだけでも!……という謎の使命感からこのnoteが誕生しました。
ちなみに、「Real Sound ブック」さんでは“今月発売された新刊”というしばりでおすすめのマンガを紹介しているので、とにかく新作が読みたい!という方はこちらもぜひ。
読み応えのある、または濃密な漫画評が読みたい方にとっては、こちらのnoteはかなり薄く感じるかもしれませんが、もし良ければ読んでいってくださいませ。この記事があなたにとって新たなマンガとの出会いになりますように。
▼ 過去の記録はこちら
この復讐にギャルはいらない(1巻)
実は殺し屋な陰キャ男子高校生と陽キャなギャルが織りなす、疑心暗鬼ラブコメディ。 昨今ミーム化された“ギャル”。その立ち位置というか概念をマジで覆してきた作品で、ラブよりもギャグとしてめちゃくちゃ面白い。独特なセリフ遣い、唐突なコナンネタも最高!
漫身創痍(2巻)
1巻では「売れる漫画か、描きたい漫画か」。最新刊2巻では「作家は体験したものしか描けないのか?」と毎度創作における命題を問いかけてくる本作。 それに対して、星衛&明日馬コンビが世間に中指立てる勢いで答えを導きだし全力で正解にしていく姿に胸が昂る。
黄泉のツガイ(3巻)
現世と異界が交錯する“ツガイ”バトルファンタジー。望まぬ運命に翻弄されながらも、強く抗い兄を想うアサちゃんよ。あと力に群がる人の業の深さったら……ちなみに永遠に鋼錬に心持っていかれている俺はユルの「ガンガンいこうぜ!」な気質が大好きすぎてもう愛です。
スルーロマンス(新連載)
宝島社「このマンガがすごい!2023」オンナ編第3位『まじめな会社員』の冬野梅子先生による最新作。元・売れない役者のマリとフードコーディネーター菅野翠、ともにアラサー。同時期に恋に破れたふたりが、ひょんなことから女ふたり暮らしをスタートさせる。……「私ああいうの苦手だったんだ 女のモノマネみたいな?」「マリって自分が一番大事じゃん 人を愛せない人なんだ」。この心臓に食い込むような鋭利なセリフ、最高ですね。
女性に風俗って必要ですか?(1巻)
女性用風俗の裏側を描くコミックエッセイ。 女性客・男性セラピストの関係性は“お金を払って性欲を解放する・させる”という表現では収まらない程に重く濃い。 センシティブなテーマだけど柔らかな絵柄が相まってスッと読み進められる。
行ったつもりごはん(1巻)
遠くまで出かけたり時間をかけて並ばずとも、全国各地の美味しいグルメが自宅で楽しめる「お取り寄せ」。昨今のおうち時間も相まって、今やすっかり市民権を得た文化だが、その進化系となる新しいグルメスタイル“行ったつもりごはん”をご存知だろうか……。mi-molletさんでレビューを書かせていただいたのでぜひに。
対岸のメル 幽冥探偵調査ファイル(1巻)
死者や人外の声が聴こえる少女・メルと頭脳明晰な少年・ワキヤが織りなす心霊ミステリー。 幽霊との対話から感じる生と死の境界、危うさ。不穏な空気が漂うが2人が幽霊を救済する過程は“秘密の冒険”感があり、怖さよりも高揚感の方が勝る。
喰う寝るふたり 住むふたり 続
結婚5年目のリツコとのんちゃんの日々は良い意味でずっと変わらない。それが本当に心地よい。 そりゃ心身の衰え、日々の暮らし……変化することはあるが、相手を慮る気持ちだけはずっとずっと変わらない。こんなにも続編が神な作品、そうないです。
トーキョーカモフラージュアワー(1〜6巻)
東京在住のこじらせ男女が織りなすオムニバスコメディ。そこまで親しくない男性からの「よくかわいいって言われるでしょ?〜」。距離感そこそこの相手との「良かったら連絡先交換しませんか?」。日常の些細なシーンに潜む本音と建前が痛快に描いていて、私はこの作品を片手に一人でお酒を飲むのが好き。
温泉万歳~今日も男一人旅~
Kindle storeを眺めていた時に書影(絵)に惚れて購入した作品。主人公は都内で働く20代独身のITエンジニア・飯屋克。彼の週末の楽しみは一人でしっぽり温泉旅行へ行くこと。クセ強設定やコメディに寄ることもなく、淡々と、そして美麗な筆致で描かれる温泉地&グルメは圧巻。しかも作中に登場する温泉地&グルメは実在するので温泉マップとしても使える!
