つぶしがきかない ~キャリアチェンジに失敗するの巻
「キャリアチェンジがしたい!」とそのために資格を取ったという記事を以前書いたことがある。
新たに取得した資格を生かすべく応募したのは4社だったが、すべて撃沈。三流転職エージェントに紹介された前職と関連する事務職にも1社、応募するも落ちる。2021年秋の転職活動は5社応募したところで、うんざりしてしまった。働きながらの転職活動は時間の調整が大変だったりもするが、仕事がある、ということで気が緩んでしまうことが最大の問題だったと思う。
そんなわけで、転職活動を長期化することが怖くなり、前職に戻ることにした。新しい職場は、10年働いてきた業界であり、新鮮なことは一つもない。高速で仕事に慣れ、職場でも全然緊張しない。
ハラハラドキドキしないことは、アドバンテージでもある。もう、若くはないので、新しい挑戦をして四苦八苦する体力もないのかもしれない。そのことに罪悪感を抱かなくてもいいはずなのだが、これでよかったのか、とふと考えてしまったりする。
「専門性がある」とは、つまり「つぶしがきかない」ということを意味する。一つのことを続けていれば何とかなると思って、20代後半で決意して飛び込んだ業界だった。紆余曲折あり、足を洗おうとしたが失敗。ただ、戻るにあたり、自分自身に問いかけ、整理したことがある。上司のパワハラはあったものの、仕事自体はそれほど嫌いではなかった。で、その仕事をする能力を売るのが、一番稼げるという事実。どうせ、同じ時間を使うなら、より稼げた方がいい、という単純な結論に達してしまった。
挑戦すらできなかった。無理をしない自分に少しの違和感と、妙な安堵感がある。多分、キャリアチェンジするには、起業するしかないんだよな。それは、また別の機会に考えたいと思っている。ひとまずは今の職場で頑張ろうと思う。