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終戦記念日に寄せて 三好達治の「鴎」

今日は終戦記念日です。


いつもは何となくこの日を過ごすのですが、

今日は終戦記念日の正午に戦争で私たちが生きている今の日本を平和にする為に

なくなった方々の為に黙祷を捧げました。

これは生まれてから初めてです。

来年からはこの日にちゃんと黙祷しようと思います。


さて、今日は戦争で若くして亡くなった英霊の話を聞き、

時には号泣し、時には自分の知らなさに愕然としました。


そして夜にSNSを見ていると

木下牧子さんの「鴎」が取り上げられていることが多く感じられました。

私はこの曲が大好きでよく合唱で歌っています。

三好達治さんの詩です。

ただただ鴎は自由でいいなーと思っていたんです。


ただ、引っかかることがありました。

詩の冒頭が

ついに自由は彼らのものだ

ついに?別にずっと自由なのになんで?


しかもこの言葉は歌の時に何回も出てきます。

それは、この彼らというのが誰かということで解決します。


実はこの詩が出来たのは昭和21年。

終戦の年です。

三好達治さんは戦場に出陣する学徒へはなむけの講演をされたりしていたそうです。

戦場に赴く若者を前にして、なぜ君たちの様な若者が戦場にいかなければいけないのか・・・


と、号泣して声が詰まり、しばらくの間話せなかったこともあるそう・・・。

戦争が終わり、彼は多くの戦死した若者の魂を、

自由に乱舞するカモメの姿に重ねて詩を作られたそうです。

カモメは学徒出陣前の学生たちの白い制服からのイメージだそうです。

「ついに自由は彼らのものだ」というのは

戦争が終わり、戦死者の魂が自由に躍動しているさまをカモメの姿に託して表現されたそうです。


なので「ついに」なのです。

戦争中の若者には自由なんてなかったのです。

死してついに掴んだ自由だったのです。

青空を自由に飛び回るカモメ。

夕焼け、朝焼けの赤には無くなった学生たちの魂が漂っています。


これを知って歌うと全然今まで歌っていた歌と違う思いがこみ上げてきます。

また近々独唱で披露したいと強く思いました。


注意!

ここまでかきましたが、別に私は右とか左とかそういうのではありません。

ご理解ください。

今日勉強したことをただただ皆さんに知っていただきたいと思い記事にしました。


この合唱曲を愛しているかたに届けば嬉しいです。

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