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BEYOND THE FRAME FESTIVAL 2024

XRの国際映画祭であるBEYOND THE FRAME FESTIVALに参加。とはいえ最近とにかく忙しく、顔を出すので精一杯。この日も時間が取れず、無念の3作品鑑賞に留まってしまったが…一応見たものを忘れないようにメモしておく。


会場

今年はNEUUとWPUの2拠点開催。昨年はNEUUの上の階も使いながら何とか1箇所開催だったように記憶しているが、エレベーターが小さく、登り降りがやや窮屈だった印象もあったので、個人的には開催形態の変更は大歓迎だった。

エントランスから洒落てます
海外の友人に勧めたい

今でこそ自分はXR関係者のような感じだが、元々は英国大学院にて映画を学んだ映画学生。だからこそ、今回のクラファンに際しては「自分が応援しなくて誰がする?」くらいに勇ましく臨む気分もあったわけなのだが、受付で出会ったフレームシンセシスこりん氏がゴールドスポンサーであると知って驚愕。自らの認識の甘さ、そして非力を恥じ、氏を神と崇めながら(そして落ち込みながら)体験会場へと向かった。

WPUの体験会場
壁に示される神々

ASTRA

https://btffjp.com/index.html

気を取り直して、観た作品について書いておこう。

今回ただでさえ時間が無かったのに、他がほぼ体験できなくなってしまったのは何を隠そうこの作品にハマってしまったから。宇宙を航行しながら生命の起源、そして宇宙の起源に迫るMR体験。

こちらは観るだけでなく、多少のゲーム要素もある。惑星に降り立って、その惑星から生命を構成する元素を集めて持ち帰る….というそれはシンプルなものだが、細かな演出・映像表現・惑星描写が素晴らしく、自分が宇宙の探求者になった感じがとても心地よい。

ストアにある!ので、気になった方は是非体験してみてください。

ただ、レビューを読んで見ると必ずしも好評というわけではないようで…

I see Astra's value mainly as a visual and educational experience. Looking through the windows of the spaceship has its great moments, while the planetary surfaces, with a few exceptions, are pretty boring to look at. Therefore, I can only recommend Astra to fans of mixed reality experiences and space exploration.

https://mixed-news.com/en/quest-3-astra-hands-on/

MR体験&宇宙探検ファンにのみオススメされているが、正に自分はそうなのだから仕方ない。窓から惑星を眺めているときには、ノーランの『インターステラ』を思い出してただ熱くなった。※10周年再上映が決定。池袋or大阪エキスポシティを強くオススメします。

ちなみに、制作のスタジオはASTREA。後段で紹介する『Oto's Planet』や最近リリースされた『機動戦士ガンダム 銀灰の幻影』の制作も担当しているスタジオのようだ。


Julaymba

https://btffjp.com/index.html

次に体験したのは、オーストラリア北部の熱帯雨林の自然の美しさ・貴重さを体感できるこちらのイマーシブドキュメンタリー。

同じジャンルとも言えよう『JFK Memento』でも、映像を3D空間に重ねたり、過去のフッテージに深度を加えて3D映像にしたりと、様々な表現手法を駆使してストーリーテリングを進めていたが、本作にも様々な工夫が見られた。

個人的に感心したのは、バーチャル空間や映像の境界線がぼやかされている点。例えば、下の画像などが該当箇所になるのだが….

空と実空間の境界が意図的にぼかされている
映像フレームの境界もエッジがドット状でややぼやけている

こういう細かな配慮で、自分が今いる空間と入り込んでいる環境との境界が曖昧になり、それによって没入感・臨場感が高まるんだよなとつくづく思う。

Oto's Planet

https://btffjp.com/index.html

こちらは良質な短編アニメ。小さな惑星に同居することとなるオトとエクソが離れた場所でそれぞれ動くパートでは、惑星をくるくる回しながらどちらかの演技をしか追えなくなる。だが、それがいい。

これがさらに発展していくと、「Sleep No More」のようなイマーシブシアター作品として、ユーザーの選択によって体験が異なる作品へとつながっていく。このジャンルの進化が今から楽しみだ。

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