素晴らしき哉、サントラ10:『CSI:Miami』
今日のサントラはTVドラマの方で、急にアメリカドラマ。しかも遂に完全オリジナル曲の物は厳しくなってきてるので、既存曲を使用しているドラマ。なんだけど、コレは既存曲だけどすごくドラマの雰囲気を形作るのにうまくいってる、好例だと思うサントラ。
はい、世界的大ヒットドラマ、『CSI:科学捜査班』シリーズのマイアミバージョン、『CSI:Miami』です、ホレイショステキっ!
シリーズの元祖、ラスベガス、このマイアミ、そしてN.Y.すべてのオープニングに、The Whoの楽曲が使われたことでも有名で、ベガスの『Who are you』が最も有名だけど、このマイアミの『Won't Get Fooled Again』も個人的には結構好き。オープニング映像に合わせた「No No!」のところや、ラストの「ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャカジャーン♪」のところが気持ちいい。実際の音源を編曲(?)しているのか、曲の順序が若干違うから、ドラマ版に慣れてるとあれ?となるけれど、そこが来ると来た来た~⤴となります。
だけど、このサントラを手に入れたかったのは、そのオープニング曲が欲しかっただけじゃなく、使われている曲がイメージに合ってることが多くてさらに好みの曲が多かったから。ドラマ内では、主に、皆がラボ的な場所で検査、調査、している場面で、エレクトリックなそこそこ流行りの曲がかかることが多い(激しい系の時と静かな曲の時と両方ある)。それが、マイアミの夕陽のオレンジと合わさって、何か不思議と寂しい気分を誘発するのです。そこが好き。
2曲目『I Am Loco』は突然ヘビーでハードなデス声メタル(?)、調べたらアメリカのヘビメタバンドのようですね、でもこの曲好き。
そして、3曲目Lambの『Gabriel [Radio Edit]』、コレが無茶苦茶いいっ! とても静かで、歌詞をちゃんと調べたことはないけど、大天使ガブリエルのことを何か言ってる。意味はわからなくても静かな気持ちになるし、トリップできる曲。最初はこのバンドを特に知らなかったのだけど、この曲でハマって他の曲も聴くようになりました。えーと、ウィキさんによると、「ラップトップを使ったクラブミュージックをメインに、生のパーカションを多用するなどドラムンベースユニットとして知られる」そうな、ふむふむ。ヴォーカルのルイーズ・ローズという女性のちょっとかすれて暗い声がハマる。この曲を、真夏の灼熱の太陽がギラギラしてる時に外で聴いて静かな気分を堪能するのが好きです。影がくっきり見えるような時ね。
そして、そのLambだけじゃなく、その後もずーっとトリップできる曲揃え。4曲目のoasis『The Masterplan』は、若干毛色が違うかなと思いきや意外にしっくりなじんでるし、5曲目Massive Attack『Everywhen』はよく見ると7分以上あるんだけど、うにょうにょいってるベースラインも含めて最高。気になると思って調べるとMassive Attackってことが結構多く、基本的にこの系が好きなんだと思う。で、6曲目の『Hayling』も3曲目と同様のトリップ曲。FC Kahunaとは何者か?もまったく知らずに長年聴いていて、今回初めて調べてみたら、イギリスのエレクトロニックミュージックプロダクションデュオ、な、長い、なのだそうですね。知らんかった~。でも好き。
要するに、全体にエレクトリックで(そうじゃないのもあるけど)、クラブ系で、でもドゥンドゥン系でなく気怠くて静かめな曲が多く入ってるのです。マイアミの暑さと(行ったことないけど)その気怠い感じがビタっと合う感じ。真夏に何度聴いたかわからないくらい繰り返し聴いてます。
↓ ホレイショ・ケインといえば、その1、サングラスをやたらかけたり外したりする
10曲目Citizen CopeLetの『Let The Drummer Kick』の繰り返されるエレピ(?言い方が古い)の音や、11曲目Doves『Satellites』のちょっと切ない感じもよい。14曲目Baxter『Gonna Make It There』のちょい緊迫感のある電子の音も、トータルで真夏の日差しのもとで聴いていたい1枚。
ホレイショ・ケインといえば、その2。両手を腰に当てる。
というように、ドラマのためにオリジナルで作られたわけではないけれどきっちりドラマの世界観とマッチしていて、すべて違うアーティストなのに1枚通して聴いた時に統一感を感じるという、稀有な1枚になってます。だって元祖のベガスの方のサントラもあるんだけど、そっちも悪くはないけど、ここまでの統一感を感じずなぜか1枚通してハマれないんだよね。多分これからも毎年夏にヘビーリピートすると思います。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?