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度数分布作成(COUNTIF、COUNTIFS)棒グラフを条件付き書式で作る。※全文無料

成績をつけたら、その分析を行います。
分析の基本として度数分布を作成しましょう。

今回使用する関数は次の2つです。

=COUNTIF(範囲,条件)
=COUNTIFS(範囲1,条件1,範囲2,条件2,……)

COUNTIF関数は条件に合致するものの個数を数える関数です。
使い慣れると、集計作業を大幅に効率化できます。

1.レイアウトを決める。

今回は簡単なレイアウトにします。
番号・氏名・点数を縦に並べて、その横に度数分布を作成します。
今回は100点から10点刻みの度数分布を作成します。
G列に関数を入れていきます。

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EXCELの基本
数値に単位をつけない。
つまり、「100点、90点」ではなく「100、90」と入力する。

これは後々使います。単位がどうしても必要な場合は書式の設定を使うか、隣のセルに入力しましょう。

2.COUNTIF関数の基本的な使い方

まず、100点の人数を数えます。
100の横(G2)に
=COUNTIF(C:C,100)
と入力します。
これで、「C列の中で100の個数を数えなさい」という指示になります。

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次は90点以上を数えます。
90の横(G3)に
=COUNTIF(C:C,">=90")
と入力します。
これで、「C列の中で90以上の個数を数えなさい」という指示になります。
条件「">=90"」にある「」が必要ですので、忘れずにつけてください。

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同じことを80点以下でも行います。

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しかしこれでは、うまくいっていません。
=COUNTIF(C:C,">=80")
では、「80点以上の個数を数えなさい」という指示です。
度数分布でほしいのは「80点から89点の個数を数えなさい」です。
ですので、次のように変更します。
=COUNTIF(C:C,">=80")-COUNTIF(C:C,">=90")
これで「80点以上(90点以上を含む)の個数から90点以上の個数を引き算する」ことになります。
つまり、80点台の個数を数えたことになります。

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結果次のようになりました。

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正しそうです。

しかし、このやり方には2つの欠点があります。

1.度数の刻み方の変更ができない。
2.関数がコピペできないのでひとつひとつ手打ちしなければならない。

この欠点を克服するために上手なCOUNTIFの使い方を紹介します。

3.COUNTIF関数の上手な使い方

先程述べた欠点は、どちらも
=COUNTIF(C:C,">=90")・・・①
における">=90"の部分がコピペできないことが原因です。
この部分は次のように改善することで解決します。
=COUNTIF(C:C,">="&F3)・・・②
条件の部分は「>=」という文字列の後ろに「F3の値(90)」をつけた文字列(つまり>=90という文字列)を作れという指示です。
これで①の関数と②の関数は同じ意味になります。

90の横(G3)に次のように入力します。
=COUNTIF(C:C,">="&F3)-SUM($G$2:G2)
引き算する部分はCOUNTIF(C:C">="&F2)でもいいですが、SUM($G$2:G2)のほうが短いですのでこちらを使います。
SUM($G$2:G2)は$G$2(絶対参照)からG2(相対参照)までの和です。

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これでコピペが簡単にできます。

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結果は先程のものと一緒になりますが、度数を5点刻みにしたり、20点刻みにするなど変更が簡単になります。

4.ヒストグラムを簡単に作成

次に、せっかく度数分布を作成したのですから、ヒストグラムを作成し、ビジュアル的に見やすくしてみましょう。
条件付き書式を使えば、ワンボタンでヒストグラムを作成できます。

度数分布(G2からG12)を選択し、
条件付き書式>データバー>好きな色のものを選びます。

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これだけで、次のようなおしゃれなヒストグラムが出来上がります。

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5.複数クラスの度数分布を作成

複数クラスのデータがあり、クラス別の度数分布も作成することができます。
・番号・氏名・点数のデータを用意します。

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1組、2組別々の度数分布を作成します。
G列に100、90、……と度数を作成し、H2に次のように入力します。
=COUNTIFS($D:$D,">="&$G2,$A:$A,H$1)
これで「D列のうちG2の値(100)以上のものであり、なおかつA列がH1の値(1)であるものの個数を数えよ」という指示になります。
つまり、1組の中で100点以上のものの個数が数えられます。

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90点台のところには
=COUNTIFS($D:$D,">="&$G3,$A:$A,H$1)-SUM(H$2:H2)
と入力します。参照の固定は後々のコピペを見越しています。
これを下にコピペします。

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2組のところへもコピーすれば完成です。

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最後にヒストグラムを作れば見栄えも良くなります。

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いかがでしたでしょうか。
COUNTIF関数を使えば、度数分布の作成だけでなく、集計作業にも大いに役に立ちますので、ぜひマスターをしてください。
条件付き書式のデータバーは存在すら知らなかった人も多いのではないでしょうか。
ちょっとしたことで見栄えがよくなりますので、活用してみてください。


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