【よく聞かれた質問】ミャンマーって英語は通じるかという件について。

ミャンマー人と結婚しミャンマーへ移住経験あり。現在は日本在住のちゃみです。
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ミャンマーへ行く前も、帰ってきた今でもよく聞かれる質問がこちら。

「ミャンマーって何語?」
「英語は通じるの?」

という質問です。


結果から言うと、
・英語はまあ通じます。都心なら。ただし、少々英語に敏感な人はえっ?ってなります。
・第一言語は基本ビルマ語です。しかしビルマ語が話せない少数民族もいてます。その場合ミャンマー人同士ですが、英語を使って話すという状況が発生します。


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基本的にミャンマーでは英語の授業は4歳(幼稚園)でスタート

基本的に、と前置きしましたがミャンマーでは現在幼稚園から英語教育が始まります。幼稚園に入学することができればよいのですが、これはあくまで私立学校の場合です。幼稚園に行かない場合は小学生から始まります。
なおミャンマーの政府系の学校は5歳から入学です。
つまり、学校に通うことができれば5歳から英語教育を受けているということになります。
※ただ実態としては地方は先生不在・貧困・物理的距離等あらゆる状況が重なってその機能を果たしていない学校が多くあります。

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鎖国状態が続いたことの弊害が・・・

例えば「can you speak English?」ではなく、「do you speak English?]
って誰かに伺う方がいいですよね?もしだれかに自分が言う場合です。
なぜなら「あなたは英語できますか?」って、失礼だから。自分は何者なんだという話になりますし、自分が上から目線みたいな言い方ですよね。

しかしミャンマー人は余裕でcan you~を使う人が多い印象でした。
そのミャンマー人も英語が第二言語であるにも関わらず。
その理由は、
・教科書も教え方も古い
・アップデートされていない
・ネイティブと触れあう機会が少ない
・文法(点取り)重視で会話に注力していない

こういった点が挙げられると考えています。
教科書を丸ごと覚えているのが重要で、どういった使い方で適切なのかを考えることがなく、試験で間違えないように回答するための英語学習であり、さらにその試験がその教科書から出題されるものだから、自ら考えることなく暗記に走る。そういった背景があります。

こういった暗記教育は今ではかなり改善されているようですが、それでもだまだ地方ではそういった指導をされています。「覚えなさい」という指導は教師にとってもラクできますからね・・もちろん暗記の全てが悪いわけではないのですが。

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また次に印象的だったのは、教科書に出てくるような語彙が豊富でも実際のカジュアルな表現を知らない人が多い、という印象でした。(決して批判じゃありませんのであしからず)

いわゆる教科書にあまり載らないような表現です。
余談ですが、最近、日本で英語の教科書を見る機会があったのですが、明らかに会話で使われるようなカジュアル表現が私の時代より増えていました。
しかし、ミャンマーの教科書は時代に合わせた変化というのがありません。

この時代において、まだ本文の内容が手紙のやりとりだったり、地図を見て家を訪ねる、だったりと時代に合った題材を取り扱っていないのが現状です。

変化に対応できていないので、どうしても使われている表現も、いわゆる死語になりつつあるものが多く扱われています。
※日本語教育の本でも同じことが言えます。
「ドット(柄)」と若者が言う時代に「水玉」や、「ボーダー」ではなく「しま」と紹介されていたり、です。

こういった背景があり、時代に合わない教材を使い指導されている現実が背景としてあります。

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ミャンマーの地域によってはビルマ語を話さない人も

ミャンマーは135もの民族がいる多民族国家です。そのうちの約65%がビルマ族と言われています。そのことからビルマ語が公用語として使われています。例えば北部にシャン族という民族がいますが、シャンに住む人はシャン語を話しますが、並行してビルマ語も習います。そのためシャン語しか話さない、ということはお年寄りを除き、そう多くはありません。

ただ、中にはビルマ語を習わずに英語学習に力を入れてきた・もしくはクリスチャンのため、必然的に英語が身近にあった、という若者もいます。そういった場合だと若者でもビルマ語を話さないため、同じ国であっても共通言語として英語で話すという状況に出くわします。

都市部であるヤンゴンやマンダレーであればあまりこの状況はないかもしれませんが、特にミャンマー北部ではクリスチャンが多いため、この状況もなくはない、といった具合です。

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最後に~英語が通じる場所は都心のごくわずかなエリア


何度かnote内でもお伝えしましたが、ミャンマーはとんでもないくらいに格差がすさまじい国です。教育を受けた者とそうでない者の差はこういった言語教育にも顕著に表れます。

都心部で、日本と変わらないくらいの生活をするのであれば、そこで必要な英語を話すスタッフはいます。病院でも、ローカル病院であったとしてもいわゆるお値段高めの私立病院であれば英語で案内してくれます(実体験済)
ただ、衣食住全てにおいてローカルレベルで考えたときにはなかなか難しいのが現状です。


どなたかのご参考になれば幸いです。
本日もお読み頂きありがとうございました!

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ちゃみ
頂いたサポートは夫婦二人でミャンマーに関する物品購入に使わせて頂きます! (これまでにミャンマー語の辞書と食品購入に使わせて頂きました!)