B社での自費出版
こんばんは(*^O^*)
今日は、B社での、自費出版の体験談を、話してみたいと思います。
私は、B社で、2冊ほど、本を出しているのですが、
1冊、240万円、かかりました。
広告費用は、別払いです。
お金に糸目をつけなければ、
テレビCMを流すこともできます。
私には、話が来なかったけど、
ドラマ化もできれば、映画化もできるのでは?
と勘ぐってしまいます。
私は、まだ結婚しておらず、
実家にいたので、
今は亡き、おばあちゃんに、お金を出してもらいました。
順を追って、話していきます。
一番始めに、原稿を送ったのは、2005年。
私は、モーツァルトの話を書いていたので、
2006年の、モーツァルト・イヤーに合わせて、
本が出せないかな、と思いました。
原稿用紙700枚くらいで、
500万くらいかかる、と言われたので、
断りました。
すると、またしばらくして、電話がかかってきて、
160万にする。と言われました。
しかし、私は、一文無しだったので、
それも断りました。
父に頼み込んだけど、貸してもらえませんでした。
おばあちゃんも、悩んでいましたが、
その時は、無言の回答でした。
それから、すぐのこと、
私は、障がい者なので、
障害年金をもらえるようになりました。
実家暮らしで、年金を使わずに生活できたので、
年金はたまっていきました。
さて、2014年。
お金が貯まったので、もう一度、
B社に原稿を送りました。
すると、今度は、担当が変わりました。
実に悪そうな人になりました。
実は、2005年のときの、担当だった方に、
私は、病気の症状が出たのです。
すごく感じの悪い、電話の応対をしてしまったのです。
だから、担当が変わったのでしょう。
新しい私の担当のY氏は、本当に、悪い人でした。
私は、B社で2回、出版していますが、
2回とも、この悪いY氏が、私の担当でした。
特に、1回目の時は、ひどく不利な契約を、
私に、結ばせました。
前のとき(2005年のとき)と同じ原稿なのに、
160万だったのが、240万に、値上げされ、
印税は、他の人から6パーセントだとか聞いていたのに、
私は、2パーセント。
勝手に、ソフトカバーにされるし、
枚数も、不当に短いものにされました。
あとで、編集さんが、同情して、
枚数を、ちゃんとしてくれましたけど。
2回目のときも、
値段は、変わらず、240万とられました。
その代わり、悪いと思ったのか、
ハードカバーにしてくれました。
枚数も、適切なものに設定されました。
リピーターになってくれる。と思ったのでしょうか。
一冊目については、
広告も出したし、
契約期間延長もしたし、
電子書籍化もしてもらったし、
本屋に多く置いてもらったし、
と、非常に、多くのお金をかけました。
すべて、出してくれたのは、おばあちゃんです。
私は、自分の年金に、手を付ける必要はありませんでした。
2冊目は、出したお金は、出版費用の、240万のみ。
それ以外は、ビタ一文、出しませんでした。
悪い担当Y氏の、対応が、わりと良かったのに、
それはないだろう。とB社側には、思われたかもしれません。
ハードカバーで、スピンもつけてもらって、
素晴らしいカバーと帯で、
240万ポッキリ。
私は、初めて観るような立派な本に、目がくらみました。
心から嬉しかったです。
二冊目の、この本は、
2016年に出版して、三年契約。
2019年には、契約が切れました。
売れた数は、覚えてないけど、
400冊以上は、間違いなく売れました。
一冊目よりも、ずっと、多いです。
正直、延長して、
ベートーヴェンの話なので、
2020年の、ベートーヴェン・イヤーまで、
売りたかったです。
でも、400冊以上は、嬉しい。
私は、2冊ともの出版を、
友達にも、親戚縁者にも、内緒にしましたので、
全くの赤の他人が、買ってくれたことになります。
それが、余計に、嬉しかったです。
そして、契約期間3年延長を、お金を出してやった、
一冊目の方、
このたび(2021/02/28)、契約満了を迎えたのですが、
これは、私の作品の中で、読者目線が、もっとも無い作品なので、
売れませんでした。
今日、確かな売れ行きを、B社さんに聞きましたが、
2020年11月時点で、
紙の本、317冊。
電子書籍、4冊。
で終わりました(^0^;)
この2冊を、出版した後も、
B社さんから、
「期間内に送られてきた原稿の中から一冊だけ無料出版!」
の話があるたびに、
新しい原稿を出してきましたが、
すべて、落選。
2冊も出版しているんだから、
サービスで、1冊くらい、
出版してくれても、良さそうなもんですが。
などと考えたり。
さて、
昨日のnoteの記事でも、紹介しましたが、
有名な、大手出版社、以上に、
このような、自費出版会社にとって、
脅威なのが、こちらです。
こちらでは、
お金を出さなくても、出版できます。
誰でも、出版できます。
いくらでも、出版できます。
なんじゃそりゃ。
昨日書いてたのと同じ、アマゾンのCMやんけ。
その前の記事には、弱者の味方とか、
書いてなかった?
