太陽
あなたが好きよ。
とっても好きよ。
わたしが好きよ。
まだ少しだけど。
歌が上手いってなに?
歌える人ならいくらでもいるわ。
音程がぴったし合うとか
ビブラートがすごいとか
声量が圧倒的だとか。
素直に感心するわ。
でもそれだけじゃ
心に響いてこないのよ。
感動できないの。
絵が上手いってなに?
正確にデッサンできるとか
細かいところも描けるとか
それだけじゃないでしょう。
言葉で言い表せれないなにか、
心の底の方から震えるような
そんな感動を待っているの。
口に入れた瞬間に笑みが溢れる食事
聴いていたら勝手に涙が出る歌
一度目にしたら忘れられない作品
そういうものと出会いたい。
それらのおかげで
きっと私は今
それらがない世界より
少し幸せが多い世界に
生きていられる。
愛がなんだかわからないけど
好きも恋もよく知らないけど
私は私を愛するし
私の好きなものたちを愛してる。
右向け右で右を向いたら
感情のないロボットとおんなじだ
私はまだロボットになりたくない。
生身の人間としてまだここにいたい。
生きているんだから。
働かなきゃ
勉強しなきゃ
貯金しなきゃ
真面目に生きなきゃ
そんなの顔も知らないどっかの誰かさんが
勝手に正解だって決めたことだろう。
私の人生なんてなんにも気にしてない
どっかの誰かさんの都合だろう。
自分の人生を好きなように生きて
一体全体何が悪いっていうの?
嫌なことからは逃げたらいい。
やりたくないなら辞めたらいい。
お金がないなら稼げばいいし
遊びたいなら思いっきり遊んでいい。
人に迷惑をかけないなら、
何をしたって構わないだろう。
自分勝手でわがままで
やりたい放題生きてこうよ。
これが私だ!なんか文句あるか!
異論は認めない!!
そんくらいの気持ちでいようよ。
私があの子に元気をもらってるみたいに
私も誰かに何かを与えられてるかもしれない。
死にたいと泣いた夜に
生きてみようと思えた日に
不安と恐怖で見えなかった未来。
そこに今立ってる。
あの日の延長線上に
私はいるんだ。
ここまで生きてきたんだ。
遠い昔のように思えるけど
まだ4年かそこらしか経ってない。
誰にも怒られないし殴られない。
それに安心しきって
あの辛さを時々忘れそうになるけど。
やっぱりまだまだ消えてはくれなくて
知らない誰かにふとその影を見たりする。
勝手に怯えて縮こまったりする。
でももう大丈夫。
少しずつだけど
私は私を見つけている。
私なりの生き方を探し続けている。
心の支えになってくれる人やものが
こんなにも沢山ある。
両手から零れそうなほどの
愛や笑顔や善意をもらってる。
それは私の母親がどうとか
可哀相だからとか
そんな理由じゃなくて
純粋に私を好いてくれてるから。
私のどこかをいいと言ってくれて
好きだと言ってくれる人がいる。
認めてくれる人がいる。
それがどんなにすごいことか。
すべてを否定されて
産まなければよかったと言われて
自分の人生を終わらせようとしてた私が
こんなにも沢山の人に囲まれて
笑って泣いて怒って全力で生きてる。
死のうと思うことなんてもうない。
本当に本当によく頑張ったね。
すごいよ。私よくやったよ。
まだまだ先は長いけど
泣きそうな顔で笑う私に
抱きついてくれる彼女たちや
幸せを願ってくれた彼らに囲まれて
太陽みたいな笑顔を撒き散らして
図太く生きてやろうぜ。
上手いも下手も関係なく
好きなこと思いっきりやって
アホな事いっぱいして
笑い死ぬくらいの人生にしようぜ。
影で泣いてた私が
こんなに笑えてるんだから
いっそ周りの影なんて
全部照らしちまうくらい
明るい太陽に
私がなってやる。
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