創作》明滅する世界
部屋の蛍光灯がチカチカと点滅し始めていた。
少し前からやばそうだな、と思っていたが、この繰り返される明滅はだいぶ気になる。
昔、部屋の蛍光灯が切れかけて点滅を始めたら、家の外も点滅をしている、そんな話を読んだことを思い出した。
新しい蛍光灯を買いに行こうと外に出た。
外でも部屋と同じ明滅が繰り返されていた。
これはマズイ。
あの話と一緒ではないか。
慌てて買いに行き、慌てて付け替えた。
部屋の明滅が止み、世界の明滅も止む。
ほっと安堵の息をつく。
そういえばあの話はどんなオチであったか。
そんな話を、インターネットの片隅で見つけた。
あぁそういえば、と天井を見上げると、
朗読版
original post:http://novel.ark-under.net/short/ss/91