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初めてのコンクール

中学2年生になり、楽器もYAMAHAからムラマツのAD(今はなきモデル)に変えて相変わらず毎週フルートのレッスンに通い続けていた私に
師匠から「コンクールを受けてみないか」という提案をしてもらった。
私はピアノの発表会には出たことがあったが、コンクールなど出たことはないし
「コンクールって1位とか2位とか順位が着くやつかな?」位の能天気さと、「まぁ1回受けてみようかな」という気軽な気持ちで出場する事になった。
勿論フルートを習っている友達も周りに一人もおらず、他の同年代の子がどれ位吹けるのかも知らなかったし、あまり興味もなかったが、何となく師匠の提案に親子で乗ってみたという感じである。
若き音楽家の登竜門とされる全日本学生音楽コンクール(通称:毎コン)。
これを受けた事で私の人生は大きく変わった。
・・・なぜか予選を通過し、本選1位で全国大会へ行く事になってしまったのである。私も驚いたが、後日談によると師匠が一番驚いていたようであった笑。
全国大会へはあと1ヶ月。
自分も師匠も全くの想定外で、全国大会の課題曲(シュターミッツのフルートコンチェルト)なんて1ページも譜読みしていなかった(しかも要暗譜)。
中学の授業を早退しピアノ合わせに名古屋へせっせと通い、毎日2時間は練習してなんとか全国大会の当日を迎えた。

続く。



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