もう虫の息の業界のこと、
おとしめたり、悪く書いたり、
恥ずかしくないの?
はい、その通りです。
その通りなので、
申し開きをしたいのですが、
それと同時に、
こういう、虫の息の業界が、今から、
どうしていけばいいのか、
考えてみたいと思います。
まず、
アマゾンさんが、なぜ、こんなことができるようになったのか。
他の書店さんにはとてもできない、
すべての大手出版社をも敵に回すようなことが?
それは、ふんだんに、お金があるからです。
アマゾンの創設者ベゾスさんは、
最初、大赤字の経営状態だった会社をかかえて、
それでも、お客様のために、尽くそう、と心に決めて、
働き続けた。
その志が、今、結実して、
すべてのクリエイターを救うことに、つながっているのです。
お金配りおじさん(今はお金贈りおじさん、ですが)の、
前澤さんも、
お金の無い世界を作りたい。
その実現のために、今、必死にお金を儲けて、
上の人たちと、話ができる立場になれるように、と、
努力されています。
私は、金も無く、力も無い、能力も無い、
自分に、なにができるか考えますが、
なかなか思い当たりません。
いわゆる、「紙の本」を作る、ということを、
売りにしている会社、
このたび、私がお世話になった、B社、
幻冬舎をはじめとする、大手出版社の自費出版部門、
などの、自費出版会社さん。
あるいは、「紙の本」を作る、だけで、
営業無しの、製本屋さん。
「紙の本」を売っている (商業出版をしている)、
昔ながらの、出版社さんですが、
彼らも、同じです。
私ほどではないですが、
お金が無いのです。
だから、アマゾンさんがやっているような、
ほとんど収益が見込めない、
慈善事業みたいなことはできない。
デジタル化が進む、
ネットを、みんなが使える、
電子書籍が出てくる、
SNSが出てくる、
だんだん、ヤバい状況になっていく、
という、
時代の転換期。
いや、もうすでに、
時代は変わっているのですが。
さらに、ここで紹介している、
自費出版会社さんには、
昔ながらの、大手出版社さんのような、
権威も無い。
だから、売り出しても、売れないから、
著者から、多くお金をとることで、
経営が成り立っている。
いろいろ工夫もしてらっしゃいますが、
顧客は、おそらく、
ネットを使えない、高齢者のみとなっていることでしょう。
どうすればいいのか?
それは、私にも、分かりません。
すべての斜陽産業のこと、
ずっと、これから、考えていきたいとは思いますが、
時代の流れは、残酷です。
淘汰されるものは、
されていく。
私は、そういう、消えゆく文化に、
総額600万円以上のお金を、
注ぎ込みました。
そのあとで、百田尚樹さんの「夢を売る男」を読みました。
私のお金の使い方は、どうだったんでしょうか?
あの、宮沢賢治も、自費出版していました。
当時、紙の本にするために、
どれほどのお金が要ったのかは、分かりませんが、
どこの出版社にも認められず、
商業出版ができなかったのです。
そこへ、現れた自費出版会社さん。
まさに救世主。
その時代も、終わりを告げています。
私の感覚では、
自費出版会社というのが、
悪いことをしている会社なのか、
良いことをしている会社なのか、
そもそも、そこが、
判断できません。
もし、仮に、良心的な会社が、
自費出版会社の中にも、あるならば、
是非、生き残ってほしい。
と思います。
結局、金がすべての今の世の中が、間違っている。
本当に、前澤さんの言うように、
お金の無い世界になってほしいです。
前澤さんの言われている、
その先の世界は、
サービスを分け合う社会。
でも、そうなると、もしかしたら、
サービスを分け合うとき、
嫌われ者には、誰も与えられなかったり、
することが出てくるかもしれません。
だったら、その人は、みんなに求められるような、
産業品を作り出すように、努力したらいいじゃないか?
それでは、今と同じか、
もっと悪い世界になります。
嫌われ者の作るものを、
欲しがる人がいるのか。
今は、人気のあるところに、金が集まる。
それが、サービスが集まるようになる。
嫌われ者のところには、
本当に何も無くなります。
でも、お金だったら、
最低でも、生活保護があります。
必要最低限のものは、
お金で買える国です。日本は。
お金が無くなると、
お金が別のものに、すり替えられる可能性がある。
とすれば、
ある見方をすると、
お金というのは、
もっとも平等なツール、
と言えるかもしれないのです。
なかなか難しいです。
このことも、また今後、考えていこうと思います。
以上、私の自費出版体験談と、
それを通して、感じたこと。
でした(*^◯^*)
藍崎万里子