もろびとこぞりて
とある凶悪犯罪者と加害者家族、そしてそんな一家を裁こうとする“世間”。罪と罰、正義とは?……現代社会の暗部を問うヒューマンサスペンス。作者のウチヤマユージ先生は『よろこびのうた』もすごく面白い(こちらの作品で作者様を知りました)のだが、『もろびとこぞりて』は1巻完結なのに「あれ?12巻くらい読んだ?」ってくらいストーリーが深いし、どんでん返しがすごい。
これは現代を生きている私たちだから響くものがあると思うので、ぜひ“今”読んでほしい。
恋と地獄(1巻)
不倫沼にハマっていた女性が目覚めた時、そしてサレ妻が牙を剥く瞬間……。数ある不倫漫画の中でも、こんなにも“静かな怒り”を鮮烈に描いた作品はそうない。まるで梅雨のようにじっとりとした地獄が付きまとう怪作。
僕が死ぬだけの百物語(1〜5巻)
私には、ホラー映画の話を永遠にする、いやむしろそれだけが交友関係を繋ぐものだという稀有な友人がいるのだが。そんな友人に「絶対好きだから読んで!」と激推しし、その流れで自分でも読み直したのが的野アンジ先生の『僕が死ぬだけの百物語』。因果応報、理不尽、グロ……さまざまな角度から恐怖をお見舞いしてくる神ホラー。ちなみに移動中に読み直していたので、紙ではなく「サンデーうぇぶり」で再読していたらたら第十七夜がアプリだからこその怖さを発揮していて電車で「えっ」と軽く困惑の悲鳴をあげてしまったよ、、
お前の寝言がわからない
ある日突然、ルームシェアをすることになった文系女と理系男。それぞれ文系、理系特有の“思考回路の違い”に戸惑いながらも、なんとか日々を営んでいく異文化同居コメディ。「あ〜!わかる!」という文系・理系あるあるにもう赤べこ状態。マンガなので少し大袈裟な表現はあるけれど(特に理系)、決してどちらかを馬鹿にするわけでも、下にみるわけでもなく……「違う」って面白いなと思わせてくれる作品。
舞子さんちのまかないさん(1〜22巻)
Netflixの実写ドラマ化で話題の本作。日々のごはんを通して、華やかな花街の舞台裏、温かな人間模様を描く。作中に登場するのは、おうちでもできそうな、なんてことない“普通の日のごはん”。だけど、カレーはNGであったり、サンドイッチは一口サイズにするなど、花街だからこその食文化が垣間見えて面白い。
株式会社マジルミエ(1〜6巻)
物語の舞台は、魔法少女が職業として成り立っている世界。まるで害虫駆除業者のような感じで、怪異を退治・駆除することが魔法少女のお仕事。就職活動の面接先で怪異に巻き込まれたカナは、駆けつけた魔法少女・越谷を手助けしたことをきっかけに、ベンチャー企業「株式会社マジルミエ」に魔法少女として新卒入社することに。仕事内容や登場するアイテムはファンタジーだけど、ストーリーの根底にあるものはごりっごりの“お仕事漫画”。仕事を全うすることの難しさ、業界のしきたり、大手企業との軋轢……この世界に魔法少女という職業はないけれど、絶対に自分と通ずるものがあると思う。
テトテトテ(1巻)
ある日、偶然同じ横断歩道で同時にトラックにはねられてしまった、藍、健太、睦美の3人。次の瞬間、3人は夢の中のような空間に転移し、宙に浮いた謎の拡声器によって「ゲームの開始」を言い渡される。そして、藍が引いた謎のクジによって“君たちはこれから毎日会って握手をする、守れなければ死ぬ”というルールを課せられてしまう。おひとりさま、そして単独行動が市民権を得てきた昨今……なのに突如繋がることを強要された藍、健太、睦美。そんな3人が紡ぐ物語からは、人と繋がることでしか得られない感情、人生の広がりがあるのだと“繋がりの再定義と可能性”を感じた。とりあえず早く2巻が読みたいいいい!
