マラヤーラム語の人称代名詞を考える
マラマナへようこそ!今日も西側のアラビア海の風に撫でられ、東側の西ガーツ山脈から穏やかに流れてくる川を眺めながらマラヤーラム語の旅を続けます。
ご存知の通り、コトバはポリティクスです。SNSやメールの署名に「She/Her」等ジェンダーを表示する人が増えてきました。前回のマラマナで、個人のアイデンティティの重要な一部とされている名前が表現できるように、自己紹介に必要な表現について触れましたが、今日はマラヤーラム語の主な人称代名詞を紹介したいと思います。
発音を気にせず、とりあえず日本語とマラヤーラム語の人称代名詞の相違点を考えてみましょう。
1人称(複数)の場合、日本語には1種類しかないのに対して、マラヤーラム語には、聞きてを含む(包括系)ものと、聞きてを含まない(除外系)ものの2種類があります。
3人称は、単数の場合、男女の区別をしますが、複数の場合、日本語と同じく区別をしません。
発音のことですが、小さい「ル」で表記したものはいくつかありますが、英語の 'call', 'bar'等、直後に母音が来ないときの 'l'と'r'の音に近いので、英語表記を確認しつつ発音の練習をしてみてください。
日本語と同じく、2人称の場合、ジェンダーの区別はしないが、3人称(単数)の場合、日本語と違って、2種類あります。
補足になりますが、マラヤーラム語には、ヒンディー語のようなインド・ヨーロッパ語族の言語と違って、名詞を文法的に二つ・三つに分類する文法性はありません。要するに、主語と動詞を一致させないといけないというややこしい文法ルールがないのです!
さて、今日はここまでにしておきましょう。ご不明な点、または、お気づきの点がございましたら、コメント欄でお気軽に聞いてください。
マラマナって?
「マラヤーラム語を学ぼう」を僕が勝手に略したものです。マラヤーラム語はインドの最南端のケララ州の公用語で、約3800万人の母語話者がいます。