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アナログゲームの説明書とは?(ゲームのルールの伝言ゲーム)
こちらはアナログゲームマガジンの連載「ゲームのルールの伝言ゲーム」の38回目、途中まで無料で読めます。文字数は約1,500字です。
今さらな内容となります。本連載の書籍化にあたって書き下ろした記事を掲載、つまり書き下ろしではなくなりました。
まずは、大前提となるボードゲームの説明書の意義について書いていきます。
説明書の存在意義
ボードゲームを遊ぶためには、ルールを理解することが必要です。
詳しい遊び方を知る手段は、人の説明を聞く、説明書を自分で読む、動画やWebの説明で知る、など色々あります。
それでも、ほとんど全てのゲームで、箱を開ければ紙の説明書が入っています。簡単なゲームでも、です。(ごくまれに、Web上のマニュアルだけというゲームがあります。不便です。)
パッケージ版のテレビゲームでは、紙の説明書がなくなって久しいですね。
2010年代前半に、紙の説明書は簡素化されていったそうです。
デジタルではプレー開始直後に「チュートリアル」という形で操作に慣れさせる形が定番となりました。
紙面で読むよりも、実際に動かして覚える方が身に付きやすいのでしょう。ダウンロード版のみ遊ぶプレイヤーがいるためでもあります。
一方、ボードゲームには通常「チュートリアル」はありません。テレビゲームのように、何となくコントローラーを操作し動かすことで反応を試すこともできません。
プレイヤーがコマ・カード等を決められたルール通りに動かし、作者の考える通りにカード上の文章を理解して反映させる、そういったハードルがあります。
では、なぜ説明書なのでしょうか。人からの説明、動画やWebの説明だけではいけない理由があるようです。
説明書でなければいけない理由
① 人からの説明
遊ぶ際にルール説明を受けることで、一通りそのゲームを遊べるようになります。ただ、言うまでもありませんが、聞いた内容を覚え続けておくことは難しいです。また、聞いた以上の細かいルールはわかりません。
② Web上の説明
ブログやWeb上のPDF形式の説明書は、持ち運びに便利です。汚したり紛失したりしません。製作目線では、内容に間違いがあっても修正が簡単です。
一方、次の3点のようなデメリットがあります。
ここから先は
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