共通テスト『情報』の経過措置について
YouTubeで解説した内容の書き起こしです。
経過措置
旧課程生用に試験問題が別途用意される科目の一覧です。
逆に、国語、外国語、理科では旧課程生用の問題は用意されず、現役生と同じ問題を解くことになります。
数学の新課程については以前解説しているので、こちらをご覧ください。
教育課程の変化
情報が共通テストに出題される理由は教育課程の変化と言えます。
教育課程は国が定める高校生の勉強するべき内容のことで、概ね10年ごとに改定されています。
情報教育は30年ほど前から導入されており、20年ほど前から高校で本格的に教えられるようになりました。
前回の教育課程(旧課程)では情報は選択科目でしたが、現行課程(新課程)では必履修科目となっています。
それだけ情報の重要性が上がっているということです。
これに対応して、共通テストでも『情報』を出題することになりました。
共通テストで『情報』を課す大学
国立大学では、原則として共通テストで情報を受験する必要があります。
ただし、どの程度配点するかは大学次第です。
北海道大学では、受験は必須だが、配点は0点とするなどとしています。
100点分をそのまま配点する大学もあります。
受験する大学がどの程度配点するかを早めに確認しておきましょう。
公立大学でも多くの場合、情報を受験する必要があります。
情報の経過措置
情報の経過措置として、旧課程に対応した『旧情報』が出題されます。
旧情報の中でさらに選択問題があります。
選択問題では、『社会と情報』と『情報の科学』それぞれに対応した問題が出題されます。
ただし、どれを選択するかは受験生に委ねられています。
解きやすいものを選択できます。
現役生が解く『情報Ⅰ』を選択することもできます。
『旧情報』の選択次第ではプログラミングを解く必要がなくなります。
プログラミングは得手不得手がはっきりと分かれるものです。
勉強してみて、ちょっと苦手だなって思ったのなら、『旧情報』を選び、プログラミング以外の選択問題を解くといいでしょう。
プログラミングが楽しいなって思った場合は、『情報Ⅰ』を選ぶと良いと思います。
受験対策の書籍は基本的に情報Ⅰで出版されるので、勉強しやすいです。
情報Ⅰの出題内容
試作問題から情報Ⅰの出題内容を考えてみましょう。
第1問、第2問は「読めばわかる問題」です。
これは共通テストのコンセプトのひとつです。
知識を問うのではなく、理解を問う。
そのために、説明をしっかり読むことで正答に到れる問題が用意されています。
また、実体験を踏まえて答えられるかということも問いたいようです。
第3問のプログラミングでは共通テスト用プログラム表記という試験用のプログラミング言語が登場します。
プログラミングについては、かなりの練習が必要でしょう。
プログラミングの問題であっても、文章の理解が重要です。
問題設定を理解し、手続きを考え、プログラムに落とし込んでいくという流れが重要です。
プログラミングの基礎の基礎をYouTube shortsで解説しているので、見てくださいね!
shortsではプログラミング以外にも情報で最初に勉強しておきたい内容をたくさん扱っています。
流し見するだけでも情報の基本が一気にわかると請け合いです。
さらに、本で読みたいという人のためにshortsでした解説をまとめました。
Amazonの電子書籍Kindleで出版されています。
KindleUnlimitedに登録している場合、無料で読むこともできます!
第4問はデータの分析です。
数学とかなり被った内容になっています。
情報と数学の棲み分けが問題となっています。
情報では「どんなことが分析できそうか」ということに焦点を当てた問題を出題したいようです。
まとめ
情報Ⅰは教科書によっても取り扱っている内容に幅があります。
そのため、単純な知識を問う問題はそもそも作りようがありません。
だから、文章の理解、表の読み取りが重要になってくるのです。
早く正確に読み解く訓練が必要です。
プログラミングは相当な練習が必要となります。
これはそれなりの時間をかけて勉強していくしかないでしょう。
簡単にですが、動画の内容をまとめました。
動画ではもう少し詳しく解説しているので、まだご覧になっていない方はぜひ見てくださいね。
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