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なんで泣いているんだろう。
勝手に涙が零れてくる。

あぁ、愛されたいのか。
誰かを狂おしいほど愛したかったのか。

セックスじゃ寂しさは埋まらない。
虚しさが増えていくだけ。

なのに愛されると逃げてしまう。
突き放して距離を取ってしまう。
いつか嫌われると思うから。
ずっと愛されることはないと思うから。

いつか醒める夢なら見たくない。

いつか離れていく人なら最初から要らない。

嫌われるのがすごく怖い。

愛されたいのになぁ。
嫌われるような事ばかり言ってしまう。

こんな私嫌でしょ?って
わざと醜い姿を晒す。

それでもいいよって言ってくれる人もいた。
けれどその言葉を信じられない。

真っ直ぐに私の目を見て
愛を囁き未来を約束してくれた彼は
疲れたと言って私の隣から消えて
一年も経たないうちに別の女と結婚した。

ほら、やっぱりね。
どうせ口だけなんだ。
絶対なんてない。
永遠の愛なんて信じない。

もう誰も信じない。

愛も謝罪も慰めも
全部口先だけでしょう?
その時だけなんでしょう?

私に甘い言葉をかけた次の日には
他の女に同じ事をしていたりするんでしょう?

私を抱いたその身体で
妻と子供が待つ家に帰ったりする。

独身だと言っておきながら
薬指に指輪の痕がついてたりする。

愛してるなんて言いながら
女の子と二人で会ってたりする。

私がいつでも貴方を待ってると思ってたりする。
ずいぶん都合のいい女だこと。

貴方がいなくたって私は平気なのに。
愛されなくたって生きていれるのに。

そのくらいで死んだりしない。
でも、
誰にも愛されないのはすごく寂しい。
やっぱり私は愛を求めてしまう。

抱いている間だけでいいから私を好きでいて。
なんて思ってもいないことを言う。

愛が何かもよくわかっていないのに。

仲睦まじいカップルを見て羨ましく思う。
恋する人を見て私も誰かに想われたいと願う。

澄んだ世界を照らす朝焼けも
雲一つない青空も
世界をオレンジに染める夕暮れも
星空に浮かぶ三日月も
一人でずっと眺めている。

気持ちのいい夜の散歩や
美味しいご飯とお酒も
一人じゃなんだか味気ない。

ひとりぼっちの世界はつまらないな。

愛されたいな。
寂しいよ。

早く私を見つけて。

君が両手でも抱えきれないくらいの愛をあげるから
私がもういいよって呆れるくらいの愛をちょうだい。

もう逃げないから
ちゃんと受け止めるから
逢いに来て。


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