ゆめのはなし
小さい頃の私は何になりたかったんだっけ。
なりたいものが沢山あって、毎日のように夜布団の中で妄想して、わくわくしてたな。
お菓子屋さん。調理師。モデル。本屋さん。
学校の先生。カウンセラー。お嫁さん。お母さん。
今のゆめは何だろう。将来何になりたいんだろう。
綺麗な海の見える家に住みたい。
自分でカフェをやりたい。
そのくらいか。
大学に行ってみたかった。
楽しい高校生活を送ってみたかった。
だれかの母親になりたかった。
もう諦めてしまった。
まだ私は何でもできる歳。
今からやって遅いことなんてない。
本気になればなんにでもなれる。
けれど、昔のようになりたいものが見つからない。
今、私の世界は恋人中心で廻っている。
一人で生きていけないような人にはならないで。
なんて言ってたくせに。
一人で生きていけなくなったのは私じゃないか。
今のゆめは何だろう。将来何になりたいんだろう。
一番大切で、大好きで、私の世界の中心にいる、この人といつか結婚したい。お嫁さんになりたい。
それが今のゆめ。
恥ずかしいから何も言わないでね。
忘れてね。覚えていても内緒にしてね。
もっとずっと先だろうけど、いつかなれるかな。