るなしい(3巻)
信者ビジネスを営む家系に生まれた少女・るなと、そんな彼女に翻弄される周囲の人々の物語を描いたヒューマンサスペンス。前巻から10年の時が経ち、大人になったるな、スバル、ケンショーは再び再会する。完全にるなが覚醒していて、一層不穏な空気が漂う3巻。そして、学生の頃と違って完全にるな>ケンショーになっている点も個人的には悪い意味で胸アツです。おもしれ〜女、じゃなくてこっえ〜女なのよ。
七つ屋志のぶの宝石匣(18巻)
老舗の質屋を舞台に、宝石のオーラが見える質屋の娘・志のぶとイケメン宝石外商・顕定が織りなすミステリードラマ。ここ最近はシリアス展開が強めだったけど、顕ちゃんんんん!!!!!!!(大声)志のぶと顕定のギャグあり、焦ったさまし増しな胸キュン展開が最高すぎる。
2023年2月雑記🍫
ーー2月ってどうしてこんなにままならないんだろう、体調もメンタルも。あまりの不調っぷりによって何故か自責の念に囚われていたのですが、どうやら3年くらい前からつけている日記を振り返ると、2月は毎年心身ともにイマイチだったのでもう「こういうものか!」と開き直ることにしました。そうこうしてたらあっという間に2月が終わるぜ…..。
とりあえず、今月のお仕事報告から。
▼ インタビュー:宇垣美里さん × 作画・梅涼先生 × 原作・宮口ジュン先生
今月、実写ドラマが最終回を迎えた不倫サスペンス『あなたは私におとされたい』。 そんな通称「あなおと」で“ゼッタイに不倫しない男”である直也の妻・夏菜を演じた宇垣美里さん、原作・宮口ジュン先生、作画・梅涼先生の豪華鼎談にて取材・文を担当させていただきました。
▼ 連載:あちらのお客さまからマンガです/第4回
突然ですが、ビジネス用語ってどうやって勉強してますか?実は新卒から今までずっとWeb業界に身を置く、兼業ライターなワイ……。1年目のことを思い出しながらお答えしました。
▼ コラム:ヒットする音楽漫画の共通点は「音が聞こえる」?アニメ映画が話題『BLUE GIANT』演奏シーンに胸打たれる理由
時代を問わず、絶大な支持を得ている「音楽漫画」。2月17日にアニメ映画が公開された『BLUE GIANT』をはじめとする、ヒット作に共通する特徴について書きました。
▼ コラム寄稿:サイゾー 2023年2・3月号
「サイゾー2・3月号」の特集“マンガ大全2023”にて「風刺を利かせて数十年 知る人ぞ知る長寿4コマ」という記事を担当させていただきました。 大手新聞紙から地方新聞、会報誌、雑誌……ありとあらゆる媒体を調査し見えてきた4コマ漫画のディープな世界、魅力とは?
ふとした瞬間に未来への不安がドドドと押し寄せたり、急に自信がなくなってしまったり、何をしていても悲しい気持ちになったり。今月はとにかくメンタルがうまくコントロールできなくて、でもなんやかんや毎年2月は同じような現象に見舞われている気がします。どうやら寒暖差や気圧変動によって引き起こされる、自律神経の乱れが諸悪の根源らしいです。
私じゃない!自律神経が乱れているので〜!と心の中で叫んでみても、ぜんっぜん心が元気にならなくてもはや笑ってしまった2月。
そんな時に、推しさんが某雑誌のインタビューで「ダメなところも含めて全部自分、そんな自分が好きだと思うようにしている。うまくいかない時ほど、いつもの通りのちゃんとした生活をするように心がけている」みたいなことを言っていて。この言葉に救われたというか、少しだけ自分を取り戻すことができたんですよね。
自律神経のせいかなんだかわからんけど、こうして心身ともに揺らいでいるところも含めて私。そんな私を誰よりも自分が愛してあげたいし、他の誰でもない自分が自分を優しくコントロールしてあげたい。“いつもの自分”に正す努力、行動は怠りたくない。うまくいった日も、そうでない日も、そんな毎日の積み重ねが自分を作るのだから。しっかりと生活を頑張ろうって。
漫画に救われてきたことの方が圧倒的に多い、今までの人生。生きた人間の言葉で救われたのは、親以外だと推しさんが初めてかな?そういえば、明日は推しさんがとある雑誌の表紙を単独で飾るそうで……。推しさん、表紙おめでとう。そして元気に健やかに生きてくれ。
さて、3月はどんな月になるんだろう。実は、とてもでっかく光栄なお仕事が控えているので、自分を、生活をしっかりと保ちながら誠心誠意の姿勢で臨みます。