テクニカルライティングミートアップのすすめ その1(ゲーム説明書の文章力アップ:ゲームのルールの伝言ゲーム)
こちらはアナログゲームマガジンの連載「ゲームのルールの伝言ゲーム」の26回目、途中まで無料で読めます。文字数は約5,700字です。
テクニカルライティングミートアップとは
以下、「TWミートアップ」。LINE社が企画して、2021年からYoutubeにリアルタイム配信およびその投稿が始まった、セミナー動画シリーズです。
プロの技が、全て無料で視聴できます。
特にIT系エンジニアを対象としていますが、テーマがテクニカルライティングとなっていますので、文章を作る人全般に役立つ内容も多いです。
実際、そういった方も対象です。
図示・イラストについての特集(以下、「セッション」)もあります。
業界柄か、英語に関係する内容も多いので、和訳・英訳関係の方にも良いと思います。なんと、字幕なし全英語のセミナーもあります。
テクニカルライティングとは、以前紹介したサイボウズ社のスライドを借りると、「読者や目的に合わせて技術をわかりやすく伝える手法」です。
伝える内容がIT技術であるかどうかにかかわらず、大事なことです。
全部で25回、40時間以上!?
2023年6月29日現在、このTWミートアップの動画は計25本投稿されています。一本あたり90分前後であるため、全て見ようとすると、単純計算で40時間かかります。視聴するハードルの高いです。自分ならリアルタイム配信では見れないです。
実際に動画を再生すると、開始10分ぐらいは待機時間や、ミートアップの概要説明に割かれています。終盤は質疑応答に30分ほど割かれており、中身は技術者からの専門的な質問が多く、今の自分に必要な情報は多くありません。
そして何より、自分の読みたい、説明書・文章表現関係に関するセッションは一部です。
つまり、意外とサクサク飛ばして見ることができます。
去年から時折視聴していた自分。いつかTWミートアップについて紹介したいと思いつつも、時間的なハードルの高さから実行できていませんでした。今回こそは、内容をサーチしつつ、全25本を見てから、素敵なセッションを紹介していくことにします。
語ることが多く、2回に分けます。
VOl.1 セッション1「これだけ気を付けて書いてもらえるとみんな幸せになるポイント2つだけ」
vol.1の16分57秒から約29分。ストレートで長くて伝わるタイトルです。
【ポイント】
→アナログゲームでは専門用語が解説なく使われ読み手が混乱することがあります。加えて、通常使われる単語であっても、そこから連想されるイメージ、ゲームで言えば操作手順が、読み手と書き手で同じになるなのか、が問題になります。
このことは以前の記事でも書きました。
動画では、WebサイトによくあるLINEで共有する機能についての説明文を例に挙げて、初めて読む人にとってわかりやすいかどうかを語っています。
赤字部分が名前です。そこから連想されるイメージが描き出されています。仮にLINEユーザーではない人・使い慣れていない人がこの説明を読み、このイメージを持ったとします。はたして、書き手の意図通りに理解してくれるでしょうか。
矢崎誠氏は、「書いている時は頭の中に何が起こっているか(中略)分かっているのでスムーズにこういう文章を書く」が、「あらためて読んでみるとわからない」ことが起こりがちだ、と言います。
その後、上の画像の文は推敲されます。名前(名詞)は丁寧に書くことを徹底しますが、不必要な情報を削ることで、長文になりすぎないようにしています。
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