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仕事を辞める意味

仕事を辞めることに意味なんかないよ、とタイトルを見て思ったそこのあなた。ちょっと待ちなさい。聞いていきなさいよ。コーヒーぐらい出すから。パルムもあるわよ。

労働環境というのは、もちろん経営者が作るのだけれど、悪化を食い止めるのは、ひとりひとりの労働者に委ねられている。

わたしはすごく大きな会社で派遣で働いたり、中規模の会社でアルバイトをしたり、小規模な会社で正社員で働いた経験がある。

職場環境は、正直に言うと、どこもそれほどよくなかった。仕事自体は、どこもかしこも過酷であった。

ただ、規模による違いは、何か問題が起きたときにわかる。大企業ほど自浄作用が働く。一つの事件が起きたとき、様々な経歴の人がいて、ほかの部署からの視点があったりして、紆余曲折はあっても中庸な妥当なところに落ち着く。パワハラをやった人には、即座に制裁的な人事異動が行われ、わたしは驚いたことがある。

翻り、小さな組織は、王様が仕切っており、王様の独自のめちゃくちゃなルールがまかり通る。みんな、王様のご機嫌取りが仕事となり、王様とうまくやっていれば万事OKとなり、仕事は二の次。会議は踊る、されど進まず。プロジェクトが立ち上がっては消えていく。仕事をする人間は、それに異議を唱える。カチンときた王様は、人事で制裁を加える。なぜなら、王様にとっては、王国の維持こそが最重要ミッションであるからだ。いつのまにやら、周囲には仕事などしない太鼓持ちばかり、という状態になっている。この組織の行く末がどうなるかはおわかりだろう。

だから、傲慢な王様にはNOを突きつけて、去るしかない。そうしないと、職場は奴隷と太鼓持ちで構成され、奴隷は搾取され続けることになる。無能な上司の太鼓持ちになるぐらい死んだ方がマシじゃね? というぐらいのプライドはある。

わたしは、その昔、無給の研修を受けたら採用する、と言われ、すぐに辞退した。貯金なんか全然なくて、行く当てもなかったが、そういう違法行為に「YES」という人がいると、会社は増長する。労働者の労働環境はどんどん悪化していく。あなたの我慢が、ほかの人にも我慢を強いる原因となる。だから、変だな、おかしいな、と感じたら、さっさと辞め、拒絶、というメッセージを出さなければならない。

それは自分のためになるだけでなく、あなたが名も知らない、一生出会うこともない誰かを助けることになる。間接的な社会貢献、それが社会のために働く、ということである。

我慢を重ねたからと言って、誰も幸福になんかならない。まあ、パルムでも食べて行きなさいよ。

(労働環境の改善まではできなくとも、底が抜けないように、というささやかな願いでもある。)

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佐藤芽衣
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