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グローバル化が照らし出す、人間の本質

 近年、グローバル化が進み、日本を訪れる外国人観光客が増加しています。それと同時に、「外国人のマナーが悪い」といった声も耳にするようになりました。しかし、果たして外国人のマナーだけが問題なのでしょうか。
確かに、公共交通機関でのマナー違反や、言葉の壁によるトラブルなど、様々な問題が報じられています。しかし、冷静に考えてみると、日本人も決して完璧ではありません。同様に、日本でも電車を利用したことがない人がいて、切符の買い方さえわからないという話もあります。私たち自身も様々なマナー問題を抱えています。また、友人の経験からもわかるように、うわべだけの付き合い、心の底からの理解のないコミュニケーションは、どの国の人にも見られる普遍的な問題と言えるでしょう。

 また、友人の体験談からも学ぶことがあります。アメリカでセレブのパーティーに参加した際、彼女の着物が美しいと一見褒められたものの、実際には陰で“ねまき”と馬鹿にされていたそうです。このように、表面的な笑顔や社交的な態度だけでは、相手の本音を知ることは難しいものです。

 昔、日本にはしつけが厳しく、子供から使用人まで厳格な教育を受けていたという時代がありました。しかし、戦後、そのような価値観は大きく変化し、人々の間に寛容さや多様性が求められるようになりました。これはある意味進歩と言える一方で、同時に、規範意識の低下や、個人主義の過度な強調といった問題も生み出しています。

 しかし、どの国にも良い人と悪い人がいるという事実は忘れてはなりません。一人の外国人の行動によって、その国全体を判断することは、極めて短絡的な考え方です。私たち日本人は、外国人に対して、誰にでも平等で心から歓迎して接することが大切です。
 海外旅行をした経験から、私はちょっとした親切が、その国に対する印象を大きく変えることを実感しました。例えば、道に迷った際に親切に教えてもらったり、言葉が通じなくても笑顔で対応してくれたり、そのような経験は、その国の人々に対する好感度を一気に高めます。

 グローバル化が進む現代において、私たちは様々な文化や価値観に触れる機会が増えました。この機会を活かし、お互いを尊重し合い、共存していくことが求められています。そのためには、まず自分自身を見つめ直し、自分の国の文化や歴史を理解することが大切です。そして、異文化に対する理解を深め、寛容な心を育んでいくことが重要なのです。

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