【育成ドラ1】高橋翔聖~台湾全国大会での圧巻投球を分析する
はじめに
元スワローズの選手たちが沢山見れる交流戦は楽しいですね。暁めぐりです。
ドラフト会議から半年以上、6/6に育成1位で指名された鶯歌工商・高橋翔聖投手との契約締結が発表されました!!!
会見は10日に行われるとのこと。
台湾の高校の卒業時期の関係で来日が遅れていましたが、その間の1~2月下旬にかけて高校最後となる全国大会が行われていました。
この大会で、高橋翔聖投手は素晴らしい投球を披露しチームをベスト4に導いています。
そこで今回は、高橋翔聖投手の台湾全国大会における投球を分析し、今後のスワローズでの投球を見る参考にしたいなと思います。
高橋翔聖投手が台湾で残した圧巻のスタッツをぜひ最後までご覧ください。
※記事に関する連絡はこちらまで
暁めぐり@燕党新人Vtuber(@Meguri_Akatsuki)さん / X
1.登板成績
高橋翔聖投手は最後の全国大会で、6試合に登板しています。今回映像があった5試合で投球を記録することができました。
台湾の高校野球では細かい球数制限があり、7イニング制なので投球数自体は少なめ。
投手も多くいるので基本継投になります。
この大会では6試合で防御率2.21を記録し、最終登板までの5試合では自責点1と好投しています。
平均球速は145キロですが、最後の2試合では平均147キロを記録。最速151キロを計測したのも最後の試合ですね。参考までに、今季の高橋奎二の平均が147キロ、ドラ2・松本健吾で144キロなので、かなり出力が出ていることか分かるかなと。
5試合のストレート空振り率は21%と超高水準で、8強以上の試合でも10%は超えてきます。後でまた触れますが、本当にバットに当たりません…
その結果、奪三振率14.61の無双投球になりました。アウトの50%弱は三振です。
参考までに、秋に行われた大会から1試合、スタッツを引っ張ってきました(表最下行)。
出力/空振り率/被打率/制球の全て良くなっていて、ドラフト〜の期間でパワーアップしてますね。
特に出力増加は顕著です。
2.基本スタッツ
こちらが4球種の総合スタッツです。
投球の65%がストレート、約3割がスライダーで基本この2球種。
左打者に投げるチェンジアップとツーシーム(シュート表記)を持っています。
メインの変化球となるスライダーも、14%とそこそこ空振りがとれていますが、やっぱり中心はストレートですね。
被打率はこんな感じです。
総合被打率は.179、基本はストレートなので変化球はほとんど打たれません。対右.205、対左.118と多少左のほうが得意かなと。
一応、打球分布も見てみます。
ほとんどがゴロアウトかゴロヒットで、たまにポップフライやポテンヒットがある感じ。ハードヒットされたフライの長打は2本だけでした。基本外野に飛ばないので、外野手も常に前進気味でしたね。
まあ一番多いアウト、三振なんですけど。
さて、ここからはストレートとスライダーについて、左右別に投球分布/空振り分布を見ていきます。
3.ストレート
高橋翔聖投手のストレートはスリークォーターからシュート回転しながら浮き上がるようなボール。右打者のライト方向へのヒットが多かったですね。
対右
基本的にはシュートしながら外/アウトハイに入るボールになります。対右打者に関してはインハイ方向に抜けることはほとんどなく、外に引っかかるボール球が多かったですね。
外ビタビタな印象を受けるかもですが、台湾の審判さん、外角ゾーンが無限に広いので、もう少しボール球が増えるかなと。
プロのゾーンへの対応は一つ課題になるかもです(際どい所には現状でも投げれてます)。
空振り分布とコース別被打率も見てみます。
被打率はサンプル少ないので参考程度ですが、シュート回転で甘く入ると流石に打ち返される感じです。
ストレートはアウトハイ/インハイどちらでも空振りがとれています。対右直球空振り率は19%で左よりは低め。特に9分割のアウトハイに行くボールが良かったかなと。
対左
こちらが対左ストレートの投球分布。こちらはアウトハイを中心に高めに投球しています。真ん中低めのボールはほぼなく、対右と併せて見ても、左右への投げ分けはしっかりできてる感じ。
