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サングラスと私のキャパシティ

1人で京都旅行へ行ったことがあった。

あれは社会人なりたての頃だったか。

学生のときよりお金はあるので、

深夜バスではなく新幹線を使っていった記憶がある。

それでも貧乏性は抜けず、夕ご飯はスーパーで買って

ビジネスホテルで食べていた。

そこでなんとなくテレビをつけたら

ワンピースの映画を放送していたことがあった。

どんな話だったかはすっかり忘れてしまったが、

ビジネスホテルで1人、すっかり見入って泣いてしまったのである。

ワンピースと言えば、今や単行本がもう109巻ほどあるらしい。

当時新社会人だったであろう頃もすでに50〜60巻あったと思われるので

ファンには申し訳ないが長すぎて読む気にもなれないマンガ第一位だった。

それでも、映画を見て泣いてしまったのだ。

意固地になってはいけない、

なんでも一旦受け入れてみるのもいいかもしれないと思った日でもあった。

その後の旅行は、なんだか清々しかったことを覚えている。


車を運転していると、陽の光がまぶしい。

なんならまぶしくて、くしゃみが出て

とっても危ない。

母になり、運転が必要になってから幾数年。

いよいよ、サングラスが必要だ。

サングラス、

それを買うのにはとても抵抗があった。

お世辞にも自分が似合うとは思わなかったし、

父がつけているが、同じくお世辞にも似合うとは思っていなかったからだ。

ごめん父。

ただ、似合う似合わないじゃない。

危険なのだ。

同乗者の子どもや主人を守る責務がある。

もしや父もそう思った可能性があった・・・?

改めて、ごめん父。

そう思えば早い。私はジンズに行った。

ただ、私は元々メガネをしているので、

度付きのサングラスにしなくてはならない。

さらには育児でボロボロの傷だらけになったメガネも

買い替えようと思っていたこともありお金がかかるなぁと

思っていた矢先である。

普段用のメガネにマグネットで着脱可能なサングラスがあるのを知って、

「これだ!」となった。

メガネ on サングラスである。

好みの色を選び、お値段も満足のいく買い物ができた。

そうして始まった、サングラス生活。

つけてみるとなんと快適!

車を運転しているときに限るが、

まぶしくて危ない生活とはおさらばである。

今までつけてこなかった人生を恥じるほどだ。

一旦受け入れてみる。

結婚や育児、仕事でそこそこ増えたはずの私の許容量。

この間、初noteで自身の老害のはじまりの危機も感じていたが、

また一つ、また一つ、心の許容量を増やすことが

できればいいなぁとも思う。

葛藤との連続であろう。

キャパオーバーで酒が進む日もあるだろう。

なんなら今はこの文章をどう終わらせるかでキャパオーバーだ。

私のキャパシティはまだまだ小さいらしい。

まだ昼だから、とりあえずお茶でも飲もうか。

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