素晴らしき哉、サントラ4:『古畑任三郎』
本日のサントラは、皆ご存じ(?)、テレビドラマ『古畑任三郎』。個人的にこのドラマを恐ろしいほどリピートして見ているため、どの曲も体に染みついてしまってる。このサントラは、いつ買ったのか記憶がないのだけれど、最初のシーズンの時のものだと思ってたけど、正確なタイトルとしては『警部補 古畑任三郎 サウンドトラック VOL. 2』で、96年の日付が入ってる(!)から、シーズン2の物らしい。でも、主要な曲はすべて入ってます。音楽を一貫して担当していたのは、本間勇輔氏。
オープニングとエンディングの『主題』のメロディー、パーパーパパーパーパパーパパパー♪は、めちゃくちゃ有名になった。
このメロディーに合わせて、白黒の画面に細い赤いラインが伸びてくるオープニングは、その頃のテレビドラマの中では斬新だったし、一発で「あ、コレ好きなやつだ」と感じた。タイトルと役者名と脚本家名と演出家名、デカっとも感じたけど。
ジャジャーーーンッと劇的な音から始まる『死亡推定時刻』は、殺人中とか起こした後に、何かヤバイ状況になった時とか。オーケストラの音が贅沢。CM前の盛り上げにもよく使われてたと思う。
その後ののどかな曲、『フランス式指電卓』は、古畑と犯人がまだ切羽詰まってない場面なんかに多く流れてたような気がするけど、何、このタイトル??? と思って調べてみたら、ああー、陣内孝則のスペシャル、『笑うカンガルー』の時のものか、と納得。確かにこの、主題をちょっと広がりのあるようなアレンジにしていた曲は、シーズン1では使っていなかったはず。『Q.E.D.~証明終わり』も多分そうだと思う。
5曲目は名曲(みんな名曲なんだけど)、『未必の故意』。叫んでいて急に下がるようなストリングス(?)の音から始まって、緊張感のあるパートが続き、ラストにまた悲鳴のような急降下のストリングスで盛り上がって終わる。コレも殺人が起こった瞬間とか、CM前によく鳴ってた。大好き。
全曲言ってると長くなっちゃうからはしょるけど、コレも外せない『偽証』。弾むようなジャズチックなリズムと、「ヒッチコック劇場」のイメージっぽいメロディーで、ちょっとバカにしてるような雰囲気が終始漂ってるのがおかしい。
『黙秘』も『偽証』の兄弟みたいな曲で、犯人をからかってるイメージ。ふざけてるんだけど大人のドラマ、のイメージを強めた曲だと思う。
『罠』もかなり好きな曲。犯人に逃げきられないうちに早くっ、みたいな、急いでたり焦ってるシーンのイメージかな。キムタクの観覧車爆破の回でもかなり鳴ってた気が。
と、1曲1曲に場面の映像が一緒についてくる。今泉がてんぱってて、明菜ちゃんが、木の実ナナさんが、桃井さんが、草刈さんが、唐沢クンが、真田さんが、津川さんが、古畑とやり取りしてる。
サントラを持っていたとはいえ、それぞれの曲名を記憶して聞いていたわけではなくて、あくまでドラマの中ですべて覚えていた。それって、ドラマの音楽として最もすぐれた出来、ということなのでは?
すぐれたドラマの音楽、と思える条件のひとつとして、その後でドラマと関係ないところで使われるようになる、というのが自分の中で(勝手に)あるけれど、この『古畑』もその条件に入ってる。もしサントラを購入するなら、コレより後に出たらしい「ベスト」とかいうのは、肝になる曲が入ってない、などのダメ出し意見が多いので、このセカンドシーズンのもの、かなりオススメです。
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