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子育て#08 (07ヶ月) | モンセラットでの課外授業
土曜日にカタルーニャの聖地と呼ばれるモンセラットに行ってきました。
(2022年のMBA受験を経て、2023年9月にIESE入学。MBA 1年目である2024年4月にスペインで出産。プロフィールはこちら)
「中小企業経営」という授業のケースでモンセラット修道院について議論し、その週末に教授企画のもと希望者で訪問しました。
パートナーや子どもの参加も歓迎ということで、夫と娘(ひーちゃん)と一緒に参加し、クラスメイトと日帰旅行を楽しみました。
人気授業の一つ「中小企業経営」
中小企業経営(英語での授業名:Managing Small and Medium Sized Enterprise)は、Albert Fernández教授の授業です。
「中小企業経営」のシラバスより抜粋
世界各国の企業の90%、GDPの半分以上、雇用の半分を占めるのは中小企業です。この授業の目的は、MBAプログラム中に学んだコンセプトを中小企業の文脈で応用することです。
授業では、「中小企業では何が違うのか?」に重点を置きますが、大企業であっても子会社、事業部、部門管理が必要であり、この授業での学びはどのような組織でも役立つ視点です。
これまでのキャリアで中小企業とかかわることがなかったこと、また今後の人生でいつか小さな組織で働いてみたいという思いから、この授業を選びました。
他のIESEの授業と同様、この授業もケースメソッドが用いられ、以下のようなテーマが扱われました。さらに、ゲストスピーカーの回もあり、中小企業経営に関するリアルな経験談を聞ける貴重な機会があります。
起業時の資金調達
家族経営におけるコーポレートガバナンス
企業買収
資金繰り問題(民事再生や破産の手続き)
様々な企業でアドバイザー経験を持つ教授から、「知識」だけでなく、「問題をどう対処するか」という「知恵」を学べる点が、この授業の魅力です。
「モンセラット修道院」を扱った授業
モンセラット(Montserrat)は、スペイン・カタルーニャ地方に位置する神秘的な山岳地帯で、バルセロナから約50km離れた場所にあります。
伝承によると880年頃、モンセラットの洞窟で「黒い聖母像」が発見され、これがきっかけとなり1025年にモンセラット修道院が設立されました。
11月中旬のある日のケースは、このモンセラット修道院を題材にしたものでした。ケースの主人公は修道院長で、テーマは事業成長とガバナンスに関するものでした。PLやBSの財務諸表、年間・月間の訪問者数(その内訳)、各施設利用者数といった図表を含む約40ページのボリュームのあるケースでした。
授業では、まずモンセラットの特徴や訪問者数といったケースに記載された基礎情報をクラス全体で確認し、「そもそも成長が必要なのか?」という議論からスタート。その後、「どのように成長していくべきか?」という論点について、訪問者数の増加や客単価の向上など、様々な意見が出されました。
普段とは少し違った組織を対象にしたユニークなケースでしたが、今回のモンセラット修道院についての議論は、日本でも神社仏閣の運営や文化的意義の強い取組みへ応用することができそうだと感じました。
モンセラットへの日帰旅行
モンセラット修道院についてケースで学んだ数日後の土曜日、9時過ぎにIESEキャンパスへ集合し貸切バスでモンセラットに向かいました。
スケジュール
09:20: バスでIESEキャンパスを出発
10:30:モンセラット到着。
10:30 - 11:00:教授によるモンセラット概要説明
11:00 - 12:30:聖ミカエル十字架の展望台までウォーキング
12:30 - 13:30:博物館
13:30 - 15:00:昼食
15:15 - 16:00:修道院長との面会
16:15 - 17:15:IESEのための特別ミサと「黒い聖母像」見学
17:30: バスでモンセラットを出発(IESEキャンパス到着:18:30)
モンセラットには以前個人旅行で訪れたことがありましたが、今回ケースで学んだ後に、教授や大学の神父様、職員の方々と再訪することで理解が深まりました。また、クラスメートと楽しい時間を共有することができました。
写真とともに一日を振り返りたいと思います。
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モンセラットはカタルーニャ語で「のこぎりの山」を意味し、そのギザギザした外観が特徴です
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私がひーちゃんを抱っこし、夫がベビーカーを運びながら歩きました。
クラスメートが荷物を運んでくれたり、娘の抱っこを交代してくれたりと助かりました
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展望台に着いた頃にはひーちゃんは爆睡
※博物館は授乳のためスキップ。昼食はビュッフェで、飲み物付きで20€とお得でした。食べるのとおしゃべりに夢中で写真を撮り忘れました(笑)
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質問の時間もあり、有意義なひとときでした。
ひーちゃんもここでは静かにしてくれて、お話をすべて聞くことができました
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ミサが始まって数分後、しーんと静まり返る厳粛な雰囲気の中で、
ひーちゃんが独り言を言い始めたため退室
こんな感じで、あっという間の1日でした!
ちなみに、教授自身は引率含め年間15回くらいモンセラットへ来ているとのこと。また、お話した大学職員の方もモンセラットへはよく来ており、先月も友人の特別な誕生日を祝うためにモンセラットへ来たばかりということでした。
もともとモンセラットについては「綺麗な山と有名な教会がある場所」という程度の理解でしたが、今回の訪問で様々な方のお話を伺い、「カタルーニャの人々の心のふるさと」であることを実感しました。東京の人にとっての高尾山や、千葉の人にとっての鋸山に似ていると感じました。
このような機会を提供してくださった大学関係者の皆様に感謝します。家族や友人と楽しい時間を過ごすことができ、参加して本当に良かったです!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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