対左は球審の方のゾーンは気にならなかったです。
対左も空振り分布とコース別被打率を。
多投しているアウトハイに空振りが集中しています。やはり甘く入るとコンタクトされてますね。
一方でヤフーレのツーシームばりのフロントドアで空振りをとるシーンもありました。
対左ストレート空振り率は28%と非常に高く、特にアウトハイに逃げながら浮き上がるボールはかなり効果的でした。
4.スライダー
変化球のメインは基本このスライダーです。カウント球にも決め球にも使いますが、三振の中に占める割合はやはり直球が高めです。
対右
ほぼアウトローで空振りを誘うボールです。対右空振り率は13%で空振り三振は2つ。
はっきりしたボール球もあり、状態が悪い日はアウトハイに抜けるシーンがあり、2死球を記録しました。
直球と同様に空振り分布/コース別被打率を。
正直、高校レベルだとストレートが強すぎてほとんど打たれないですね。外野まで飛んだ打球はありませんでした。
曲がりが大きく空振りもとれてますが、バラつきもあるのでこれからですね。
交流戦でスワローズの右打者が苦戦した今井みたいな感じになるといいかなと。
本人も大会後に変化球を磨いているとのことなので非常に楽しみです。
対左
左打者に対しては、インローとバックドアを使い分けています。たまたまではなく、捕手も構えを分けてたのでしっかり制御できてる印象です。
ストレートの印象が強く、あまりスイングしてこないのでフェアゾーンへの打球はなし。
なので空振り分布だけ。
バックフットで空振りが2つ。そのうち一つで三振を奪っています。
左打者にはアウトコースにチェンジアップもあるので、そちらの精度が上がると対左への心配はなさそう。
5.その他所感
ほかに映像を見ていくつか。牽制は良いものを持っている感じ。
フォームは2段気味で、クイックでも小さめですが、前足を使っています。このあたりは戸田のコーチ陣がどう見るかですね。
先ほど本人のコメントが乗った記事のリンクを張りましたが、やはり課題は変化球になりそう。流石にNPBだとストレートの空振り率は落ちることが予想され、そうなったときにどうするかですね。
今あるボールだとチェンジアップがもう少し使えるようになるといいかなと。
また、まだかなり線が細いです。逆に言えば球速などの伸びしろは大いにあるのでは?と思います。現時点で平均147キロの日があるなら将来的には…
まとめると、球速と空振りをとれる質を兼ね備えたストレートはかなり良さげ。
変化球はこれからですが、決め球が確立するとNPBでも三振をとり支配的な投球ができる本格派に成長してくれそう。
本当に楽しみですね。
これは本当に余談になりますが、スパイクはミズノ、グローブはハイゴールドでした。
ミズノはともかくハイゴールドのグローブ、台湾でも買えるんですね(Facebookあった)。
おわりに(次回予告)
ここまでご覧いただきありがとうございます
春の全国大会の投球を5試合見た感想は、「ワクワクが止まらない」です。
秋に見た時よりも数段パワーアップしている印象を受けました。
過度な期待もアレですが、スワローズに来てくれて本当にうれしいです。
鶯歌工商は面白い選手が多くて、台湾野球の雰囲気も良かったです。
実況席の雰囲気は本当に和やかでしたね。
今後もチラチラ見ようかなと。
次回ですが、新しいソフトの試験運用記事を投稿しようかなと。
全く新しい視点からヤフーレか、小澤怜史について見てみたいなと思っています。
それでは、歓迎の挨拶で終わります。
皆様、ご唱和ください
Welcome to swallows!!!!!!!
参照(動画はこちらから)
※「鶯歌工商 112學年度高中棒球」で調べると基本出てきます
春の大会の登板5試合はこのチャンネル。
ライブ配信をチャンネル内検索すると早い
冬の大会も見れますが、平鎮高中という強豪とやって敗戦。
ざっとですが投げてないかなと。
秋の大会はこちらから
黒豹旗という大会です
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