第11週 日曜日 世界で活躍する女性ハープ奏者 吉野直子
10人目の世界で活躍する女性は ハープ奏者の吉野 直子(よしの なおこ)さんです。
吉野直子さんは1967年12月10日にロンドンでお生まれになります。当時お父さんの任地だったそうです。お母さんはハープ奏者の吉野篤子さん。お母さんの兄は歴史考証家の平井聖氏だそうです。
お父さんの転勤に従い、米国に移住されます。
6歳からロサンジェルスでスーザン・マクドナルドさんからハープを学び始められます。
同年1974年(6歳)舞台上で初めて演奏されます(ロサンゼルスの発表会だったそうです)。
1976年(8歳)ロサンゼルス「若い音楽家のための財団」コンサートの演奏家に選ばれ、多くの小学校で演奏されます。
1977年(9歳)ロサンゼルス・フィル主催オーディションの最終選考の一人に選ばれます。南カルフォルニア大学オーケストラなどと共演されます。
1979年(11歳)年1回の自主リサイタルを東京の日本工業倶楽部で開始されます(79~84年)。
1980年(12歳)カリフォルニア、およびオランダ国際ハープ週間にてリサイタルを行われます。その後も継続的に出演されているそうです。
1981年(13歳)第1回ローマ国際ハープコンクール第2位受賞されます。
1983年(15歳)大阪フィル、フルートの金昌国氏などと共演されます。
1985年(17歳)7月、第9回イスラエル国際ハープコンクールで優勝されます。参加者中最年少で優勝し、一躍その名を知られるようになられました。同年、アリオン賞受賞されます。
メータ氏指揮イスラエル・フィルと共演され、10月、本格デビューとなる自主リサイタルを東京文化会館小ホールで開催されます。
その後日本世界中のオーケストラと共演されています。
吉野さんのHPから紹介します。
これまでに、ベルリン・フィル、イスラエル・フィル、チューリヒ・トーンハレ管、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、フィルハーモニア管、フィラデルフィア管、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスなどのオーケストラや、アーノンクール、メータ、ブーレーズ、ブロムシュテット、メニューイン、フリューベック・デ・ブルゴス、小澤征爾など、国内外の著名オーケストラや指揮者と共演を重ねている。リサイタルもニューヨーク、ウィーン、ロンドン、東京など世界の主要都市で数多く行っている。また、ザルツブルク、ルツェルン、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン、マールボロ、セイジ・オザワ松本フェスティバルなど、世界の主要音楽祭にも度々招かれ、常に好評を博している。
また室内楽との共演、新作の初演も数多く行われています。
室内楽の交流も幅広く、ヴァイオリンのクレーメル、ヴィオラのV. ハーゲン、今井信子、チェロのC. ハーゲン、フルートのニコレ、ランパル、シュルツ、パユ、ホルンのバボラークなどと共演を重ねてきた。また、ハープの新作にも意欲的に取り組み、武満徹「そして、それが風であることを知った」、細川俊夫「ハープ協奏曲」、高橋悠冶「Insomnia」、マヤーニ「ソナタ第2番」など初演した作品は数多い。
これまでの主な演奏歴
舞台に出演した回数: 約1800回
出演コンサートホール数: 約760
演奏した国: 29ヶ国
共演した指揮者: 約140人
共演したオーケストラ: 約120
共演した器楽ソリスト: 約380人
(幼少時代の発表会を含む)
だそうです。
1986年から2017年まで各年に行ったコンサートの回数などについて
詳しくは吉野さんのHPをご覧ください。
さて1987年に初のCD『アラベスク』を発売され、その後人気が高まることになりました。
以下のCDを今までに発売されています。
ディスク
「アラベスク-ハープ・リサイタル」ソニー、1987
「ハープのためのソナタ集」ソニー、1989
「フルートとハープのデュオ」ソニー、1990
「バッハ・アルバム」ソニー、1992
「ハープのための協奏曲集」ソニー、1993
「武満徹 そして、それが風であることを知った」フィリップス、1994
「モーツァルト フルートとハープのための協奏曲」テルデック、1995
「INSOMNIA(眠れない夜)」フィリップス、1996
「月の光、シシリエンヌ・バリエ-ハープ・リサイタル」フィリップス、2000
「ベスト・オブ・ベスト」ユニバーサルクラシック、2003
「細川俊夫作品集 音宇宙(9)」フォンテック、2004
最近では以下のようなリサイタルのCDも出されているようです。
吉野さんは国際基督教大学で美術史を専攻されました。音楽大学に進まなかったのは、日本の音楽大学に進学することに違和感があり、自分は普通の人という感覚だったためだそうです。
以下の賞を受賞されています。
1985年アリオン賞
1987年村松賞
1988年芸術祭賞
1989年モービル音楽賞奨励賞
1991年文化庁芸術選奨文部大臣新人賞
エイボン女性芸術賞
めぐめぐがすごいと思う吉野直子さんのこと
1ものすごい数のコンサート経験を6歳のころからされていること。
2ハープ奏者として、ソロ、オーケストラ、アンサンブル、そして新作演奏と様々な場所でたくさんの方と演奏されていること。
3音楽大学ではなく国際基督教大学を卒業され、普通の勉強も非常にできる優秀な方であるところ。
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