SINIC(“Seed-Innovation to Need-Impetus Cyclic Evolution”の頭文字をとったもの)理論とは、オムロンの創業者が1970年に発表した理論です。
この理論は、社会と科学と技術の相互作用によって社会が発展していくという考えに基づいています。 社会を「原始社会」「情報化社会」「最適化社会」「自律社会」「自然社会」の5つの段階に分類しています。
1.原始社会:自然と調和した社会であり、狩猟・採集や農耕によって生計を立てていました。
2.情報化社会(1974~):情報技術の発達によって、物質・エネルギー・情報の流通が加速した社会です。
3.最適化社会(2005~):効率性と公平性の両立を目指した社会であり、持続可能な社会の実現が求められています。
4.自律社会(2025~):個人の尊厳と自主性が重視された社会であり、AIやロボットが人間の生活を支援する時代が到来します。
5.自然社会(2033~):自然と人間が共存する社会であり、テクノロジーの進歩によって、自然と調和した生活が可能になります。
SINIC理論は、未来の社会を予測する上で重要な指針となる理論です。
西洋的には、シンギュラリティに到達し、AIが人間知能を超えて、人間を支配するという考え方がありますが、日本的発想では、シンギュラリティに到達しても、自然と人間が共生し、自然と調和した未来を予測しています、そうなってほしいです。