マニュアルのマニュアル本が役に立つ 1 (ゲーム説明書の文章力アップ:ゲームのルールの伝言ゲーム)
こちらはアナログゲームマガジンの連載「ゲームのルールの伝言ゲーム」の30回目、途中まで無料で読めます。文字数は約3,000字です。
しばらくの連載内容として、文章の書き方についての本を元に、書いていろいろ書いていきます。
今回は、アナログゲーム以外も含む「マニュアル」の書き方についての本の内容をかいつまんで紹介します。
ユーザ・読み手の心をつかむマニュアルの書き方
海保 博之 、加藤 隆 、 堀 啓造 、 原田 悦子 共著、共立出版 (1987/9/1)
1987年という35年前の書籍です。主に当時の日本語ワープロソフトを例に、機械の説明書の表現について書かれています。
古本として安く買える上に、認知心理学に基づいた、今にも通じるノウハウが網羅されている本です。読みやすく、出典や例示以外で古さを感じません。気になったら是非買ってほしい本です。
自分に刺さった箇所を紹介していきます。今回は、マニュアルの構成についての部分についてです。
●読み手の意欲と目的を大事にする
機械のマニュアルを、最初から最後まで通して読む人は少ないでしょう。それらの扱いに慣れている人であれば、製品そのものの表示から類推して、なるべく読まずに操作してしまうでしょう。
アナログゲームの場合、買った人の主な目的は、「そのゲームで遊ぶこと」です。ただし、機械とは違って、内容物を見ただけで遊び方を推察するのは困難です。ルールを少し間違えるだけでゲームバランスに大きな影響があります。
「ともかく早く動かしてみたい」、けれど最低限のルールを理解しないといけない。主な読み手がそういった方々だろう、という前提に立つべきです。ページ数の多い説明書を構成する際、必ず読むべき文量がどれぐらいなのか、分かるようにしておきたいものです。
●優しく易しく表現する
ここから先は
アナログゲームマガジン
あなたの世界を広げる『アナログゲームマガジン』は月額500円(初月無料)のサブスクリプション型ウェブマガジンです。 ボードゲーム、マーダー…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?