回顧録#01 (妊娠07週) | スペインへの引越しと妊娠判明
2023年8月初旬、夫と120kgの荷物とともにバルセロナに到着しました。
(2022年のMBA受験を経て、2023年3月に合格。2023年9月にIESE入学。プロフィールはこちら)
賃貸契約、銀行口座開設、外国人登録手続き等の新生活のセットアップを進めつつ、大学が提供するスペイン語講座(入学前の2週間に行われた集中講座)を受講しました。
妊娠に気づいたのは8月後半でした。
生理の遅れや体調の変化があり、最初は環境の変化による疲れかと思っていたのですが、念のため市販の妊娠検査薬でチェックしてみたところ陽性でした。
妊娠判明時に考えたこと
陽性反応を確認した瞬間、驚くと同時に、本当に嬉しかったです!!
ただ、「また流産したらどうしよう……」「病院はどこへどうやって行くの?」「大学はどうしよう」と、喜びと不安が入り混じる気持ちでした。
出産予定日は1年生の3学期!?
さっそく計算ツールで調べたところ、出産予定日は2024年4月8日でした。アカデミック・カレンダーを参照すると、この予定日は1年生の3学期にあたることがわかりました。
※3学期(Term 3):2024年4月2日~5月30日
IESEは2年制で、1年目は全てがケースメソッドによる必修科目、2年目は全てが選択科目という構成です。
受験生時代、卒業生や在校生の皆さんから「IESEの1年目はとにかく忙しい。でも、2年目は一気に自由度が高くなり、旅行も楽しめるよ」と聞いていました。
2年目の旅行を楽しみに覚えていたこの言葉、忙しい1年目に出産かぁ……大丈夫かなと心配な気持ちになりました。
休学するか、休学せずに予定通りの卒業を目指すか?
まず、「休学できるとしたら、休学したいか?」と考えました。
出産経験がなかったため、産前産後がどのくらい大変なのかイメージがつきませんでした、労基法を参考に産後については少なくとも6週間は大学を休めたら良いなと考えました。
出産予定日を4/8とした場合、3学期(2024/4/2~5/30)まるごと休学できればベストだなと思いました。
一方、IESEの1年目は全て必修科目であり、全員が同じ時期に同じ科目を履修する方式です。休学した学期の授業履修は次年度まで待たなければならず、休学する場合、卒業を1年遅らせることは避けられないかもと想像しました。
入学式前ではありましたが、合格後からスペイン語講座期間中、すでに同級生との交流が始まっており、皆と同じタイミングで卒業できないのは寂しいなと思いました。
また、卒業を1年遅らせる場合、1年分の家賃や生活費が追加で必要になります。貯金を切り崩しての留学生活であり、金銭的な理由からも1年遅らせることなく予定通り2025年5月の卒業を目指したいなと考えるようになりました。
日本で産むか、スペインで産むか?
日本での出産が何かと安心ではあるものの、その場合、妊娠7~8か月目に日本帰国&産後2~3か月でスペイン渡航と仮定すると、少なくともトータルで約半年は日本滞在となります。
たとえオンラインでの受講が認められたとしても、半年間も大学を離れるのは長すぎるように思いました。
そこで、スペインでの出産の可能性を考えました。IESE日本人在校生サイトには、「日本人在校生ならびにそのパートナーのバルセロナにおける出産の例も多数あります」と記載されていたものの、金銭的な負担はどの程度か、言葉も文化も制度も異なる国で初めての出産ができるのか、産後の大変な時期を夫婦二人で乗り越えられるのかとなど、様々な不安が頭をよぎりました。
3つの相談ポイント
上記の「休学の有無」や「出産する国」について意思決定するにあたり、3つの観点で相談が必要でした。
① 学業との兼ね合い
3学期(2か月間)のみ休学することは可能か?
最大どのくらいの期間、授業を欠席しても単位が取れるのか?
オンラインでの受講は認められるか?
「3学期のみの休学」がベストであるものの、必修科目のスケジュール上、「1年間の休学」しか選べない場合、欠席やオンライン受講がどの程度、許されるかを知る必要がありました。
学内のどの部署の誰に相談すべきかわからなかったため、まず、受験時からお世話になっていたIESE入学審査官の西田さんに連絡しました。
西田さん曰く、「管轄は、在学中のMBA学生のキャリア面以外をサポートをするMBA Program Teamという部署となる。彼らの見解を聞いてみないことには何とも言えないが、コロナ収束後、onlineからin-classへの完全移行をしているので、もしかするとonlineは厳しいかもしれない。いずれにせよ、入学後、MBA Program Teamに相談した方がよい。」とのこと。
※MBA Program Teamへの相談の結果:
つづきは回顧録#2
また、西田さんにはIESE在学中に出産された日本人卒業生のNさんにも繋いで頂きました。Nさんにも相談のお時間を頂いたのですが、Nさんはちょうどコロナ真っ只中の2020年のご出産で、全員がonline受講の時期だったとのこと、私とは状況が異なっていることがわかりました。
Nさん記事:
ESE日本人在校生ブログ 「夫と子供2人を連れてのMBA留学」 (2020.10.15)
② 出産費用(保険のカバー範囲)
出産費用は保険適用になるのか?
学費にAXAの保険が含まれており、AXA提携の病院ではほぼ無料と聞いていました。ただ、自分で保険規約を確認してみたところ、確かに妊婦健診・分娩費用はカバーされているものの、「Waiting Period(保険加入後、保険が適用されない期間)」という条件があることに気がつきました。
出産費用については8か月のWaiting Periodが設けられており、2023/8/1に保険加入している私の場合、2024/4/1以降の出産から保険適用になるのではないかと解釈しました。予定日は4/8(正期産は3/18~)、3/31以前に産まれる可能性も十分にあり得るため、全額自己負担となるかもしれないの!?と心配になりました。
ですが、後日、保険代理店のIESE担当者にメールしたところ、「The policy has repealed the waiting periods」と返信があり、なぜかわからないもののWaiting Periodが廃止され、3/31以前に産まれても保険適用されることが確認できました。
廃止されたのであれば、ちゃんと保険規約を更新してよ~思いながらも、本当に安心しました。
③ バルセロナでの産院選び
どの病院がおすすめか?
病院の予約はどうすればよいか?お医者さんや看護師さんとのコミュニケーションはどうすべきか?
IESE在学中に出産された日本人卒業生のNさんに相談した際、当時、Nさんは医療通訳サービスを利用されていたとのことで、診察時の通訳だけでなく予約も含めてお願いしていたとのことでした。さっそく医療通訳さんを紹介して頂き、その医療通訳さんオススメの産婦人科にて初診予約を進めて頂くことになりました。