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留学した女子が前髪かきあげ系になる理由

 留学した日本人女子、また海外在住の日本人女子の多くが前髪かきあげ系に変身する。
日本にいた頃は前髪アリのゆるふわ系だった子も、気づくと前髪かきあげちゃう不思議。

ポカホンタス、なんて揶揄されることもある。
(実のところポカホンタスはネイティブアメリカンでアジア人ではない)

でも女の子たちがワンレンの大体黒髪になっていくには、見た目とか気持ちの変化などではない切実な理由があるのだ。

実際に高校時代に1年ほど米国カリフォルニア州に留学していた私の例を紹介する。

前髪無し、黒髪でアジアンビューティー?

このポカホンタス化現象(便宜上こう呼ぶ)だが、海外生活スタート〜3ヶ月くらいはまだ起きない。
変化が現れ始めるのはそのあとから。

髪が伸びてくる

当たり前だけど、髪は伸びる。
髪の量が多いとか、ボブくらいの髪だったのが3ヶ月も経てば中途半端な長さになりちょっとまとまらなくなってくる。
前髪は最初の頃はちょこちょこセルフカットしたりするも、カラーリングもプリンが目立ってきて、前髪のプリンがだいぶ可哀想なことになってくる。

そこでまず思う。
美容室に行きたい。

だがここは異国の地。
言語には慣れてきても、髪を切ったり染めたりするには細かいオーダーをしなければならない。自信がない。

そして最初の頃から薄々気づいていたけど、現地人の人たちのヘアスタイルが微妙なのだ。
なんか微妙。
いまでこそパツっと切り揃えた切りっぱなしなヘアスタイルも市民権を得てきたが、私が留学していた当時日本では毛先は軽くする、馴染ませるのが一般的だった。
だが留学してみたらどうだ?
現地人の髪!パツんと切り揃えられていたり、量もボリュームマックスだったり、なんか微妙なのだ。語彙力が無さすぎて言語化できないけど、なんか微妙。

その現地人の髪を見ていると「美容室に行く」ことに対して一抹の不安を覚えるようになる。
そもそもアジア人は髪が硬い、太い、みたいな人が多い。
欧米人の補足柔らかそうな髪とは素人からしても扱い方が違うだろうと察することができる。

そして美容室の価格がだいぶ高い。
日本の感覚で行くと、このメニューでこの価格?!とビビる。技術力も期待できない上にこの価格…

切らない選択をする

ここで切らない、そのまま伸ばす、という選択をとる日本人女子がほとんどだろう。
大事な髪、伸びるのも時間がかかる髪、ちょっと勇気が出ないのだ。

もういっそ切らずにいよう。
そう結論を出す。

その結果が、前髪かきあげ系女子なのだ。

海外かぶれと呼ばないで

実は悲しく切実な理由がベースになっているポカホンタス化現象。
しょうがないのだ。
切れるなら切りたい。
でも切れないのだ。

そうして時間が経ち、帰国する頃には立派な黒髪ワンレン女子になっている。
それが常だ。

メイクの場合

髪型と同じくして、海外生活で変わるのがメイクだ。
ガッツリ目尻に跳ね上げ、もしくは長めに濃いアイラインをガッツリ引くようになる。

日本ではアイラインはペンシルで描いた後に綿棒でぼかす、まつ毛はビューラーでしっかりあげてマスカラで長さと太さとカールをキープする。
いつの時代もデカ目こそ正義!

…だったはずなのだが。

まずは海外と日本ではメイクの流行りも違うこと、
そして気づくのだ。
いくら頑張ってデカ目を作っても、しょせんは目の錯覚なのだ。

すっぴんでもバサバサでカールの効いたまつ毛を持つアイツらには敵わないんだ。

もはや「二重ってなに?」と、アジア人の目が一重だとか二重だとか、誰も興味ないし、いくらやってもアジア人の目としか奴らの目にはうつらない。

目を狐のように横に引っ張るあの差別的なジェスチャーも何度されたかわからない。
しかも全く悪気なくやってくるから厄介。

デカ目で勝負できないなら、やっぱりもう切れ長なアジアンビューティー路線でいくに限る。
可愛いよりセクシーが受ける世界ですしおすし。
そっちの方がモテるし。(重要)

これからもこの伝統は続く


これからもポカホンタス現象は伝統として受け継がれていく。

イキってやっているんじゃない、それだけはわかってほしい。
よろしくお頼み申し上げる。


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