「心の声」

No1「偶然と必然の出会い」
「いつも聴けたら良いのに」と思う。
「心の声」オーディエンスの本音。

コーヒーショップで1人の時間を過ごす
さつきのいつものルーティン。
頼むのはホットカフェラテ

周囲は「どんな風に過ごすのだろう?」
辺りを見渡すと...。

さつきと同じようにお一人様で過ごす
見た目は40代ぐらいのサラリーマン。
20代大学生と思われる恋人達。
子供連れのご夫婦と様々だ。

1人の男性がさつきの前に立っていた。
話しかけてたそうに見えるが
恥ずかしいのか、声が出せるのに出せない
のかオドオドしていた。

さつきが彼を見ると、その彼は咄嗟に手振り
で何かのサインを出してきた。?と首を傾げて
考える。...「そうだ。これ...手話だ」と気付き
その場にあった紙とペンで手話が出来ない事を
筆談で同時に彼の質問に答えていく。

No2「私の名前はさつき 彼の名前は藍良」
偶然の出会いから1ヶ月が過ぎたある日の
コーヒーショップでいつもの時間を楽しんで
いたさつき。

あの日、出逢った男性に再会する。

互いが互いに気付いて笑顔で応える。
「勇気出してみようかな」とさつきから
サインを出してみた。

「私の名前はさつきです。」
拳を出して、親指を出す。手話で数字の5
親指と人差し指で半円を描く。手話で月
2つの手話でさつき。

拳を胸元に左右の手人差し指を出して
ぐるぐる回して、単語で手話
胸元で両手広げて、両手を上下に動かす
手話で勉強。疑問形の表情に右手を人差し指
上げて左右に振る。

「手話の勉強したの?」になる。


ん?と疑問顔のさつき。藍良が紙に書きながら
1個1個説明してくれた。納得してうなづく。
目がキラキラしていた。藍良も笑顔に
自己紹介する藍良。「私の名前は藍良です」

左手を拳に、拳の上で右手を回す。
愛してるの手話、指文字で「ら」
2つの手話で「藍良」

自分の名前の手話も、さつきに知ってほしく
丁寧に説明した。本当に目をキラキラ
藍良は心から喜んだ。

No3 「心を魅せる」
久しぶりに再会した時から1時間
経過しただろうか。手話、筆談で
沢山話をしたさつきと藍良。
さつきから藍良にサインを出す。
「ねぇ。来週遊びに行こうよ」
筆談でさつきが、それに応えるように
藍良が
「それってデート?」と手話で。
指文字で「や」を作り、それを前に出す。
「デート」という手話。
説明を聞いたさつきは「なるほど」と
うなずくと同時に顔を赤くして恥ずかしくなる
でも「うん」と首を縦に振る。
その表情を見た藍良は本当に嬉しくて。
「ありがとう」と伝える。
「ありがとう」の手話は胸の前に置いた左手に
向かって垂直に降ろし、上げる。

No4「最高のデート。心の声」
今日は藍良と初めてのデート。
前日から考えていたが、決めれなかった。

洋服。「何を着ようかなぁ。藍良...。喜んで
くれるかなぁ」
決めたのはお気に入りの白い洋服、白のスカート
「藍良への想い。届くように」

待ち合わせの場所に、藍良の笑顔。
肩を叩いて、サインを出す。
さつきを観た藍良の表情が、笑顔になる。
「可愛いよ。さつき。似合ってる」と手話で
伝える。普段よりキモチが伝わる手話だった。

「ありがとう」本当に伝えたい想いだった。
精一杯楽しんだ。ランチをしたり、遊園地で
観覧車に乗ったりと楽しい時間を過ごした。
「さつき」と藍良が...振り返って「ん」と
笑顔で。真面目な顔で
「さつき。僕は耳が聞こえない。でもね」と
藍良の真剣なキモチが想いが伝わる。
「さつきの笑顔が心が自分の心を溶かして
くれた。自分も喋れるんじゃて思えてくる。
さつきの声が、さつきの心の声が聞こえてくる
まだ、出会って日が浅いけど、さつきの事が
好きになった。耳が聞こえない自分だけど
さつきの心の声に応えたい。付き合って
下さい」と。手話で
涙で藍良の顔が見えなくなった。顔が赤く
なってる自分にも直ぐ気づいた。

「ありがとう。藍良。嬉しい。これからも
宜しくお願いします。私の側にいて下さい」
手話で応える。

「心の声とは素直なキモチを表現する事」

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